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(回答先: 米国と同じ経済構造への紅蓮地獄へ 【巨額の<財政赤字>と巨額の<貿易赤字>】 双子の赤字に転落する日本 【nevada】 投稿者 愚民党 日時 2008 年 12 月 23 日 17:40:28)
http://www.zenshin.org/f_zenshin/f_back_no09/f2373sm.htm
U 金融大恐慌と世界革命情勢の成熟
(1) 今や資本主義は終焉した
世界金融大恐慌はますます深まっている。昨年9月のリーマン・ブラザーズの破綻に始まる金融機関の危機と破綻は一層深々と進行し、信用の極限的な収縮が全世界を覆っている。これに続いて、実体経済の急激な収縮が始まっている。1929年をもはるかに上回る歴史的な大恐慌への突入だ。
300年にわたる資本主義の時代がついに、その根本的な矛盾の爆発によって全面的な破局を迎えたのだ。死にひんした資本主義を体制内的に救済する道は、もはやどこにも残されていない。この大恐慌をプロレタリア世界革命に転化することだけが、労働者階級と全人類の未来を切り開く。このことを徹底的にはっきりさせなければならない。
今や、過去1世紀にわたってアメリカ経済と世界経済を支える基軸中の基軸であった自動車産業が、崩壊のふちに立たされている。GM(ゼネラル・モーターズ)とフォード、クライスラーという米自動車産業の大手3社(ビッグスリー)がこぞって倒産の危機に直面している。日本のトヨタも赤字転落となり、国内外の工場で大規模な減産・リストラに突入した。
自動車だけではない。鉄鋼、電機を始めほとんどすべての産業で、減産・工場閉鎖と大量首切り・リストラの嵐が一斉に吹き荒れ、しかも全世界に広がっている。スペイン、ギリシャ、フランスでは25歳以下の失業率が公式発表で20%を超えた。日米欧がこぞってマイナス成長に突入しただけでなく、中国やインドも含めた全世界で鉱工業生産が軒並み激減し、世界貿易が急速に縮小し始めている。世界経済全体が大不況の奈落の底に向かって急角度で転落を開始した。
しかもこれはまだ序の口だ。経済の崩壊とリストラはこれからもっと激しい勢いで進行する。
ドル大暴落は不可避
実体経済の崩落の引き金を引いたのは、資本主義経済の「血液」である金融の途絶、信用収縮だ。サブプライムローン問題の爆発に始まった今日の世界金融大恐慌は、昨秋に入って決定的に激化した。米の住宅金融2公社、リーマンなど5大証券、保険会社最大手AIGが次々と危機に陥ったのに続いて、11月には米金融機関のトップであるシティグループが事実上破綻した。欧州各国でも大手銀行がアメリカ以上の勢いで続々と破綻し、中東のオイルマネーも失速した。
米帝を始め世界のブルジョアジーは金融資本・大資本の救済に必死となり、国家資金の大量投入に唯一すがりついている。米帝は昨秋、金融安定化法を制定して7000億jの公的資金を投入したのに続き、シティの巨額の不良資産を事実上買い取り、さらに新たに8000億jを投じてあらゆる金融機関からの債権買い取りに踏み切った。この結果、米政府とFRB(米連邦準備制度理事会)が抱え込むリスクは最大で8兆j、米のGDP(国内総生産)の6割、日本のGDPの1・5倍に達すると言われている。
だが現在起きている金融市場の機能喪失と経済の収縮は、そんな程度では何も解決しない。大量の資金の追加に次ぐ追加投入が不可避となり、財政赤字が天文学的に積み上がっていくだけだ。このまま行けば米の国家破産となるしかない。またFRBなどが抱え込んだリスクが実際に損失となって現れれば、それだけでもドルの価値は一気に急落する。ドルの大暴落がいよいよ目前に迫っている。
出口は革命しかない
この世界金融大恐慌は、新自由主義が必然的に行き着いた破局だ。新自由主義は、1929年大恐慌から第2次大戦を経て延命に延命を重ねた資本主義・帝国主義が、最後にたどりついた延命形態だった。その破産は、29年恐慌を規模においてもスピードにおいてもはるかに上回る史上空前の大恐慌となって爆発しつつある。
