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新銀行東京問題 融資実行で報奨金200万も
東京都が1000億円を出資して設立、多額の累積赤字を抱える「新銀行東京」が
開設当初、融資を進めた行員に対し、融資回収を問わず最大200万円の報奨金を
出していたことが24日、分かった。現経営陣はこうした制度で進めた旧経営陣の
“乱脈融資”が経営を圧迫した原因とみており、刑事、民事両面から追及する方針。
一方、都の400億円の追加出資提案をめぐり都議会で26日から論戦がスタートするが、
追加出資の効果などが焦点となりそうだ。
■乱脈経営
今年1月下旬、都庁知事執務室にいた石原慎太郎知事の元に1本の電話がかかってきた。
相手は新銀行幹部の一人で、銀行が直面する危機的な経営状況を約1時間にわたって訴えた。
「とうとうくるべきところまできた。いろいろと調べてみたら経営がむちゃくちゃだ、本当に」。
電話を切った石原知事は険しい表情で側近にこう漏らしたという。
石原知事が指摘する経営上の問題とは、新銀行発足当時の経営陣が行ってきた
「常識はずれの融資」(関係者)を指す。
旧経営陣は「半年つぶれない会社だったらどんどん貸せ」と号令をかけたとされ、
デフォルト(債務不履行)を急激に増やしていった。
さらに、焦げ付きを問わず、融資実行の件数や額に応じて行員には最大200万円の
報奨金が支給され、質の悪い融資が膨らんでいった。
同行の元行員は「朝礼で最高幹部が『これから景気はもっと良くなる。
会社(中小企業)がつぶれるはずがない』と豪語していた。
とにかくイケイケ路線で、止めようとした幹部行員もいたが、変わらなかった」と証言した。
産經新聞 http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080224/lcl0802242217004-n1.htm