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【日経新聞お悔やみ欄w】有名雑誌の休刊相次ぐ ネット普及響く
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http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080904AT1G0304404092008.html
(08年9月4日:日経新聞)
社会
おくやみ
有名雑誌の休刊相次ぐ ネット普及響く
熱心な読者層に支えられてきた歴史ある有名雑誌の休刊が相次いでいる。インターネットの普及による雑誌不況の波に加え、社会や生活、文化の変化に応えることが難しくなってきたという事情があるようだ。各出版社は「一定の社会的役割を果たした」と前向きにとらえるが、「雑誌づくりを根本的に見直すべき」と指摘する専門家もいる。
女性雑誌を多く出版する主婦の友社は看板雑誌「主婦の友」を今年6月号をもって休刊とし、創刊91年の歴史に幕を下ろした。同社は「主婦意識を持つ女性が少なくなり、女性の生活スタイルの変化に対応できなくなった」と、理由を説明する。今年は「主婦の友」に限らず、有名雑誌の休刊が目立つ。1995年に創刊した朝日新聞社のオピニオン誌「論座」も9月1日発売の10月号で休刊。講談社の月刊総合誌「現代」も12月1日発売号で休刊となる見通しだ。(16:00)
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関連サイト
終刊「PLAYBOY」の33年[日経WagaMaga]
雑誌の中吊り広告を10倍楽しむ[日経WagaMaga]
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http://waga.nikkei.co.jp/hobby/study.aspx?i=MMWAi1000018082008
終刊「PLAYBOY」の33年
http://waga.nikkei.co.jp/photo/i1/MMWAi1000018082008_1_0_i1.jpg">
月刊誌「PLAYBOY日本版」(集英社)は2009年1月号を最後に姿を消す(写真は2008年9月号)
さよなら「PLAYBOY」――。月刊誌「PLAYBOY日本版」(集英社)は2009年1月号を最後に姿を消す。作家・開高健の釣り紀行「オーパ!」や、ベストセラーになった作家・渡辺淳一氏のエッセー集『鈍感力』も同誌の連載がベースになっている。ヌードグラビアは載せながらも、読み物主体の編集方針を崩さなかった「PLAYBOY日本版」の歴史を振り返る。
グラビア写真でポーズをとるグラマラスな女性「プレイメイト」のセクシーなイメージが強い。しかし、優れたアートフォトや、ウイットに富んだ写真も多かった。世界的な写真家ヘルムート・ニュートンも同誌を発表の場に選んだ。ヌードでもひねりも利かせ、経営破綻した米国のエネルギー企業、エンロンの元女性社員のヌードグラビアを掲載してみせた。
硬派の読み物やインタビューももう1つの売り物であり続けた。ロッキード事件後に田中角栄元首相のインタビューを載せて話題を呼んだこともあった。インタビュー記事をまとめた『プレイボーイ・インタビューセレクテッド』(集英社刊)には長嶋茂雄、吉永小百合、手塚治虫、本田宗一郎、高倉健、松田優作といった人物の肉声が詰まっている。
米同時テロ後は骨太な関連特集を組み、ルポ『もの食う人びと』の作家・辺見庸氏と、ブッシュ政権を批判し続けている言語学者・思想家のノーム・チョムスキー氏の対談も載せた。近年もノンフィクション作家の佐野眞一氏が戦後沖縄史を掘り下げた「沖縄コンフィデンシャル」が続いている。
連載陣には作家の池澤夏樹、塩野七生、フランス文学者の鹿島茂、音楽評論家の萩原健太、自動車評論家の徳大寺有恒といった著名な各氏の名前が並び、贅沢なラインアップを誇ってきた。最新の9月号もメーン特集は「詩は世界を裸にする」と格調高い。前号では「ジャズ、男のスタンダード」を掲げ、その前の7月号ではチェ・ゲバラを取り上げた。どれも表紙にヌードはない。
国内のライフスタイル誌はこのところ、商品やサービスを解説するマニュアル色が濃くなっている。広告が入りやすい誌面作りに振れていると言っても間違いではないだろう。しかし、「PLAYBOY日本版」は創刊以来の読み物主義を貫き通している。終刊の背景には広告面の厳しさもありそうだが、スタイルを守り通しての幕切れは潔くもある。
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>>次のページでは、[消えたライバル誌「PENTHOUSE」、「平凡パンチ」「GORO」]についてご紹介します
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http://waga.nikkei.co.jp/photo/i1/MMWAi1000018082008_2_0_i1.jpg">
文学や音楽、歴史などをテーマにした骨太の読み物を掲載してきた(写真は2008年8月号)
コメディアン・内藤陳に冒険小説の紹介コラムを持たせたのも「PLAYBOY日本版」だった。その連載をベースにした『読まずに死ねるか』は冒険小説ブームを呼び込んだ。
