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「1874人の首長全員が道路特定財源は維持すべしと署名した」という国会答弁はウソ。
道路財源で購入した公用車の数を低く見積もって公表し、新たにマッサージチェア23台
の購入も発覚……。このところ、道路財源を巡り冬柴国交相が平謝りの連続だ。
だが、「心からお詫びする」などとペコペコする姿にダマされてはダメだ。冬柴は暫
定税率維持のためなら、なりふり構わず。国会で国民を欺く説明ばかりしている。
1月31日の参院予算委員会。自民党の加納時男議員の質問に、冬柴は〈救急病院へ行
く生活道路の整備〉と題したパネルを持ち出し、道路整備の必要性をとくとくと語り出
した。
「(暫定税率廃止で)本当に日常生活は大変困るわけでございます。救急病院に行く道
路。奈良県十津川村の例ですが……。心停止で3分、呼吸停止で10分、出血停止で30分
が亡くなるかどうかの瀬戸際でございますが、こういう(命を救う)こともできなくな
る」
と言い、救急車とバスがスレ違えず、立ち往生している狭い道路の写真を提示した。
この日の審議はテレビ中継も入っていて、要するに、冬柴は「道路を整備しないと、国
民の命を救えない」とテレビカメラの前でぶったのである。
国民はコロッとダマされそうだが、この理屈は子供ダマシだ。そんなに狭い道路で困
るなら、すぐに拡幅すればいい。ところが、国交省がやろうとしているのは、こうした
道路をバイパスや高速道路にすることだ。だったら、病院を増やせばいい。しかも、こ
の写真は92年に撮影されたもので、今も現状は変わっていないことが分かった。年間6
兆円もの予算があるのに16年間も“放って”おいて、今になって、暫定税率がないと救
急車が通れないという。とんでもない詭弁だ。この問題を国会で追及した民主党の桜井
充議員が言う。
「冬柴大臣は道路を造らなければダメというが、その理屈は『ウソと脅し』です。国民
の命を救うために、病院より道路を優先させるなんて本末転倒も甚だしい」
冒頭の「1874人……」答弁もTV中継中の発言だ。ムチャな理屈でしか道路整備の必要
性を言えないなら、サッサと暫定税率など廃止すべきだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000013-gen-ent