新自由主義は、資本の弱肉強食の論理をむきだしに貫き、労働者階級への極限的な搾取の上に、金融自由化をテコとして帝国主義の寄生性と腐敗を極限まで推し進めた。それはアメリカ帝国主義を丸ごと金融帝国化し、米帝が世界の投資銀行になって証券化商品を全世界にばらまき、経済のバブル化をとことん進め、そこから詐欺的な手段をも使って巨額の利益を吸い上げていく仕組みを作り出した。英仏独など欧州帝国主義も、日帝も、さらにロシアや中国の支配層もその上に乗って、労働者人民の貧困化をも逆に食い物にして途方もない荒稼ぎをやってきた。そのすべてが崩壊し、歯車が逆回転を始めたのだ。
バブルとその大破産という点では29年恐慌も今回も同じだ。だが29年当時のアメリカは今と違って巨大な黒字国家で、世界の金の4分の3を集中するほどの力をもっていた。29年恐慌でいったん崩壊のふちに立った資本主義・帝国主義は、この米帝が、第2次大戦を経て唯一絶対の基軸国として、ドルの力で全世界を支配することによって延命してきた。その米帝がついに中心部から大崩壊を開始したのである。
フランス大統領・サルコジは「ドルはもはや基軸通貨ではない」と言い放った。だがしかし、ドルにとって代わることのできる通貨、米帝に代わって新たに帝国主義世界体制の基軸となりうる帝国主義は、もはやどこにも存在しない。ここに29年とは決定的に異なる、最末期帝国主義の絶望的な「死の苦悶」の姿がある。
今や出口はどこにもなく、不況が無限に長期化し、世界経済は完全に分裂して空中分解していく以外にない。帝国主義同士のつぶし合い、ロシアや中国をも巻き込んだ世界の大国同士の生き残りをかけた争闘戦にエンドレスに突入していくしかない。社会全体が崩壊へと果てしなく転げ落ちていき、ブルジョアジーの絶望と凶暴化の中からナチス的なものが登場し、新たな侵略戦争・世界戦争が一挙に火を噴いていくことになる。最後は第3次世界大戦への突入だ。
この情勢に立ち向かうことができるのはただひとつ、労働者階級の団結した力だ。闘う全労働者の総力を挙げた決起によって現在進行する大恐慌をプロレタリア世界革命の勝利に転化し、一切の矛盾の根底にある賃金奴隷制の転覆、階級社会そのものの廃絶と真の人間的共同社会の建設に向かって突き進むことだけが、大恐慌がもたらす破局のふちから全世界を救い出す道となったのだ。
(2) 大崩壊する米帝国主義とオバマ反革命政権
アメリカでのブッシュに代わるオバマ新政権の登場は、世界革命情勢を決定的に推し進めるものだ。オバマは、大恐慌と迫り来る革命の恐怖におののく米帝ブルジョアジーが、全面破産したブッシュに代えて、自らの延命を託す政権として登場した。労働者階級が革命に立ち上がっていく決定的瞬間に、これを予防し圧殺する反革命として、ブルジョアジーの「最後の救済者」として登場したのがオバマである。
オバマ政権の本質は、米帝ブルジョアジーの独裁そのものである。元ゴールドマン・サックス会長のルービンを始め、アメリカを代表する大ブルジョアジーの一員が政権の中枢を構成する。ブッシュ政権との違いはただひとつ、AFL―CIO(米労働総同盟・産別会議)などの労働貴族が、オバマを支える今ひとつの最重要の支柱となっていることだ。
アメリカ帝国主義の崩壊の危機を前にして、労働者も資本家も、黒人も白人も、ひたすら「救国」と「一つのアメリカ」の一点で力を合わせよというのがオバマのスローガンだ。この挙国一致体制の形成をテコに、労働者階級の革命的決起を徹底的に抑圧し、圧殺・解体することを狙っている。ここにオバマ政権の階級的正体があり、その反革命的凶暴性がある。
この情勢の根底にあるのは、アメリカ階級闘争の新段階への突入だ。ブッシュのもとで進んだイラク・中東侵略戦争と労働者階級圧殺の大攻撃は、今や労働者階級のやむにやまれぬ「生きさせろ!」の叫びと決起を全米に激しい勢いで拡大し始めている。資本の支配と体制内労働運動幹部の組合支配を串刺しにしてぶち破る、ランク&ファイル(現場労働者)のスト、デモ、工場占拠の実力決起が続々と始まっている。
しかもその最先頭で、ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10を始めとする、革命をめざす階級的労働運動の潮流が、日本の動労千葉との国際連帯のもとに断固として闘い抜いていることが決定的だ。昨年5月1日のメーデーでは、米西海岸の港湾労働者とイラクの労働者が連帯し、共同して戦争協力拒否の港湾封鎖に立ち上がるという実に偉大な地平が切り開かれた。米帝ブルジョアジーはこれに心底から恐怖しているのだ。オバマ政権のもとでアメリカの国内情勢は、いよいよ階級と階級との非和解的な大激突へと進んでいく。
