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12月11日19時51分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081211-00000596-san-int
【ニューヨーク=長戸雅子】カナダの最大野党・自由党は10日、作家、学者として知られるマイケル・イグナティエフ下院議員(61)を暫定党首に指名した。任期は2009年5月まで。文化人としての知名度や評価は抜群だが、政治家として2期目を迎えたばかりという“新人”が大政党の党首に選ばれるのは異例。10月の総選挙での敗北など、刷新を目指す自由党内の期待に押された格好だ。
自由党は今月、野党のケベック連合、新民主党と連立内閣を樹立することで合意、8日に不信任案採決を求める方針だったが、少数与党の保守党を率いるハーパー首相はジャン総督に国会閉会を求めて同意を得、採決回避に成功した。
総選挙で議席を大幅に減らし、「弱い指導者」とのイメージから不人気だったディオン自由党党首の退任がこれで決定的になり、ディオン氏は8日に辞意を表明した。
前回06年の党首選でイグナティエフ氏と票を分け合ったボブ・レイ氏が不出馬を決めたため、イグナティエフ氏が選ばれた。
その経歴はユニークだ。カナダ・トロント大を卒業後、ドキュメンタリー番組の制作や雑誌への寄稿などジャーナリストとして活躍。オックスフォード大やハーバード大などで教壇に立ち、カナダ外での生活は39年に及ぶ。
歴史家、作家としても知られており、ロシア貴族の血を引く父の家族について書いた著作「ロシアのアルバム」で高い評価を得た。
ベトナム戦争を批判するかたわら、米英のイラクへの軍事介入に賛意を示し、06年のカナダのアフガニスタン派兵延長にも賛成してハーパー首相から感謝されたこともある。
国会再開後、不信任案採決を求めるかどうかについてイグナティエフ氏は「ハーパー首相が、現在の金融危機に適切に対処した予算案を示せるかどうかにかかっている」と述べ、可能性を排除しなかった。