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【勿忘草】愛情入りギョーザ
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04:04更新
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記事本文 1月30日の夕方遅く、取材先を出て自宅に電話した。帰宅が遅れそうだったので子供たちに、買い置きしていた市販のギョーザを焼いて、先に夕食を食べるよう指示した。
いつもなら大喜びする申し出。だが小5の娘が叫んだ。「えっ、お母さん。ギョーザ食べて病気になった人がおるねんで!?」。
あわててケータイのニュースサイトで、中国製冷凍ギョーザの中毒事件を知った。その後、関西の食品メーカーへの該当製品の有無など、取材に追われるはめに。自宅にあったのは、問題の商品ではなかったのだが、すっかり食欲を失った子供たちの夕食は、納豆ご飯とみそ汁だけとなった。
野菜の残留農薬やウナギの大量の抗生物質投与など、中国食品への信頼は、大きく揺らいでいる。中国側のずさんな食品生産体制や当局の甘いチェック、危険な食品を水際で止められなかった日本側の不備。さらには、食料の6割を中国などからの輸入に依存する日本の低い食料自給率など、今回の事件で日本の食をめぐる、さまざまな問題点が浮き彫りとなってきた。
即効性のある特効薬はない。せめて冷凍・冷蔵食品や既製品に頼りすぎず、自らの食事は自ら作るぐらいしか自衛策はなさそうだ。手軽で早く完成する冷凍ギョーザの利便性をあきらめるのはツライ。だが、思い返せば幼いころのわが家のギョーザは、小麦粉から皮を作るところから始まるものだった。
ギョーザは、黒龍江省のハルビン市育ちの祖母の得意料理だった。祖母の指示に従って、私や姉妹が全員で豚肉とキャベツ、ニラなどの具を混ぜ、手作りの皮に包む。パリッと焼くほか、針ショウガを添えた本場風の水ギョーザで味わったりもした。
先日のわびしい夕食のおわびも込めて週末、久々に本当の手作りギョーザを作ることにした。子供たちも具を包むのがあっという間に上手になった。
手間がかかるが楽しくもある料理の魅力は、食欲増進効果もあるらしい。子供たちは、完成した60個余りを、ぺろりと平らげた。余った分は自家製冷凍ギョーザにして、またの日の夕食に、とラクをもくろんだ母の思惑どおりにはならなかった。
(山田桂子)
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