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米国で質屋利用が急増、住宅ローン業者も顧客に
2008年 12月 18日 09:45 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-35508120081218
[ビバリーヒルズ(米カリフォルニア州) 15日 ロイター] 米国では社会階級にかかわらず、生計を立てるため所持品を質屋に持っていく人が増えている。質に入れるのはティファニーのダイヤモンドから3年間使用した芝刈り機まで幅広い。
質屋ビジネスは全国的に好調で、ぜいたくな生活スタイルとショッピングのメッカとして知られるビバリーヒルズも例外ではない。
自称「スター向け質屋」ビバリー・ローンのジョーダン・タバック・バンク最高経営責任者(CEO)は「銀行が融資をしないので、ダイヤモンドや時計、そのほかの宝石を担保に短期的な融資を受けようとここにやってくる」と話した。
タバック・バンク氏はホワイトカラーの専門職に就いている人々が訪れる例も増えているとし、従業員の給与支払いに苦労している経営者もやってくると述べた。
タバック氏は「現在もビバリーヒルズの社交界に属する人たちが整形手術のために必要だという5けたや6けたの融資もしている。だが、こんなに多くの人々が経営を維持するために切実に資金を必要していたことはなかった」と付け加えた。
家族経営で70年にわたって営業しているビバリー・ローンは、1カ月当たり4%の金利を取るが、この数カ月ほど多くの融資をしたことは過去になかったという。
一方、フェニックスの中心、ほこりで汚れた地域にある質屋モー・マネー・ポーンの状況は華々しさにやや欠ける。そこでは、建築業者のロバート・レーンが900ドルで購入した卓上のこぎりを質入れしようと、開店するのを待っていた。
店の外に立って待っていたレーン氏は「請求書のいくつかを支払うため」と話した。同氏は仕事がないため、今はめったに使うことがない道具を質入れして300ドルを得たいと希望していた。
<住宅ローン業者も顧客に>
米国には約1万5000の質屋が存在する。米国で景気後退が深刻化するにつれ、借り手にとって最後の手段とみられてきた質屋のビジネスが盛り上がってきている。
質屋業界の統計を記録している全国的な団体などは存在しないが、同業界の経営者らは、家の差し押さえスパイラルと銀行の信用が不足する中で、質屋ビジネスが盛況であると話す。
モー・マネーの経営者、エリック・ベイカー氏は「ビジネスは上手くいってる」と語った。同氏によると、モー・マネーはトレーラーハウスから銃、芝刈り機、宝石までいろいろな物を担保に融資しているが、幅広い層の顧客によって、売上高は前年比約20%増加している。
ベイカー氏は「いくつかの大きな案件もある。これまでは会うことがなかったような人々に対応することもある」と述べた。
新しいタイプの顧客はレーン氏のような日々の生活を支えるのに苦心している契約労働者に加えて、資金繰りに苦労していて、融資が必要な不動産業者や住宅ローン業者も含まれる。融資に対する金利は州法で決められており、90日間で22%となっている。
町の反対側では、25年間にわたって質屋をしているベテランのウイリアム・ジャキメック氏が「ある住宅ローン業者は、彼の妻の宝石とバイキング・オーブンを質入れした」と語った。
ジャキメック氏は「イーベイで売れるものはすべて」担保に取る方針で質屋5店舗を経営している。同氏は資金繰りに困った住宅ローン業者は1年ほど前から店に姿を見せ始め、今ではビジネスの10%を占めていると述べた。