★阿修羅♪ > 国際2 > 310.html
 ★阿修羅♪
貴重な穀物 コスト高騰で食糧危機が深刻化――フィナンシャル・タイムズ(和文と英文)
http://www.asyura2.com/08/kokusai2/msg/310.html
投稿者 gataro 日時 2008 年 4 月 19 日 20:58:19: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://news.goo.ne.jp/article/ft/world/ft-20080416-01.html

貴重な穀物 コスト高騰で食糧危機が深刻化――フィナンシャル・タイムズ
2008年4月17日(木)17:48

(フィナンシャル・タイムズ 2008年4月13日初出 翻訳gooニュース) アラン・ベイティとハビエル・ブラス

ケニアの首都ナイロビでトウモロコシ製粉業ウンガの管理職を務めるデール・ウィースト氏は、食糧の輸出入を慌てて規制したせいで、早くも世界的な食糧価格に影響が出ていると指摘する。

昨年は、原料の半分を隣国タンザニアから買い入れていた。しかし昨秋の収穫が不作だったため、今年1月にはタンザニア政府は輸出を禁止。「それ以来、タンザニアから買い入れができなくなってしまった」とウィースト氏。ケニアにおけるトウモロコシ粉の価格は現在、昨年の3割り増しで、ウィースト氏は悲観的だ。「値段はさらに上がると思う」

輸送価格が安くなり、コミュニケーションの効率が向上するに伴い、ほかの多くの産業と同様に食糧生産も、どんどんグローバリゼーションが進んでいる。しかし食糧の貿易は自由とはとても言いがたい。繊維製品や衣料の貿易と同じで、食糧の貿易はもう長年にわたり政府介入に束縛され、ゆがめられている。そしてそのゆがみの影響で、今年に入ってすでに約30カ国で食糧価格高騰に端を発する暴動が発生。世界各地の政府が実施している禁輸措置は、事態をさらに悪化させている。

過去数十年の間に、ブラジルやタイといった超効率的な農産物輸出国が国際社会において台頭した。両国の成長は歴史的に言うと、19世紀末におけるアルゼンチンのパンパ大草原や北米の大草原の開拓に比類する。19世紀末にこうした巨大な草原が開墾されたおかげで、小麦と牛肉の国際取引に一大革命が起きたのだ。そして今。豊かな水源と開墾可能な広大な草原(そして違法ではあるが開墾可能なアマゾンの密林)を抱えるブラジルの影響力は、特に巨大だ。砂糖、牛肉、大豆、オレンジジュース、鶏肉とブラジルの関係は、工業製品と中国の関係、外部委託するビジネスサービスとインドの関係と、同じなのだ。

一部の途上国は、小麦やトウモロコシ、米などの主食についても、外国からの輸入に大きく依存するようになっている。たとえばエジプトは、過去20年間で人口が倍以上に増加。都市化が進み、主食の小麦の約半分を輸入に頼っている。ロンドン大学の東洋アフリカ研究学院 (SOAS)で水利用を専門とするトニー・アラン氏によると、エジプトにはそうするよりほかに選択肢がないのだという。ナイル川の水源をもってしても、持続可能な形で国内人口に食糧を供給し続けるのは、不可能なのだそうだ。パンを求める行列がどんどん長くなり、それによる暴力沙汰も頻発するエジプトでは先月、ホスニ・ムバラク大統領が、兵士用の安いパンの製造を増やすよう軍のパン製造工場に命令する始末だった。

主食となる穀類は賞味期限が長いため、貿易に適している。にもかかわらず、国境を超えて取り引きされる量は、驚くほど少ない。途上国はカロリー消費量の3割近くを米食に依存しているが、世界的な米生産量のうち輸出にまわされるのは6〜7%でしかない。国によって米の生産性や米価には大きな差があるにもかかわらずだ。

これには、「食料安全保障」(基本的な食料品の安定供給を確保すること)のために、食糧生産過程の大部分を国内に留めておくべきだと言う発想が原因の一端となっている。こういう考え方は特に、輸入品のサプライチェーンが非効率的だったり、供給ルートが独占状態にあって高値維持のために販売が抑制されるというような状態の国で、これが顕著に見られる。その結果、米の国際市場は効率的とは言いがたく、ひとつの大きく深く淀みない取り引きが世界中を流れることはなく、細かく分断された二国間の取り決めばかりが乱立している。

