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http://mainichi.jp/select/world/news/20080917dde007030048000c.html
国連総会恒例の首脳による一般討論(演説)が23日に始まる。世界のリーダー約200人を迎える国連の舞台裏を報告する。【ニューヨーク小倉孝保】
◇事務局、制限時間に苦慮
8月に入ると国連の各国外交団は、自国首脳の演説順をめぐり総会事務局と交渉する。6日間の日程中、注目度の高い早い順番を確保するためだ。
ホストである米国大統領が最初と思いきや、トップバッターはブラジル大統領で米国は2番目、が慣例だ。「初期の総会でブラジルが1番目を引き受けた伝統」「ブラジルに安保理常任理事国入りをあきらめさせた措置」などの説がある。
それ以外は元首、首相、皇太子・副大統領、外相・副首相、大使の順が基本だ。日本は今回、25日午後の予定だが、首相が来ることが前提で、外相など「格下」となれば、後回しにされる。
事務局は同じ日に地域、性別による偏りがないよう調整、過去5年間の順位も考慮して決定する。「どうしても初日に」などの要求に、同じ地域の国や友好国に変更が可能か打診するのも事務局だ。
演説は1人15分以内の規定だが、ほとんどの首脳はこれを超過する。最長はカストロ・キューバ議長(当時)の約4時間半(60年)。対策として事務局は演台に小さな信号を設置。14分で黄色、15分で赤のランプが点灯する仕組みだ。00年のミレニアムサミットで、同議長は演説を始めるなりハンカチでこの信号を覆った。事務局は絶望的な気分になったというが、議長は演説を5分で終えた。
演説言語は国連の6公用語。通訳を用意することを条件に、公用語以外での演説も認めているが、希望は「例年、5カ国ほど」。一般討論の責任者、イオン・ボトナル総会事務長(54)は「3、4カ月かけてじっくり順番を練る。苦情に備え常に、決定の理由を説明できるよう心がけている」と話す。
毎日新聞 2008年9月17日 東京夕刊