階級戦争と侵略戦争
実際にオバマが打ち出した政策は、労働者階級に対する新たな、一層激烈な階級戦争以外の何ものでもない。オバマは「米自動車産業の再建」を叫んでGMなどの救済に全力を挙げているが、その条件として「労務コストの大幅な切り下げ」を要求している。全米自動車労組(UAW)の執行部はこの要求を率先して受け入れ、首切りと賃下げを現場労働者に押しつける側に回っている。
また「2年間で250万人の雇用創出」を掲げ、巨額の財政出動による公共投資の拡大が恐慌からの脱出を可能にするなどというペテンをふりまいている。その念頭にあるのは、1930年代に当時の米大統領、フランクリン・ルーズベルトがとったニューディール政策の再現だ。だが今日のオバマはルーズベルトとは違い、巨額の財政負担に耐える力などもはや何ひとつもってはいない。すべては空証文でしかない。口先で労働者をだまし、実際にはブルジョアジー救済のための一大資本攻勢の先頭に立って労働者階級に襲いかかろうとしているのだ。
そもそもニューディールとは、30年代アメリカでの血みどろの大ストライキと革命情勢の圧倒的成熟を前にして、労働者階級の怒りの爆発を必死に体制の内側に抑え込もうとしたものだ。その核心は、労働組合の指導部を思い切って体制内に取り込むと同時に、共産主義は絶対に認めないという団結破壊のくさびを労働者階級の中に打ち込むことにあった。当時の労働運動の指導勢力だったアメリカ共産党は、この攻撃に全面屈服してニューディール支持・推進に転じた。このスターリン主義の大裏切りが、大恐慌を革命に転化する闘いを破壊・解体し、帝国主義による第2次世界大戦突入を許す結果となったのだ。
戦争政策についても、オバマが選挙中に掲げた「イラクからの戦闘部隊の撤退」がまったくのインチキであることは明白だ。しかもオバマの「イラク撤退」論は、その部隊をアフガニスタンに差し向けよというものだ。米軍10万人をアフガニスタンに大量増派し、さらにパキスタンに戦場を拡大しようとしている。
この間、武装勢力の出撃拠点を破壊するとの口実で米軍がパキスタン領内への無差別爆撃と虐殺を行い、パキスタン人民の激しい怒りが燃え上がっているが、この侵略戦争拡大を「もっとやれ」とけしかけているのがオバマだ。イラクについてもゲーツ国防長官を留任させ、占領支配体制を維持しようとしている。イラク・中東の石油資源の略奪という米帝の戦争目的をあくまで貫くことは、大恐慌下で、オバマと米帝にとってますます死活のかかった課題となっている。
まさにオバマは「労働者階級の味方」を装いながら、その実、ブルジョアジーと身も心も一体化して、プロレタリア世界革命の意識的・自覚的な絞殺者として行動しようとしているのだ。オバマを打倒し、オバマを支えるAFL―CIO執行部を打倒して突き進むことこそが、アメリカ革命への道だ。
30年代超える闘いへ
このアメリカ階級闘争をも先端として、世界は今や完全に、1930年代的な革命と反革命の一大激突の真っただ中へと突入した。すでに日本でも、韓国でも、さらにヨーロッパ各地でも、これまでの枠を決定的に突き破る労働者階級の新たな歴史的決起が始まっている。全世界のプロレタリアートが文字どおり一つの軍勢となって、資本主義・帝国主義の支配を全世界的に覆していく時代がやって来ている。11月集会が築き上げた日米韓3国の闘う労働者の国際的団結がその中軸に座り、21世紀のプロレタリア世界革命への道を圧倒的に切り開く時が来たのである。
韓国では、イミョンバク政権の民営化・非正規職化と民主労総破壊の大攻撃に対し、百万人決起の高揚の中で、ハイテックRCDコリア労働者の不屈の闘いを先頭に根底からの階級的反撃が新たに開始されている。欧州では、労働者階級の「生きさせろ!」の嵐のようなゼネスト決起が続々とわき起こり、各国の政府・資本家階級はもとより既成の労組幹部を徹底的に追いつめている。そこに学生も合流し、1968年の学生反乱の再来とも言うべき大闘争に発展しつつある。