豊かな国ほど国産品にこだわるという動きにはもうひとつ、おなじみの理由がある。農業というのは得てして、その国の文化や食、国土への歴史的な愛着と深く結びついているのだ。たとえば山の斜面に拓いた段々畑で米を作る日本や韓国の小規模農家は、世界中でも最も手厚い保護を受けている人たちだ。安い輸入米を締め出す日本の関税は、なかには700%以上というものまである。

政府によるこうした介入は往々にして、国際市場が発するシグナルをゆがめてしまう。農家が国際的な自由競争にさらされたら不可能な収入レベルを守るため、政府は輸入に関税を課し、農家に補助金を与える。政府は時に、市場価格を抑制するため、消費者に埋め合わせを払ったりもする。

どういう介入措置がとられるかはもちろん、国によって異なる。ワシントンにある国際食糧政策研究所(IFPRI)の推計によると、メキシコの国内トウモロコシ価格は2005年初め以降、国際価格よりも最大35%割高で推移してきた。またインドの国内米価も平均して、国際価格の2倍以上をつけてきた。しかし政府が決める目標価格は多くの場合、ずっと固定されたままなので、国際市場からのシグナルはきちんと届かなくなってしまっているのだ。

食料価格が安定している間は、農家と消費者を安心させるのは比較的簡単なことだ(必ずしも効率的ではないが)。しかし現在のように不安定な高値が続く状態では、消費者への打撃をやわらげるのはコストがかかりすぎるし、最貧国の政府が国民向けにいつまでも食料価格を安く抑え続けるのは不可能だ。最貧国の政府はむしろ輸入関税を外し、輸出を禁止し、そして農家から消費者へと収入を直接移転させようとしている。この結果、国際市場で得られる最高値で農産品を販売する機会を、農家は奪われていることになる。

こうした措置は、短期的には、国内の供給不足を解決するかもしれない。しかし国際市場全体における供給不足を生みだし、輸入に頼らざるを得ない国々の問題を悪化させる。特にアルゼンチンやウクライナなど、穀類を大量かつ効率的に輸出してきた国々が輸出を抑制した場合、影響は大きい。IFPRIのヨアヒム・フォンブラウン所長は、こうした動きを「お隣を飢えさせろ」政策と呼ぶ。

主食となる食料品の国際価格は、衝撃にきわめて脆弱だ。需要と供給はどちらも非弾力的。特に短期的には非弾力的になりがちだ。というのも主食は多くの場合、最も安く手に入る食べ物なので、価格が上がったとしても消費者はそうそう簡単にほかの食品に乗り換えない。

新しい生産ラインを素早く立ち上げて動かし始めるのも、なかなか難しい。価格が10%上がるごとに供給は通常、1〜2%しか上昇しない。穀類への世界的需要は2000年〜2006年の間に8%増えたが、価格は約50%も高騰し、それ以降、上昇のペースを速めている。この急騰は、穀物を食料ではなく燃料にするバイオ燃料計画への政府助成が拡大していることも、原因のひとつとなっている。

さらに各国政府の政策が、こうした事態を悪化させている。農産品が世界市場に出回らないようにするのが最初の反応だと、価格はますます急騰してしまう。オランダの元農相で、現在は農業貿易の専門家の集り「国際食料農業通商政策会議」の議長を務めるピエト・ブクマン氏は、「市場のシグナルがはっきり明確に聞こえること。これが農業生産者にとって必要だ。しかし輸出入が禁止されると、たとえそれが『食料安全保障』の名の下に実施されたものだとしても、市場シグナルを聞こえにくくしてしまう」と話す。

