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http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPnTK833256120081215
[ワシントン 12日 ロイター] 米ビッグスリー救済法案が事実上廃案になったことを受け、ゼネラル・モーターズ(GM)の破産法申請が取りざたされているが、GM破たんならリセッションは一層深刻になり、労働市場に壊滅的な影響が及びかねないとみられている。 アナリストは、広範囲にわたる連鎖反応が起きると指摘。ストーン&マッカーシー・リサーチ・アソシエーツのマネジングディレクター、ワード・マッカーシー氏は「リセッションが深刻化、長期化する」とし「自動車メーカーのみならず、サプライヤーでも、大規模な雇用喪失が起きるだろう。金融、クレジット市場の問題も深刻になる」と述べた。 ホワイトハウスは12日、7000億ドルの米金融安定化法を活用して、自動車メーカーの支援を行う意向を表明。従来の姿勢を転換した。 大恐慌以来で最悪とされている金融危機を背景に、米経済は2007年12月からリセッション入りした。これまでで200万人近くの雇用が失われた。アナリストは、米自動車メーカーが金融支援を受けられなければ、情勢は一段と悪化する可能性がある、との見方を示している。 デシジョン・エコノミクスのシニアマネジングディレクター、キャリー・リーヒー氏は「GMの生産減は、四半期の国内総生産(GDP)伸び率を4%ポイント以上も、簡単に押し下げてしまう」としている。 GMとクライスラーはつなぎ融資が緊急に必要な状態だが、フォード(F.N: 株価, 企業情報, レポート)にはまだ余裕がある。クライスラーの命運はGM次第であり、融資なしには、クライスラーも破たんを回避できない、とみられている。 リーヒー氏は「GMが破たんし、フォードが存続した場合、GMの生産減少分をフォードが埋め合わせするには時間がかかる」としている。 政府統計によると、自動車および自動車部品は、インフレ調整前で、2007年米GDPの4404億ドル(およそ3.2%)に寄与した。 GMは国外でも操業しているため、海外でも雇用に影響が波及する。 <経済への損失は甚大> リーヒー氏は「GMの生産を一定期間失った場合は、それだけで、GDPは1500億─2000億ドル押し下げられる」と試算している。 雇用への影響も同様に大きい。GM、フォード、クライスラーは3社で25万人近く雇用。部品メーカーでは約10万人が雇用されている。 3社によると、労働者10人のうち1人が自動車セクターの関係者。 ブルッキングス研究所のシニアフェロー、ゲイリー・バートレス氏は、11月中旬時点で自動車生産と部品供給、ディーラーに210万人が従事していたと話す。「210万人の半数超がビッグスリーの供給・流通に関わっており、その40%がGMとクライスラーだ」と述べた。 同氏は、GMとクライスラーが破たんした場合には、自動やセクターと直接には関連しないセクターにも、大きな影響が及ぶ、と警告する。 同氏は「自動車工場や部品工場、ディーラーがある地域で営業する銀行や小売り店で働く数十万人にも影響するだろう」と述べた上で「GMとクライスラー(の破たん)だけでも、数カ月で100万人の雇用に影響、失業率は1%ポイント以上、押し上げられる」との見方を示した。 米国の失業率は現在6.7%で、1993年以降の最悪。アナリストは、失業率の高さが、政府がGMを破たんさせない理由、としている。 GMは無担保債360億ドル、有担保で60億ドルの負債を抱える。 マッカーシー氏は「株価下落を受けて、議会は合意を余儀なくされる。救済策のコストは昨夜の法案より高いものになる」と指摘。「財務省は既に、介入の用意があることを示唆している。来年1月の新議会開会までの間、不良資産救済プログラム(TARP)の資金が一部、自動車メーカー救済のために使われることは、十分ありうる話」と述べた。 |