本家の米国版創刊号(53年)は当時のセックスシンンボルだった女優マリリン・モンローのヌード写真が話題をさらった。蝶ネクタイをしたウサギのモチーフ「ラビットヘッド」はワンポイント・マークの代表格に育った。米国で「プレイボーイ」ブランドを統括するプレイボーイ・エンタープライゼスは多角化に成功。男性向けサイト「Playboy.com」を運営するほか、衛星チャンネル、映像事業も展開している。
創業者のヒュー・へフナー氏は雑誌出版以外にも幅広く事業を手がける立志伝中の人物。プレイボーイ・エンタープライゼスの経営トップの座は娘に譲ったが、シンボルとしてグループを率いる半面、80歳を超えた今なおパーティーに美女と現れる気の若さを備える。
米国で「PLAYBOY」の後を追って創刊されたのが「PENTHOUSE」。日本でも同様に「日本版PENTHOUSE」が創刊されたが、発行元の講談社は20年も前の88年に休刊にした(94年にぶんか社から一時、別名で復活)。「PLAYBOY」は米国では健在だ。
同じ88年に「平凡パンチ」も姿を消した。91年には男性誌「GORO」が休刊。男性誌は一気に市場が細った。「PLAYBOY日本版」もピーク時には発行部数が約90万部に達したが、近年は5万部余りにまで減っていたという。
75年創刊の「PLAYBOY日本版」は11月発売の最終号で約33年の歴史を閉じる。集英社は「週刊プレイボーイ」も発行しているが、こちらは米国とのライセンス契約とは関係がなく、これまで通り発行が続く。
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http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-3ad1.html
竹熊健太郎氏(編集者・漫画原作者)
2008年9月 3日 (水)
いろいろもう死んでいる(雑誌編)
この5月に『ヤングサンデー』の休刊が話題になったばかりですが、夏の終わりから秋にかけて、続々と雑誌休刊が報じられています。その中には大手の老舗雑誌が多数含まれていて驚きますが、いよいよかねてから噂されていた事態が「始まった」のかもしれません。
http://www.cyzo.com/2008/06/post_606.html
↑リベラルはもう受けない?「論座」休刊へ(日刊サイゾー)
http://www.zakzak.co.jp/top/200808/t2008083001_all.html
↑講談社月刊現代休刊…読者の著しい高齢化で販売低迷(zakzak)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008090100665
↑月刊「現代」など休刊=講談社(時事ドットコム)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/entertainment/20080901-567-OYT1T00304.html
↑映画雑誌「ROADSHOW」休刊へ(gooニュース)
http://news.goo.ne.jp/hatake/20080902/kiji2300.html
↑相次ぐ月刊誌の休刊、月刊誌は必要なのだろうか?(ニュース畑)
http://www.asahi.com/culture/update/0901/TKY200809010263.html
↑ネット・携帯におされる雑誌 総合・映画誌…相次ぐ休刊(asahi.com)
この前、俺は「マンガ界崩壊を止めるためには」の連作エントリをアップしましたが、これは雷句さん事件をきっかけに書いたエントリだったので、ほぼマンガ雑誌の話題に絞っていました。しかし、実はあそこで書いたことは出版界全体にも言えることなのです。それについては、新たなエントリを準備していたところなのですけど、秋の声を聞くか聞かないかの時点で「休刊ラッシュ」が始まってしまいました。今のところ、まだ活字系の月刊誌が中心ですけれども。
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_4da3.html
↑「たけくまメモ:マンガ界崩壊を止めるためには(1)」その6まであります。
活字系雑誌に比べると、マンガ誌はまだ営業的な意味が残っています(単行本を出すためには、雑誌に描いてもらって原稿を溜める必要がある。また作家の生活を維持するためにも雑誌連載は当面必要)。したがって、各社の基幹週刊誌まで休刊という事態には、しばらくはならないでしょう。マンガ雑誌の数がいずれ今の半分になるという予想はそのままですが。
出版の危機(雑誌の危機)に関しては、別途エントリを立てるつもりで準備もしていました。ところが俺の予想よりも早く休刊ラッシュが始まったので、けっこう焦っていたりするのです。なんとなく俺は、休刊ラッシュを来年の春先くらいに考えていました。とんだ見込み違いでした。
いや見込み違いではないかも。たぶん、これから本番だと思うので、この年末年始あたりの出版界は大変なことになっているんじゃないでしょうか。
雑誌がダメになってきた原因は、いろいろあると思うんですが、やはり90年代末からのブロードバンドによるインターネットの普及が一番大きいでしょう。それと携帯。
