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グローバル化の中で医療をどうしたいのか、以前houさんとお話したことがありました。
そのとき医療は地域化されないとまずい、思ったものですが、新しい臨床研修制度も、やはり、しっかりと地域化を壊すように働きました。貧乏人には「かかりつけ医」を押し付けて乗り切るつもりのようですが、地域に縛られかねない「かかりつけ医」を、今後若い医師が望むものだろうか。(引用した記事にも、答えはありません。美国の制度の失敗を学ぶ 便(よすが)になるか、といったところ)
注 マッチング:臨床研修を受ける医療機関に新卒医師を割り付ける作業〜制度 かな?
参照 Wiki 臨床研修指定病院
医師臨床研修マッチング協議会 http://www.jrmp.jp/
〔寄稿〕 マッチングと医師不足,米国そして日本(本田仁)
http://210.139.254.43/cl/JuU/NB9/aX/o18j7/
結論だけ 引用
2007年度,米国におけるマッチ総数は2万3253(PGY−1・2のポジションの総数)である。この数はマッチングしたAMGの総数(1万 6262)を大きく超えている。残り約7000のポジションにおいては,英語という共通語と米国の経済力,世界でも有数の研修医プログラムを売りに,自国外の医学部卒業生を世界中から集め,米国の医療を保つため躍起になっている。
その一方で,特に発展途上国からのIMGはレジデンシー修了後も米国に残ることも多いため,出身国からすれば米国のシステムはある種の頭脳流出を助長している感も否めない。だがそれほどまでに米国が将来のさらなる医師不足を杞憂しているのである。
日本において,2007年度のマッチング参加者は約8600人である。必要レジデント数が米国の5割(対国民総数)だとしても,日本の新規レジデント数はそれにはるかに及ばない。さらにコメディカルの総数も少ない日本では,レジデントを含めた医師,コメディカル双方への負担が大きいのは周知の事実である。つまり日本の医療もまた,マンパワーの観点からすると危機的状況といわざるを得ない。
またマッチングによってもたらされた初期研修修了後の各科の進路に定員数がないことは,需要に応じた医師の分布を実現するうえで障害となる可能性がある。各研修施設側の人気や研修内容に開きがある感もあり,自然淘汰的に消滅するプログラムも出てくるのではないだろうか。大学病院と市中病院,さらに田舎と都会の市中病院ごとの担う役割の大きな違いを生かしつつ,一定の質を確保したプログラムの整備が不可欠だという危機感の認識が,各プログラムの今後を左右するであろう。
理想の医師になるべくよりよい研修先を模索する医学生の就職活動と,そこから生まれる競争は止めるべきではない。だからこそ筆者は,より需要に見合ったレジデントの供給の実現とマッチングのさらなる整備は必須であると考える。それは米国を真似るのではなく,そこから学ぶことである。今までの米国のマッチング制度での失敗を繰り返さずに日本のマッチング・レジデンシー制度が成熟していくことに,大きな期待を寄せている。
本田仁氏
2000年北里大医学部卒。日本で数年の研修を経て渡米。07年6月University of Hawaii内科プログラム修了。同年7月よりWashington University感染症科フェロー。米国内科専門医。
はいはい、アメリカの真似はやめよう、っても、決めるのは国民だから。