★阿修羅♪ > 国際3 > 353.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
以下は「しんぶん赤旗記事情報・G-Search」から検索、転載。
=============================================
左翼党旧西独地域でも存在感/閣外協力で州政府成立へ/反共の壁破る
2008.10.29 日刊紙 6頁 国際 (全1,231字)
ドイツのヘッセン州(人口約六百十万人)で、左翼党の閣外協力を受ける州政府が十一月四日にも誕生します。同党が旧西独地域で州政府の連立にかかわるのは初めて。二大政党の悪政に反対する同党の勢いを反映したもので、「長い間、旧西独でそそりたってきた反共の壁の崩壊」(ビスキー同党議長)の一環として注目されています。
(片岡正明) 同州の社会民主党(SPD)と90年連合・緑の党は二十四日、少数与党での州政府樹立で合意。これに先立ち、左翼党は十一日、同州組織の大会で両党の連立に支持を表明していました。同党のギジ連邦議会議員団長は大会で「キリスト教民主同盟(CDU)のコッホ州首相の悪政をやめさせるため、寛容であるべきだ」と必要な主張はしつつ、妥協の用意も示しています。
ヘッセン州議会(定数百十)で選挙が行われたのは一月末。州政権を握ってきたCDUが後退し、SPDが伸びたものの、双方が同数の四十二議席。SPDが望む90年連合・緑の党(九議席)との連立でも、CDUが求める十一議席の自由民主党(FDP)との連立でも過半数に達せず、六議席の左翼党がキャスチングボートを握ることになりました。
ヘッセン州SPDのイプシランティ党代表(首相候補)は選挙後、左翼党に閣外協力を得て少数与党政府をつくることを党中央に相談。党内のみならず国民レベルで大論争を引き起こしました。
閣外協力とはいえ、左翼党が州政府づくりにかかわるのを認めれば、国政レベルでも連邦議会選挙(来年九月)後の連立相手の候補とみなされ、SPDが「容共の立場になった」といわれることにもつながるからです。
国民大論争に至った要因は、左翼党が二〇〇五年の連邦議会選挙以来、政党地図を変えるほど躍進してきたことにあります。
二大政党の悪政に反対/支持を集める
左翼党は昨年六月、旧東独政権党の流れをくむ民主的社会主義党(PDS)と旧西独の労組活動家やSPD元党員らが結成した「労働と社会的公正のための選挙代案」(WASG)が合同した党で、マルクス主義も源泉の一つとしています。
二〇〇五年の連邦議会選挙ではPDSとWASGが統一名簿で臨み、得票率8・7%、五十四議席に躍進。その後も従来「反共的」といわれた旧西独地域での選挙で旋風を引き起こしています。
国政レベルではキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)とSPDにより、付加価値税の引き上げ、年金改悪、アフガニスタン戦争への増派などが次々と実施されましたが、これに一貫して反対してきた左翼党が支持を集めました。
昨年にブレーメン特別市で議席を得たのを皮切りに、今年にはヘッセン州、ニーダーザクセン州、ハンブルク特別市で、得票率が5%以上なければ議席を得られない条項を乗り越えて議席を獲得。九月のバイエルン州議会選挙では得票率4・3%と議席獲得まで後一歩に迫りました。世論調査でも全国的な支持率が10%ほどで推移し、マスコミでも「全国政党」の評価が定着しています。
しんぶん赤旗