俺はべつに調査資料とか見てないんですけど、皮膚感覚でなんとなくわかっていましたよ。つまり俺、90年代後半までは一ヶ月に6万から10万くらいは本代に費やしていたんです。そのうち3〜4割が雑誌代(ムック含む)です。ところがインターネットを始めて、2000年頃にブロードバンドが普及してからは、めっきり雑誌を買わなくなりましたから。今、本代は雑誌と合わせてもせいぜい2万ですよ。95年くらいからは新聞もとらなくなりました。
だってネットがあれば十分だから。新聞をとらなくなったのは、部屋に古新聞が溜まってどうしようもなかったからです。大事件があったとき以外新聞は読まなくなっていて、それで古新聞だけ部屋に積み重なっていくので、バカらしくなったということがあります。どんな大事件でも、新聞からそれを知るなんてことはまずない。最初はテレビで知るでしょう。それからもっと詳しく知りたいと思って、駅やコンビニで新聞買うパターンぱっかですね。ここ12年はそんな感じでしたが、最近はそれでも買わなくなりました。ネットにだいたい全部載ってるから。
雑誌については、だいぶ後まで買っていました。電車でどこかに行くときに、読むモノが無いといられなかったからですね。それで家を出て、ほぼ毎日、必ず途中の本屋に寄って雑誌1〜2冊は買っていました。今ではそれが新書に置き換わってます。最近は電車に乗る前に新書買うのが習慣になりました。新書って、判型が電車で読むのに最適なんですよ。安いし。
ここ10年で雑誌の購入率はめっきり減りましたけど、単行本の購買率はそれほど減ってません。でもここ3年は、ほとんどアマゾンで買ってます(新書はリアル書店が多い)。かつてなら一日一回は本屋に飛び込まないと禁断症状が出ていたんですが、この変わりようには自分でも驚いています。
俺にとって、本屋に行くという行為は「未知の本との出会い」を求めているところがたぶんにあります。ほとんどそれだけが動機だと言っていいです。未知の本との出会いを演出してくれるのが俺にとっての「いい本屋さん」です。特定の本を目的買いするうえでは、現状のリアル書店は最悪だと言えます。
俺にとっての「いい本屋」は、たとえば品揃え豊富で立ち読み用の椅子まで用意してくれているジュンク堂とか、ビレッジ・バンガードみたいな「宝探し感覚で本と出会える」造りの本屋さんです(ビレッジ・バンガードは半分雑貨屋さんですが)。この2店については、ネットでは絶対に味わえない出会い体験を与えてくれるという意味において、リアル書店が生き残っていくためのヒントが隠れていると俺は思っています。
一方、リアル書店の欠点は、行ってみるまでその本があるのかどうかが分からないことです。仕事で使う目的で確実にその本を手に入れたいというときは、リアル書店はストレスが溜まる場所でしかありません。
その点アマゾンのようなオンライン書店は、在庫があるのかどうか確かめてから注文することができるのでいいわけです。在庫さえあれば遅くとも2日以内には届く。リアル書店の場合、現物さえあったらその場でお持ち帰りできますけど、なかったら諦めて他を当たるしかない。注文なんてもってのほか。だって本によっては2週間とか、一ヶ月とか平気で待たされますからね。
リアル書店でも、店舗ごとのウェブサイトを用意して、その本の在庫が店内にあと何冊あるか店外からわかるようにするべきでしょう。それでクリック一発で本を取り置いてくれれば、俺はリアル書店からもっと買うと思う。在庫がありさえすれば、すぐ現物が手に入ることがリアル書店のよさですからね。このくらいのことをしなければ、この先ネット書店にリアル書店はかなわないだろうと思いますよ。
今から8年前、あるPC雑誌の編集長が真剣な顔で「竹熊さん、インターネットはヤバイですよ。法律で規制しないと、いまに大変なことになりますよ!」とオフレコで俺に言ったことが、今さらのように思い出されます。あの頃はまだIT革命の余波があって、出版界は諸手を挙げてインターネットを歓迎していましたので、あの人の発言はもうひとつピンと来ていませんでした。でも、今になるとよくわかります。彼はいずれこうなることが分かっていたということなんでしょう。
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_c0dc.html
↑たけくまさん、インターネットはヤバイですよ
雑誌がもうヤバイことは、ここ5年くらいでジワジワ分かってきてはいたんですが、出版界の誰一人(俺を含めて)、どうすることもできずに手をこまねいていたわけなんです。手をこまねくには、こまねく理由もあったわけなんですが。でも、もう猶予のない所まで来てしまったのではないでしょうか。それについては、今後のエントリの中で考えて行きたいと思います。
港に停泊しているタイタニック号を業界だとすると、フリーランスの俺は船底にいるネズミみたいなものです。船が港に停泊している限りは、この船は数日後に沈むと思えば逃げ出すこともできます。でも出港してしまってから気がついても遅かったりするわけなんです。
ここで問題になるのは、我々が乗っているこの船は、果たして港で停泊しているのか、それともとっくに外洋に出てしまったのかということでしょう。暗い船底にいるネズミには、なかなかそのあたりの判断が難しい。俺はまだロープで岸と繋がっていると思ってるんですけど、その根拠はありません。
このエントリ、「出版界」を「日本」に替えてもそのまま意味が通るような気がしてきました。
2008年9月 3日 (水) 17時33分
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