市場シグナルがよく聞こえないと特に大きなダメージを受けるのは、貧しい国々だ。特にサハラ以南アフリカに位置する国々は、農業部門の生産性が低く不安定なだけに、主食をも輸入に依存している。このため、国際市場の変動の影響をもろに受けてしまう。アジアの低所得諸国では、摂取カロリーの63%を米を含む穀類から得ている。サハラ以南アフリカでは、これが約50%だ。たとえばエリトリアは、穀類の87%を輸入しているが、同国の輸出額は食糧輸入額の25%分にしかならない。残りは豊かな国々からの援助に頼っている状態だ。アフリカ諸国はほとんどの場合、コーヒーや紅茶、果実類などの熱帯農産物を輸出するが、その価格は主食品の値上がりに追いついていないのが実情だ。

途上国の国内では、食料品の高騰で生活が非常に苦しくなる人もいれば、かえって得をする人もいる。食料を消費はするが作っていない都市部生活者は一般的に、特に打撃を受けるが、打撃を受けるのは都市部に留まらない。

発展途上国の貧困は農村部に集中しているのだから食料価格の高騰は貧困対策に役立つ――という考え方が広まっている。しかしこれは、その国その国の事情によって大きく異なる。つまり、主食農産品を買う量よりも売る量が多いという小規模農家が、どれだけいるかによるのだ。たとえばバングラデシュの貧困層は平均して、食料を売るよりも買う量が多い。食料を買う人たちは収入の22%を主食購入にあてているが、食料を売る人たちが主食販売で得る額は収入の4%にしかならない。一方でベトナムでは、高い米価で利益を得られるだけの競争力をもつ小規模農家がもっとたくさんいる。

フォンブラウン氏によると、総論として「農産品価格が高騰すると、低所得世帯の収入が増えて、その増加分は、増えた食費分の損失を上回る――という説を支える傍証はあまりない」と言う。

食料価格高騰の簡単な解決方法はあまりない。輸入関税の削減はすでに多くの途上国が実施しているし、バイオ燃料への補助金削減について先進諸国の政府は抵抗している。近年で最後に世界が食糧危機に見舞われたのは1970年代初め。このときは、消費財全般の価格高騰、金融市場の混乱、発展途上国の食料需要拡大――というおなじみの組み合わせが食糧危機につながった。当時の政策は二段構えで、供給促進のため政府介入の仕方を変更し、新技術を通じて生産性を高めようというものだった。しかし同じような手を打つ余地は、今回は前ほど大きくないかもしれない。

食糧危機に直面した1970年代の米政府は、大恐慌時代に由来する40年来の農業政策を変更。生産を抑制し価格維持をはかるよりも、生産拡大を奨励するよう諸政策を変更した。これに端を発した(一部には、農業市場のゆがみ廃止を目的にした色々な多国間合意がきっかけとなった)その後の一連の改革は以来、「生産拡大奨励」というこの基本パターンを踏襲している。米国の農家は、作物を作ることで報酬を得るのだ。同じような改革は繰り返すわけにはいかないし、小麦や米作への米政府補助を撤廃したとしたら(農業交渉で途上国がこれを強く要求している)、世界の食糧価格は下がるところかかえって上昇することになる。

中期的な供給量のためには、農地を拡大し、農家の市場・資金アクセスを改善する必要がある。より長期的には、希望の種は技術革新にあるのかもしれない。たとえば遺伝子操作した食品の受け入れ拡大。あるいは、1960年代〜70年代に多くの高収入品種の導入で穀物の生産性を向上させた「緑の革命」の再現など(この「緑の革命」によってインドなどの国々は、食糧自給を達成した)。現在では、アフリカにおいてもこうした画期的な農業革命を実現しようと、「ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金」や米コロンビア大学地球研究所など支援者が、懸命に努力を急いでいる。しかしまだ研究は初期段階にあるというのが実情だ。

現状では、各国政府は脊髄反射的に反応し、ひとつの市場のゆがみにまた別の市場のゆがみで対応しては、さらに問題を悪化させている。ブラジルの対外農業交渉の交渉責任者だったペドロ・デ・カマルゴ・ネト氏は、「禁輸や輸出規制など、ブラジルが20年前に犯した同じ間違いを今、隣国アルゼンチンが繰り返しているのは、実に残念だ。真の解決法は、生産量拡大と技術革新、そして安定性の向上を呼び込むような、市場のシグナルを発信することだ。輸出規制は誰にとっても何の解決にもならない」と話す。

