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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090105-00000021-dwj-biz
WSJ-VWなどの欧州自動車メーカー、米国市場への攻勢強める
1月5日17時8分配信 ダウ・ジョーンズ
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)経営不振のビッグスリー(米3大自動車メーカー)は、日本のライバルとの激しい競争には慣れているが、欧州自動車メーカーからの新たな挑戦に直面している。
米自動車業界の不振に好機を見いだしたドイツのフォルクスワーゲン(VW)(VOW.XE)とBWM(BMW.XE)は、向こう数年間で米国シェアを拡大しようと準備を進めている。
VWは、約20年ぶりに米国での工場設立に投資し、2018年までに米国内の販売台数を現在の3倍となる100万台に増加させる見込み。BMWは新しい小型車を投入し、ディーラー網を拡大している。
BMW米国チーフのジム・オドンネル氏は最近のインタビューで、「米国は将来の成長けん引役になるだろう。今後われわれの努力を引き続き集中させていく場所が米国だ」と述べている。
実は欧州自動車メーカーは、これまでにも同じような道をたどってきた。VWは1978年、米国に自動車工場をオープンしたが、品質問題や高コスト、販売の減速から10年後に工場を閉鎖した。フランスのルノー(13190.FR)は、アメリカン・モーターズの株式を46%取得したが、大きな赤字が続き、1987年に手を引いた。
しかし今回は、多様化された製品ライン、健全なマーケティング予算、非組合員の労働力を利用することなどにより、過去の課題を克服できると欧州自動車メーカーは主張する。
VWは、家族向けセダンを含む新モデルを米国向けにいくつか開発している。新しい米国製造事業を持つことにより、過去に米国の売り上げを圧迫した為替変動による影響から解放されることになる。
VWのハンス・ディーター・ペッチュ最高財務責任者(CFO)は、昨秋のインタビューで、トヨタ自動車(7203.TO)など、ブランドを確立し米国に大規模な製造拠点を持つメーカーと生産台数で対抗するには、難しい課題に直面していると認めた。
しかし、同CFOは、VWがほかの市場ではトヨタおよびホンダとの競争で成功を収めていることから、米国でも自信があると述べた。「中国でのリーダーはトヨタではなく当社だ。当社はすでにほかの市場では他社との競争で勝っている。なぜ米国でできないというのか」と述べた。
VWは10億ドルを投資して、テネシー州チャタヌーガに新しい組立工場を設立し、2012年に年間25万台の生産を開始することになっている。同工場はトヨタ「カムリ」やホンダ「アコード」と競合する新しい中型セダンを生産する予定。今秋、VWは米国で新モデルを発表。「ルータン」と呼ばれるミニバンは、クライスラーがVW向けに製造している。
ほとんどの自動車メーカーが支出を削減する中、VWの高級自動車部門アウディは、2009年の米国マーケティング予算を前年の約8000万ドルから15%増やす予定。これには、米プロフットボール(NFL)の王者決定戦「スーパーボウル」での広告などが含まれる。
最終更新:1月5日17時8分