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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080708-00000113-mai-soci
厚生労働省は8日、妊婦や乳幼児に対し、化学物質「ビスフェノールA」を原料とするプラスチック製哺乳(ほにゅう)瓶の使用や缶詰製品の摂取を控えるよう呼びかけを始めた。国の基準値以下でも、胎児らの健康に影響を与える可能性を示唆する動物実験を踏まえ、予防措置を取った。厚労省は同日、ホームページで情報提供するとともに、内閣府の食品安全委員会にヒトへの健康影響評価を諮問した。
ビスフェノールAはホルモンに似た作用を持ち、野生生物の生態の影響が懸念されるとして、環境省が調査を実施。04年に魚類への影響は推察されるが、ヒトには認められないとの結論を出した。
しかし、その後も国内外で「動物の胎児に、ごく微量でも神経異常や早熟を招く懸念がある」との報告がある。欧米もヒトの健康影響評価に乗り出した。
厚労省は「現時点でヒトへの影響は不明」としている。だが、安全性を重視する立場から、ビスフェノールAを原料とした哺乳瓶を使う場合、漏出しないよう過度の加熱や劣化製品の使用を避けるよう呼びかけることにした。該当する哺乳瓶は国内流通量の9%とされる。同省は「ガラス製の哺乳瓶を使うのも選択肢」と提案した。
また、缶詰では腐食防止のために広く使われ、食品に溶け出す恐れがある。「缶詰製品に頼らずバランスある食生活が大切」としている。
【下桐実雅子】
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