■ 価格上昇は農家の収益増を完全相殺

記録的な食料価格高騰は、価格高騰によって問題そのものを解決できるのだろうか? 価格高騰によって世界中の農家が生産量を増やせば、問題はおのずと解決しないだろうか? 国連食糧計画(UNWFP)のジョゼット・シーラン事務局長はこのほど事実調査にケニアを訪れたが、こうした楽観論を支える傍証はほとんど得られなかった。

農家との集まりでシーラン氏は、農産物の価格高騰は自分たちにとって良いことだと思うかと質問し、挙手を求めた。しかし20人以上の出席者は誰ひとりとして手を挙げなかった。ケニアの穀物会社レシオロ・グレーンズの幹部カール・トゥンド氏は「良いことは全く何もない」と断言。「ここ半年の間に、生産コストが異様に高騰した。肥料に種、そして燃料。全てがぐっと値上がりしている」

作物の売値がたとえ上がったとしても、生産コストの高騰(特に肥料とディーゼル燃料)のせいで多くの場合、サハラ以南アフリカと東南アジアの貧しい国々では農家は利益を増やせないでいる。

たとえばパキスタンでは、記録的な高値にもかかわらず政府は今年春夏について、小麦収穫予想高を下方修正した。これは去年から肥料価格がほぼ5割増になったせいで農家が、肥料使用量を半減させたことによる。肥料を使う量が減ると、小麦の収穫高は減り、農家収入も減ることになる。

国際コーヒー機関(ICO)事務局長のネスター・オソリオ氏によると、石油価格の急騰は、コーヒー生産農家の収入にも打撃を与えていると指摘する。「肥料を使う量を減らさざるを得なくなれば、必然的に生産量は減ってしまう」

これは世界的な農産品の供給量にとって懸念材料だ。懸念どころか、貧しい国の農家は作付けを増やさなくなるかもしれないし、場合によっては作付面積を減らすかもしれない。これほど農産品の価格がこれほど高騰し、かつ需要もこれほど高まっているのにもかかわらずだ。

欧米の豊かな国々では状況は違う。途上国と比べて生産者価格は国際市場にずっと近く、直接アクセスできるし、何よりも増して農家は政府の手厚い保護を受けているから。この両方の要素が重なって、欧米の生産農家は需要急増にできるだけ応えてできるだけ利益を拡大しようと、作付けをどんどん増やしている。

米農務省は、今年の米国農家による作付面積は1984年以来、最大になると予測。ただし新しい農地の中には品質の悪いところもあるので、作付面積拡大がすなわち大豊作につながるとは限らない。

今年の米農家純所得は2007年比4.1%増の923億ドルという新記録を達成すると予測されている。米農務省の主任エコノミスト、ジョセフ・グラウバー氏はこのほど農業関係者との会合で、2007年が「農業にとって滅多にないほど素晴らしい年だった」ことは異論の余地がないと言明した。

「そして2008年も引き続き、繁栄と成長の1年になるでしょう。そのお膳立ては整ったようです」 グラウバー氏は、満面の笑みをたたえた小規模農家や食品業界関係者ら約1000人を前にこう発言した。

欧米の農家はほかにも、先物市場を使って、現在の高値での取り引きを固定することができる。それに加えて、天候不良による不作に対しても保険をかけることができる(しかも保険料は政府助成によって割引されている)。

欧米の農家がおかれているこういう状況には、途上国のそれと雲泥の差がある。途上国の政府は、自国民が飢えないようにするための主な道具は、禁輸や価格調整だと考えているが、欧米は違うのだ。禁輸措置や価格調整は生産拡大の意欲をくじいてしまう。最貧国だけでなく、アルゼンチンやウクライナ、ベトナムといった、世界の農業にとってなくてはならない主要途上国にとっても、同じことだ。

特にアルゼンチンはいい例だ。政府が大豆輸出に44%という高関税を押し付けた結果、収穫は延期され、専門家たちは翌年の大豆作付け予想を切り下げてしまった。アルゼンチンの大豆農家は、国際市場で大豆が今つけている高値でもうけられないなら、今以上に作付けを増やす理由がないとしている。

