★阿修羅♪ > 国際3 > 125.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 米第6艦隊旗艦がバトゥーミではなく露軍が掌握するポチに入港 投稿者 妹之山商店街 日時 2008 年 9 月 06 日 12:35:21)
http://www.kamiura.com/new.html
欧米の支持 生命線 脆弱グルジア経済 ロシア支配が拡大 (産経 9月1日 朝刊)
[コメント]いつも言うことだが、一般社会では”挑発”は悪い手段と言われている。しかし軍事の世界では、敵を”挑発”するとは、自分にとって都合のいい場所と時間に誘導し、できるだけ有利な条件で敵を撃破する上手な方法と考えられている。頭のいい指揮官なら、敵を挑発し、最適な方法で撃破することを考える。軍事では挑発されて乗る方が悪いのである。
それに、今回のグルジア紛争で、アメリカ軍やNATO軍が黒海に軍艦を派遣しても、長期間留まり続けることはできない。軍艦としての補給、休養、修理・点検、訓練などのために、ロシア軍を威嚇することは時間的に限定されている。しかし陸続きのロシア軍はいつでも補給や交代要員、さらには増援部隊まで得ることができる。だから時間が経過するほど、睨み合うロシア軍の優位が増してくる。これは陸軍と海軍の特性の違いでもあるのだ。といって戦略核兵器でロシアと睨み合う米欧が、地上部隊(海兵隊や陸軍)をグルジアに派遣することはできない。
この記事が指摘するように、今回、ロシア軍がグルジア侵攻で得た最大の成果は、グルジアの脆弱性を露呈させたことだ。ロシアはカスピ海方面から欧米への燃料輸送路の、鉄路、パイプライン、幹線道路を切断できることを証明したことになる。南オセチアやアブハジア自治共和国の独立承認など小さな問題でしかない。
これからグルジア内のロシア勢力を欧米が巻き返すには、長期的な作戦(謀略)と莫大な資金が必要になるだろう。現実的に、グルジアにそれだけの価値があるのか。今回のEU緊急首脳会談の真のテーマがこれである。