さらに重要なことは、中国で、労働者と農民の大反乱がついに本格的に始まったことだ。帝国主義資本と結託した中国スターリン主義による過酷きわまりない労働者・農民への搾取と収奪に対して、積年の怒りがせきを切ってあふれ出ようとしている。中国全土で激発する労働者のデモや工場占拠、農民の暴動が、究極的にスターリン主義打倒の中国第2革命へと発展していくのは間違いない。
中東では、帝国主義の侵略戦争と軍事占領に対するイラク人民、パレスチナ人民を先頭にした武装解放闘争がますます激しく戦われている。イラクでは、米軍駐留協定締結に対する全人民的な怒りが爆発している。重要なことはその中心に、石油労働者を始めとしたイラクの労働者階級の存在と闘いがあることだ。しかもその位置はますます大きくなっている。
世界革命情勢はこのように成熟している。だからこそオバマのような、体制内労働運動をも手先に使って革命を圧殺する予防反革命や、あるいは30年代ドイツのナチスのようなファシスト反革命が不可避に登場し、これとの激突が問題となるのだ。ここでの激突に労働者階級が本当に勝ち抜くことこそが、勝利の決定的鍵である。
(3) 最弱の環=日帝を打倒し世界革命への突破口開け
世界金融大恐慌は、どこよりも日帝を直撃している。それは国際帝国主義の最弱の環である日帝が、帝国主義としての完全な没落と崩壊の日を迎えたことを意味している。この日帝を打倒する日本労働者階級の渾身(こんしん)の決起こそ、プロレタリア世界革命の突破口を現実に切り開くものだ。日本階級闘争は今や、きわめて重大な段階に突入した。
日本の国債残高は08年度で720兆円、国と地方を合わせた長期債務は1240兆円を超える。財政赤字は大恐慌が本格化する以前の段階ですでに国家破産の域に達している。日帝が貿易黒字によってため込んだ巨額のドルは、ドルが暴落すれば一瞬にして無価値化する。しかも日本の円はユーロとも異なり、一定の地域内においてすら、ドルに代わる決済通貨となる力を持ってはいない。各国が世界経済のブロック化と独自の勢力圏建設に向かって一斉に走り出している時に、そのテコとなるFTA(自由貿易協定)締結においても一番の後れをとっているのが日帝だ。
憲法9条に代表される帝国主義としての軍事的制約を今日なお突破できずにいることが、死重となって日帝にのしかかっている。各国帝国主義はすでに、大恐慌の中で他を蹴落として生き残るために、むきだしの軍事的圧力による資源の略奪戦と世界市場の争奪戦に向かってなりふり構わぬ突進を開始している。この中で、日帝の戦後発展を支えた日米安保同盟政策が今や根幹から揺らぎ始めている。にもかかわらず現在の日帝にとって、これに代わりうるものは存在しない。
絶体絶命の袋小路に追いつめられていく中で、日帝支配階級の動揺と分裂、混迷はますます激化し、政治危機が果てしなく深まっている。安倍、福田に続いて麻生政権も発足からわずか3カ月で事実上の崩壊状態だ。今や議会制民主主義の統治形態そのものが完全に破産し、ブルジョア政治支配が成り立たないという、戦後革命期以来の情勢に突入してきている。
そして、これに対するブルジョアジーの激しい焦りと危機感の中から、戦後憲法体制を力ずくで反革命的に転覆するクーデターへの凶暴な衝動が噴き出し始めている。前航空幕僚長の田母神がとった行動は、その典型的な現れだ。田母神は革命情勢の自衛隊内への波及に恐怖し、隊内反乱の鎮圧をかけて反革命クーデターに突き進んだのだ。11・2は、この全情勢と真っ向から対決し、粉砕するものとしてかちとられた。
革命と反革命の激突
1930年代の階級的大激突――労働運動の大爆発と政治的社会的危機の先鋭化、革命に対抗して右からの「体制変革」を掲げる右翼テロルの噴出――これと同じ激動につぐ激動の時代が再び始まった。だが今日の日帝は、戦前に比べはるかに弱い。労働者階級が体制内指導部による抑圧と締めつけを突破し、あらゆる分断をのりこえて階級としてひとつに団結し、搾取と抑圧の全構造を根底から吹き飛ばす闘いに実力決起するならその瞬間に崩れ去るような、本質的にはきわめてもろい存在でしかない。
何よりも、11・2集会に結集した動労千葉を先頭とする階級的労働運動の隊列が、革命を真っ向から掲げて体制内派と激突しつつ、力強い前進を開始している。これと結合し、2000万青年労働者・学生の怒りの決起がいよいよ本格的にせきを切る情勢に入った。日帝を現在の袋小路に追いつめ、労働者支配の崩壊的危機をもたらしている最大の原因はここにある。