エジプトでは、昨年10月に1トンあたり200ドルだった米価が、今年4月初めには430ドルにまで高騰。そこで政府は半年間、米の輸出禁止措置を決定したところ、米価はわずか1日で100ドルも急落した。


こうした政府による価格調整は非常に大きな悪影響をもたらすと、フォンブラウンIFPRI署長は言う。「価格調整をすると、農産物に対して農家が受け取る生産者価格が目減りしてしまい、その結果として農家は、増産する意欲がなくなってしまうからだ。

============================================

フィナンシャル・タイムズの英文記事 ⇒

http://www.ft.com/cms/s/0/64c69186-0952-11dd-81bf-0000779fd2ac.html
Precious grains
By Alan Beattie and Javier Blas
Published: 18:09 | Last updated: 18:09

As manager of Unga, a maize miller in the Kenyan capital Nairobi, Dale Wiest sees the effect that panicked trade restrictions are having on global food prices only too clearly.

Last year he bought half his grain from neighbouring Tanzania. But after a bad harvest, the country banned exports in January. “Since then, we had been unable to purchase there,” he says. Maize prices in Kenya are a third higher than a year ago and Mr Wiest is pessimistic. “I think prices will rise more,” he says.

Food production, like most industries, has become increasingly globalised as transport has become cheaper and communication more efficient. But trade in food is far from free: as with textiles and garments, it has long been constrained by government intervention. The resulting distortions have helped to shape a crisis that has seen food riots in about 30 countries this year – and the export bans being imposed by governments across the world are exacerbating it.

The rise of hyper-efficient agricultural exporters such as Brazil and Thailand over the past couple of decades can be likened to the opening of the Argentine pampas and the North American prairie towards the end of the 19th century, which revolutionised trade in wheat and beef. Brazil in particular, endowed with plentiful water and millions of square miles of cultivable grassland (and Amazonian jungle, illicitly) has become to many basic commodities – sugar, beef, soyabeans, orange juice and chicken – what China is to manufactured goods and India is to outsourced business services.

Some developing countries have come to depend substantially on imports for staple foods such as wheat, maize and rice. Egypt, for example, whose population has more than doubled over the past 20 years and is increasingly urbanised, imports around half its staple food, wheat. Tony Allan, an expert in water usage at the School of Oriental and African Studies in London, says the country has no choice, since it can no longer sustainably feed its own population – even with the water resources of the Nile. Last month Hosni Mubarak, Egypt’s president, commanded his army to increase the output of bread at the many bakeries it controls – usually used to bake loaves for its own soldiers – in order to cope with lengthening bread queues and occasional outbreaks of violence.

But although staple grains are easily tradeable, being non-perishable, it is striking how little is sold across international borders. Rice provides nearly one-third of the developing world’s calories, but only around 6-7 per cent of world production is exported, despite wide variations in productivity and price between different countries.

This derives partly from the belief that “food security” – ensuring a regular supply of basic sustenance – is best served by keeping a large proportion of production at home, especially in countries where import supply chains are inefficient or controlled by monopolists who may restrict sales to hold up prices. As a result, the international market for rice is far from efficient, fractured into a series of bilateral arrangements rather than one deep, liquid exchange.

The bias towards home production in richer countries betrays another familiar motive: a historic affection for farming that is often bound up with emotional attachments to culture, cuisine and landscape. The small-scale farmers of Japan and South Korea, for example, who grow rice on terraced mountain hillsides, are among the most cossetted in the world: some of the rice tariffs in Japan that keep out cheaper foreign competition are higher than 700 per cent.

These interventions often distort global market signals. Governments impose import tariffs and subsidies to keep farmers’ incomes higher than they would be if subjected to free-market competition. They also sometimes compensate their consumers with subsidies to keep down the prices they pay.

Inevitably, these interventions vary from country to country. The Washington-based International Food Policy Research Institute (Ifpri) estimates that domestic maize prices in Mexico have been up to 35 per cent higher than world prices since the beginning of 2005, while in India rice was on average more than twice as expensive as it was on the global market. But as target prices often stay fixed, signals from world markets are muted.

