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詳細はサイトで
http://blog.trend-review.net/blog/2008/12/000964.html
アメリカの新ドル切替の可能性が話題になっている。
「旧2:新1の交換率での新ドル発行が危機を救う!?」
http://blog.trend-review.net/blog/2008/12/000957.html
「新ドル切替は世界で許容されるのか?」
http://blog.trend-review.net/blog/2008/12/000961.html#more
一方で、ドル紙幣の信用の源泉である米国債価格は史上最高値にまで高騰している。
「米短期国債が異常事態、利回りゼロで300億ドル売却」12月10日読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081210-OYT1T00426.htm
「新ドル切替は本当にありうるのか?」あるいは「ドルは暴落するか否か?」を読むためには、まず「現在、米国債価格が高騰しているのは、なぜか?」考える必要がある。
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一体、米国債を誰が買っているのか?
上記新聞記事によると、
米経済への先行き懸念から、投資資金が目減りする懸念がある株、債券、原油などから、安全資産である国債に投資資金が流れている。
ということだが、
『Bloomberg』によると、CDS市場では米国債の保証料が値上がりしているらしい。
「米国債の保証料、キャンベルやバクスター債を上回る−CDS市場」
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=a6bhbUfJAYTg
つまり米国債金利が低下する一方で、米国債の急増が不安視されているということだ。
一体、誰が米国債を買っているのか?
一方、FRBの資産内容はますます不透明になっている。
「米連邦準備制度:貸し出しが急増−借り手・担保資産の公表を拒否」
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=apfsAdt5Jmiw
12月12日(ブルームバーグ):米国の中央銀行である連邦準備制度は、11 の緊急融資プログラムについて、ブルームバーグ・ニュースが求めていた貸し出し先と担保として受け取っている資産の公表を拒否した。
ブルームバーグは11月7日に情報自由法(FIA)に基づき、融資プログラムの条件の詳細を公表するよう連邦準備制度を提訴した。このプログラムの大半は、1929年のニューヨーク株暴落に端を発した世界大恐慌以来、最も深刻化している今回の金融危機に伴い作られた。
連邦準備制度は今月8日、内部メモに加え、取引機密情報と商用関連情報について公開を差し控えることを認められているとの回答を寄せた。
ICPキャピタル(ニューヨーク)で約140億ドルの資産運用を手掛けるカルロス・メンデス氏は「受け入れている資産が何であるか公開されれば、当局が抱える損失の可能性や、当局が何を公表したくないかを知ることができる」と述べた。
連邦準備制度理事会(FRB)を中心とする連邦準備制度は7000億ドル規模の金融安定化資金で、最後の貸し手としての役割を担っている。連邦準備制度による融資は、議会の監視の対象となっていない。
連邦準備制度の融資残高は11月6日、初めて2兆ドルを突破。FRBが格付け「AAA」以外の証券を担保として受け入れることができるよう規制を緩和した9月14日からの12週間で1兆2300億ドル増えた。
FRB→金融機関へ注入された資金はどう使われているのか?
一方、銀行間取引の金利は上昇中であり、銀行間同士はお互い貸し渋りをしていることが伺える。では、どこに資金は流れているのか?
公表できないような劣化担保(あるいは無担保で)FRBが金融機関に貸し付けたドル紙幣が、そのまま米国債買いに廻っているのではないか?(あるいはFRB自身が刷ったドル紙幣で米国債を引き受けている?) つまり、現在の米国債の購入原資はFRBが刷ったドル紙幣であるという疑いが濃厚である。
今回の米国債バブルは米政府とFRBと金融機関によって人工的に演出されたものであり、FRBと金融機関が米国債を買う国債市場では金利が低下するが、一方のCDS市場では投資家たちが国債残高急増を不安視しているので保証料が上昇するという二重構造になっているのではないか。そうである以上、今回の米国債価格の高騰は必ずしも安全資産への逃避とは楽観できないのである。
一方でよく考えてみれば、米国債金利ゼロという状態は、ドル紙幣が限りなく国家紙幣に近づいてきたとも言える。
いずれにせよ、今後も米国債の動向は要注意である。