だからこそ、トヨタを始めとする日帝の大資本は、労働者階級の団結破壊と労働運動圧殺に一切をかけ、猛烈な勢いで過去をはるかに上回る一大資本攻勢に突進している。自動車、電機を筆頭に全産業で減産と首切り・リストラが進行し、派遣労働者など大量の非正規職労働者が真っ先に首を切られている。それも契約期限も待たずに突然の解雇を通告され、住居も奪われていきなり路頭に放り出されている。昨秋10〜11月だけで公式発表3万人、実際には数十万人だ。続いてソニーの正社員8千人首切り(非正規職を合わせると1万6千人)を筆頭に、正規職への解雇攻撃が始まった。
しかもブルジョアジーは大量首切りと同時に一切の賃上げ拒否を宣言し、逆に大幅賃下げと非正規雇用化を極限まで推し進めようとしている。これ自体が労働者階級への襲撃であり、階級戦争だ。
さらに日帝はここへ来て、道州制攻撃に一切をかけている。日本経団連は昨秋11月、道州制導入への「第2次提言」を発表し、これを受けて政府は09年の通常国会に道州制推進基本法案を提出しようとしている。道州制とは大民営化攻撃と一体であり、地方自治体の解体と公務員労働者360万人首切り、自治労・日教組解体、戦争への国家大改造だ。農業・農民の切り捨てと一体でもある。大阪府知事・橋下はその最先兵、突撃隊長となっている。
これと並んで自衛隊の本格的な海外派兵・侵略戦争突入に扉を開く派兵恒久法が策動されている。戦争と改憲への攻撃が極右勢力の突出とともに再び強まっている。裁判員制度導入もその一環だ。
民主党・連合、日本共産党スターリン主義、社民党など一切の体制内勢力は、大恐慌の爆発と階級激突の非和解化に震え上がり、資本主義の救済をこいねがう立場に転落した。今や身も心もブルジョアジーと一体化して、労働運動の革命化を阻止することに全力を挙げている。日本共産党はその最先兵だ。さらに連合幹部らは小沢・民主党による政権交代の実現にすべてを流し込もうとしているが、仮に民主党政権が誕生してもオバマ同様、プロレタリア革命圧殺を最大の目的に労働者階級に襲いかかってくるものとなるのは間違いない。
「資本主義がつぶれたら労働者も生きられない」という彼らの思想こそ、資本のくびきのもとに労働者階級を縛りつけてきた元凶だ。この縛りを断固として断ち切り、資本家階級の手先と化した体制内労働運動を資本の支配もろとも打倒していく階級的労働運動の白熱的前進の中にこそ、一切をひっくり返していくアルキメデスのテコがある。09年の「生きさせろ!」ゼネストをその巨大な突破口とするために闘おう。
V 09年決戦勝利への路線的課題
(1) 階級的労働運動の全面的白熱的展開に突入しよう
世界金融大恐慌に対する唯一の回答は、プロレタリア世界革命である。11・2労働者集会のかつてない歴史的成果と地平は、世界革命という大事業が、労働者の階級的・国際的団結を強化・拡大する階級的労働運動の実践をさらに白熱的全面的に貫くことによってのみ、可能になることをさし示した。集会で打ち出された「生きさせろ!」ゼネストのスローガンとその貫徹こそ、労働者階級が大恐慌情勢を迎え撃ち、プロレタリア世界革命の展望を切り開く現実的水路である。
すでに昨年来、世界金融大恐慌のもとで労働者階級への減産・倒産、リストラ・大量解雇、賃下げなどのすさまじい攻撃が吹き荒れている。毎日、膨大な労働者が職を奪われ、家も失い、無一文で食うこともできずに極寒の街頭に放り出されている。資本家どもは労働者から生きる手段を奪い、労働者への徹底した犠牲の上に自分たちだけは生き残ろうと躍起となっている。今こそ「死すべきは労働者ではない、資本家だ!」という怒りをブルジョアジーにたたきつけなければならない。
大恐慌下の減産、首切り、賃下げ、住宅取り上げ、団結破壊などのあらゆる攻撃に、労働者階級はどんな困難ものりこえて必ず立ち上がる。いやすでに全世界で激しく立ち上がっている。しかも労働者は絶対に勝利することができる。労働者階級は、大恐慌の中で賃金奴隷としての自己の存在が同時に、この社会を転覆できる決定的な革命的主体、主人公としてあることを自覚した時、不屈に団結し、嵐のように総決起するのだ。
「生きさせろ!」ゼネスト爆発の条件は成熟している。
http://www.zenshin.org/f_zenshin/f_back_no09/f2373sm.htm