Placating both farmers and consumers may be relatively easy, though not necessarily efficient, when food prices are stable. But today’s high and volatile prices make it increasingly costly to cushion the blow for consumers and many of the poorest countries’ governments cannot afford indefinitely to hold food costs down. Instead, they have started to remove import tariffs and impose export bans in an attempt to transfer income directly from farmers to consumers – in effect preventing farmers from selling their produce at the highest price they can find on international markets.

Such measures may alleviate domestic supply problems in the short term. But they also create shortages in global markets, accentuating the problems of those who have to depend on imports – particularly when highly efficient net exporters of grain such as Argentina and Ukraine restrict exports. Joachim von Braun, director-general of Ifpri, calls them “starve your neighbour” policies.

World prices of staple foods are highly sensitive to shocks. Both demand and supply tend to be inelastic, particularly in the short run. Since staples are often the cheapest sustenance available, consumers tend not to switch to other foods even when the price goes up.

It is also difficult to get new production up and running quickly. Supply typically increases by just 1-2 per cent for a price rise of 10 per cent. World demand for cereals rose by 8 per cent between 2000 and 2006 but prices increased by about 50 per cent and have accelerated upwards since, partly driven by state-subsidised programmes of biofuel expansion that have diverted crops from food.

This has been exacerbated by the policies of governments. If the first reaction is to keep produce from the world market, prices will jerk even higher. Piet Bukman, the former Dutch agriculture and trade minister who now chairs the International Food and Agricultural Trade Policy Council, an association of trade experts, says: “Agricultural producers require a sound transmission of market signals, which is actually impeded by export or import bans, even if these are implemented in the name of food security.”

Particularly vulnerable are those poor countries, many in sub-Saharan Africa, whose variable and low-productivity agricultural sectors make them highly dependent on imported staple foods. Grains (including rice) account for 63 per cent of the calories consumed in low-income Asian countries and around half in sub-Saharan Africa. Eritrea, for example, imports 87 per cent of its grains and the country’s export earnings cover only 25 per cent of its food import bill, the rest being aid from rich donor countries. African countries typically export tropical crops such as coffee, tea and fruit, whose prices have not kept pace with the basic staples.

Within developing countries, some do badly and some do well from higher prices. City-dwellers who consume but do not produce food tend to do particularly badly, but they are not the only ones.

There is a popular perception that, since most poverty in the developing world is concentrated in rural areas, higher food prices are good for the poor. But this varies considerably from country to country, depending on how many smallholders sell more staple food than they buy. The poor in Bangladesh, for example, on average tend to lose: 22 per cent of the income of net food buyers goes on staples, while only 4 per cent of the income of net sellers of food comes from selling staples. In Vietnam, on the other hand, there are more competitive small producers who tend to benefit from high rice prices.

Overall, Mr von Braun says: “There is not much supporting evidence for the idea that higher farm prices would generally cause poor households to gain more on the income side than they would lose on the consumption-expenditure side”.

Apart from cutting import tariffs, which many developing country governments are already doing, and rowing back on government subsidies to biofuels, which rich world governments are resisting, there are few quick solutions to the rise in food prices. The last time a global food crisis hit was in the early 1970s, during a familiar combination of general rises in commodity prices, financial market turmoil and rising demand for food from the developing world. Policies then were twofold: change government interventions to encourage supply and increase productivity through new technology. The scope to do the same this time may be more limited.

In the 1970s, the US reversed forty years of farm policy dating back to the Great Depression and changed its programmes to encourage output rather than to support prices by limiting production. Subsequent reform, partly spurred by global trade agreements attempting to end distortions to agricultural markets, have since made little difference to this basic pattern. American farmers are paid to produce. The same reform cannot be repeated, and taking away US subsidies to wheat and rice producers – a key demand of developing countries in trade talks – would increase, not lower, global food prices.

In the medium term, the prospects for supply rely on bringing more land into use and improving farmers’ access to finance and markets (see sidebar). In the longer term, hope may rest on technology – wider adoption of genetically modified food or a repeat of the “Green Revolution” of the 1960s and 1970s that produced new strains of crop and helped countries such as India to become self-sufficient in food. But work on similar breakthroughs for Africa, though being urgently pursued by donors such as the Bill and Melinda Gates Foundation and the Earth Institute at Columbia University, is at an early stage.

