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12月17日17時2分配信 紀伊民報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081217-00000001-agara-l30
景気が悪化する中、紀南地方の福祉作業所に不況のあおりが押し寄せている。民間からの下請けの仕事が減ったり、単価が安くなったりして、作業所の収入に影響が出ている。作業所の職員は「営業努力はしているが、仕事量は減るばかり。仕事をさせてほしい。収入確保のための方法を見直さないといけない状態」と深刻だ。
田辺市文里にある社会福祉法人ふたば福祉会のふたば第二作業所には、知的障害者ら33人が通所して仕事をしている。1人当たりの工賃は月額で6000〜8000円。
現在、受注している下請けは縫製をはじめ、箱折り、シール張り、段ボールやアルミ缶の廃品回収などがある。技術が要る縫製は安定した収入源になっているが、箱折りやシール張り、廃品回収などの収入は減少傾向という。
これまで安定した収入源だった自動車部品の袋詰めは、昨年から受注がなくなっている。今年に入って再び仕事をもらえるよう頼んだが断られたという。
仕事が減っているため、通所者は作業所近くの畑で農作業をする時間が増えた。給食の食材にするなど工夫しているが「通所者の給料にはならない」という。
ふたば福祉会は、市内や上富田町、白浜町に計8カ所の作業所を運営している。傾向としては、パンやクッキーといった食品の自主製品の売り上げは安定しているが、下請けは減っているという。
第二作業所の松下直樹支援員は「通所者の給料を確保することが難しくなってきた。やり方を変えることを考えないといけない時期になった」と話す。
田辺市湊の障害者福祉サービス事業所「アルファ田辺」(田中稔理事長)には知的、身体、精神のいずれかに障害のある17人が通所している。
大きな収入源になっていた電気毛布に線を通す請負作業は、数年前には毛布の作業単価が1枚60〜70円だったが昨年には10円を下回り、昨年中に受注がなくなった。労働単価がより低い中国に作業が流れたようだという。
最近では、これまで受注が好調だった自動車部品の一部製造も1〜2カ月ほど前から受注が減り始めた。サンダルの接着、食品や衣料用品の箱折りの仕事も減少が続いているという。
最近深刻なのはアルミ缶回収での収入減。夏以降、単価が急激に落ち込み、採算をとるのが難しいという。
通所者1人当たりの月額の工賃は1万6000〜1万8000円。田中理事長は「仕事が減った分、他の仕事で何とかフォローしているが、つらい状況。こちらは仕事を頂く立場。通所者の工賃が上がるように仕事が欲しい」と話す。