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2008年11月15日
2009年世界経済の旅
特に意味はないが、気になった記事で思ったことをつらずら。タイトルは、来年、どんな年になるかなーと僕が思ったことを記事にしたからです。
Visious Cycle
The Possible Impact of Contracting Manufacturing in China
CR氏の図表が一番、今の状況をわかりやすくまとめていると思う。
以下は、CR氏の図の日本語訳。
これは、2002〜2007年あたりまでの世界の状況。
アメリカの低金利が住宅価格を上昇させ、それが住宅の含み益を発生させる。住宅の含み益を使って、アメリカ人は借金し、それがGDPを上昇させ、輸入を増加させる。次に、それがアメリカの貿易赤字となって現れる。アメリカの貿易赤字は、発展途上国などの貿易黒字となり、ため込んだ貿易黒字は、途上国の余剰貯蓄や外貨準備に蓄積される。
外貨準備に積み上げられたドルは、アメリカのドル資産に流れ込み、それがアメリカの金利をさらに引き下げる。(余剰貯蓄もしかり)それが、また住宅価格を上昇させ(以下ループ)
これが今の状況。CR氏によれば、これがVisious Cycle。
これの始まりは、アメリカの不動産バブルの崩壊。住宅価格が低下したことから、不動産の含み益が消えた。これのせいで、アメリカの借金力=消費力が劇的に低下。それは、アメリカのGDPの低下と、輸入の減少をもたらす。次にそれが、アメリカの貿易赤字の減少となって現れる。アメリカの貿易赤字の減少は、貿易黒字国の輸出の低下と同義。だから、海外中央銀行は以前のように外貨準備を積み上げられない。途上国の余剰貯蓄も減る。
結果として、海外の中央銀行は以前のようにドル資産を買ってくれない。また、アメリカ以外の国でも余剰貯蓄が減るのでアメリカのドル資産の買い手が減る。この連鎖が起こると、アメリカの金利が上がることになる。金利の上昇は、住宅の購入意欲を失わせて、住宅の価格をさげ(以下ループ)
GM救済
【ニューヨーク13日共同】経営危機に陥っている米自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーは13日までに、自社のウェブサイトで相次いで政府による資金支援拡大への理解を求めた。米メディアは「技術開発などの努力を怠った結果」などとして支援拡大に批判的な意見も取り上げている。
GMが政府支援、サイトで訴え 経営危機、クライスラーも
「うちを潰したら雇用が100万人単位で失われますよ」って脅すGM及びクライスラー。
追い貸しが常態化してた日本を思い出す。ああ、ダイエー。
これから自動車産業で起きそうな事。
-金融危機でデフレ圧力発生。消費者車買わなくなる。
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-車売れないし、借金漬けのビッグ3は資金を得るために在庫の投げ売り開始。他の自動車会社も嫌々それにお付き合い。
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-借金漬けででかすぎて潰せないビッグ3は銀行から債務放棄してもらったり、国から追い貸ししてもらう。海外の自動車産業は融資もらえないので、リストラやコストカットで必死に頑張る。←今ここ
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-銀行から債務放棄やら国家の救済金もらったビッグ3が、さらなるキャッシュ確保のため、救済金使って投げ売りを繰り返す。
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-真面目にコストカットして頑張ってたビッグ3以外の自動車会社涙目。製品の価格の下落圧力が降りかかる。
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-体力のない所から多分倒産。場合によっては救済される。生き残った自動車会社もさらにコストカットで勝者無き戦いが延々と繰り返される。
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-当然リストラとデフレ酷くなる。
どうなるかはわからないけど、日本の90年台の二の舞になりそうな気がビンビンする。
円相場
テンパス・コンサルティング(ワシントン)のトレーダー、マット・エスティーブ氏は「円が急伸したのは、世界の株式市場が再び圧迫されているためだ。過去1カ月にみたのと同様のトレンド。まさに質への逃避だ」と指摘。「市場が下落すれば、円は上昇し続けるだろう」と述べた。
NY外為市場で円急伸、米財務長官発言が不安あおる
最近の流れ見てて思うのは、世界の中央銀行が利下げするたびに、円に資金が流れ込む流れが確立された感。
はっきりいって、今、中央銀行が利下げすると、株価が下がる。これは、中央銀行が悪いんでなく、彼らが利下げするのは、これから景気が悪くなると判断しているから。だから、FRBが利下げすればするほど株価は下がる感じ。
そして、株が下がるたんびに、円が買われる。円高になると、日本の輸出企業は売られる。はいはい円高株安円高株安。マーケットはそれを見越しているのがさらにタチ悪い。
結論を言えば、アメリカの不動産が下落すればするほど株は下がり円が高くなる。そして日本の輸出産業は地獄を見る。
途上国
IMF様逝き多数。IMFにお世話になった所は、当分浮揚できない。なぜならそれがIMFクオリティ。アジアは散々やられた。東欧も地獄をみることになるだろう。。。
結局、アメリカの過剰消費、それのおかげで貿易黒字国の好調、それの恩恵をフルでうけた資源国という三つの世界経済の柱がどれも壊れた。
この異様な消費成長の図式が、世界経済の好調さの源泉だった。だが、それは終わった。
アメリカはもう貿易赤字をしばらくプレゼントしない。中国あたりがもの凄い勢いで消費を拡大してくれない限り、途上国は、これまでの過剰融資が不良債権化し、資金の逃避が今以上におきて、通貨危機になり、地獄を見ることになる。要するにIMF先生出番ですってことです。
もっとも中国の製鋼高が9月から9%落ちたというニュースもあるし、不動産も下がってるし、マネーサプライも低下中。あまり期待はできない。
というわけで
2009年は何も期待せず、2010年に期待します。