For the moment, the kneejerk reaction of many governments has been to meet one market distortion with another and make the problem worse. Pedro de Camargo Neto, formerly chief agricultural negotiator for Brazil in global and regional trade talks, says: “It is very disappointing to see our neighbour Argentina making the same mistakes Brazil made 20 years ago, with export bans and prohibitions. The solution is to create market signals that mean more production, better technology and more stability. Export prohibitions are not a solution for anyone.”

Rising costs wipe out gains at the farm gate

Could record food prices be their own cure, spurring farmers around the world to lift production? A recent fact-finding trip to Kenya by Josette Sheeran, director of the United Nations World Food Programme, provided little evidence to support this view.

When, in a meeting with a group of farmers, Ms Sheeran asked for a show of hands on whether they were benefiting from the rising cost of agricultural commodities, not one among the two-dozen present reached up. “Definitely no benefit,” Carl Tundo, the manager of Lesiolo Grains in Kenya, told Mrs Sheeran. “Input cost has risen ridiculously in the last six months – everything from fertiliser to seed and fuel is much more expensive.”

Even if the prices they achieved rose, higher production costs – particularly of fertilisers and diesel – often prevented farmers in the poor countries of sub-Saharan Africa and south-east Asia from profiting.

In Pakistan, for example, the government has forecast a lower wheat crop this spring and summer, in spite of record prices. This was because farmers there halved their use of fertilisers after a price rise of almost 50 per cent in the past year. A lower use of fertiliser cuts wheat yields, eroding farming income.

Nestor Osorio, executive director at the International Coffee Organisation, says rocketing oil prices are exerting a negative impact on the incomes of coffee farmers. “This could lead them to cut down on the use of fertilisers, with a consequent fall in productivity.”

That is bad news for world supplies of agricultural produce. Worse, farmers in poor countries might not increase their planting – and in some cases could even cut their acreage – in spite of the current record prices and strong demand.

The situation is different in the rich countries of Europe and the US, where farm-gate prices are closer to those on the international market and, moreover, farmers enjoy generous government subsidies. The combination is pushing farmers to plant more in an effort to benefit as much as possible from surging demand.

The US Department of Agriculture forecasts that US farmers will this year plant the highest acreage since 1984, although it is unclear if that expansion will translate into a bumper crop, because of the poor quality of some of the new land.

Net farm income in the US is forecast this year to hit a record $92.3bn (£46.8bn, €58.3bn), up 4.1 per cent from the 2007 level. Joseph Glauber, chief economist at the USDA, told farmers at a recent conference that there could be little dispute that 2007 was “one of the most remarkable years agriculture has ever seen”.

“As we look forward to 2008, the stage seems set for another year of prosperity and growth,” Mr Glauber told the gathering of nearly 1,000 smiling farmers and food industry executives.

Western farmers also enjoy access to commodities forward markets, which allow them to lock in the current high prices. In addition, they can insure their crops – at subsidised rates, thanks to government support – against weather damage.

This is a world away from the export bans and price controls that governments in developing countries regard as their main tools to ensure their own populations are fed. Such mechanisms discourage higher production, not only in the poorest countries but also in bigger developing economies that are key to farming – such as Argentina, Ukraine or Vietnam.

Argentina is a particularly good example. After the government slapped an export tariff of 44 per cent on soyabeans, the harvest has been delayed and analysts have cut their forecast for next year’s soya acreage. Farmers say there is no incentive to plant more if they cannot cash in on record international prices.

In Egypt, where the local rice price rose from $200 a tonne last October to $430 by early this month, the government’s decision to ban export sales for six months knocked $100 off the price in a single day.

National price controls are particularly damaging, according to Joachim von Braun, director general at the Washington-based International Food Policy Research Institute. “Price controls reduce the price that farmers receive for their agricultural products and thus reduce farmer incentives to produce more food,” he says.

  拍手はせず、拍手一覧を見る

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      HOME > 国際2掲示板

フォローアップ:

このページに返信するときは、このボタンを押してください。投稿フォームが開きます。

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。