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なぜ、銀行は大企業に貸し渋るのか。株価下落によって、自己資本比率が大幅に低下しているからである。週刊ダイヤモンド
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投稿者 TORA 日時 2008 年 12 月 15 日 14:08:44: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu181.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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なぜ、銀行は大企業に貸し渋るのか。株価下落によって、自己資本
比率が大幅に低下しているからである。株価対策こそ景気対策だ。

2008年12月15日 月曜日

◆超優良企業にも「貸し渋り」! 知られざるCPパニックの深層 12月15日 週刊ダイヤモンド
http://diamond.jp/series/closeup/08_12_20_001/

貸し渋りに苦しんでいるのは中小企業ばかりではない。名前を聞けば誰でも知っている大企業ですら資金繰りの不安を抱えている。「相手は絶対につぶれない優良企業」なのに、なぜ大手銀行は貸せないのか。コマーシャルペーパー(CP)の市場崩壊で始まったパニックの深層に迫った。

「うちに来ている融資要請だけで、地銀が2つできますよ」(大手銀行首脳)

 今、それほど巨額の融資申し込みが大手銀行に殺到している。本誌調査によれば、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほコーポレート銀行、みずほ銀行の4行だけでも合計20兆円を超えている模様だ。

 主役は大企業、それも超優良企業である。下の表を見てほしい。短期借入金が多い上場企業一覧で、トヨタ自動車、三菱商事、オリックス、東芝といった日本を代表する一流企業がずらりと顔を並べる。こうした大企業が資金確保のために大手銀行の門前に市をなしているというのだから穏やかではない。

理由は単純である。9月のリーマンショックによって、コマーシャルペーパー(CP)、社債といった直接調達市場が崩壊しているからだ。

 今年11月のCP残高(事業会社発行ベース)は13兆円弱。4月に比べて約3兆円も減った。一般事業債の月別発行額も同様で、4月の約1兆2000億円が11月には約3000億円にまで落ち込んでいる。機関投資家は、優良企業のCP、社債ですら買わなくなってしまった。

市場から短期資金を調達していた大企業は、やむなく銀行に駆け込んだ。とりわけ、米国子会社で自動車ローンを展開している大手自動車メーカーは、ドル資金の手当てに追われた。サブプライム問題で瀕死の欧米銀行からは借りるに借りられず、頼みの綱は邦銀しかなかった。

日産自動車は、メインバンクのみずほコーポレート銀行だけでなく、三菱東京UFJ銀行に対しても再三にわたって支援要請した。ホンダの融資金利(スプレッド)は約4倍に跳ね上がった。

 苦労しているのは自動車メーカーだけではない。最近、東芝は5000億円、オリックスは1000億円のコミットメントライン(融資枠)を設定した。一定の手数料を支払い、この枠内であれば何度でも融資を受けられる取り決めである。

 ところが、コミットメントラインを設定・更新するまでが、またひと苦労。某大手商社はメインバンクに計3000億円を超える融資を申し込んだが、「今回は“アンコミ”でお願いできませんか」と打ち返された。

「アンコミ」とは、アン・コミットメントラインの略で、ざっくばらんに言えば「口約束」である。いくら付き合いの長いメインバンクでも、口約束を信じて大船に乗ったつもりではいられず、この商社はメインバンク以外の銀行にも融資を打診した。

 ある大手銀行首脳は、取引先企業にこう警告を発しているという。

「今年、今年度の問題ではありませんよ。社債償還等も含めて少なくとも来年12月越えの資金計画まで立てておかないと、何が起こるかわからない」

「ない袖は振れない」という
大手銀行の苦し過ぎる台所事情
 今年11月末における全国銀行貸出金残高は前年同月比3.6%増の400兆1279億円、約16年半ぶりの高水準を記録した。しかし、これでもなお大企業に対する「貸し渋り」は解消されてはいない。

 なぜ、銀行は大企業に貸し渋るのか。株価下落によって、自己資本比率が大幅に低下しているからである。株価下落の影響が最も大きい三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)を例にとって説明しよう。

 今年9月末におけるMUFGの自己資本比率は10.55%。期末の日経平均株価は約1万1000円の水準だった。ところが、その後、株価が急落、10月には一時的に8000円を割り込んだ。このとき、瞬間風速ではMUFGの自己資本比率は8%台にまで低下したと見られる。

 約1兆円の資本増強(実際には自社株価下落で7900億円しか調達できなかった)に踏み切ったが、本誌試算によれば、株価8000円なら10%割れもありうる状況。8660円(10日終値)近辺で、ようやく10%台を維持できる計算だ。 

 10%は死守しなくてはならない一線である。というのも、MUFGは米国でFHC(金融持ち株会社)としての認可を得たばかり。10%を下回れば、FHCの認可は取り消される決まりであり、信用にかかわる。

 では、どうするか。自己資本を増やすか、リスクアセット(その大半は貸出金)を減らすか。自己資本比率を引き上げる手段は2つに1つしかない。

開するためには、日本銀行がCP買い切りを決断するしかないだろう。

 12月3日、日銀は緊急政策決定会合で新たに3兆円規模の資金供給策を打ち出した。しかし、先述したように、銀行は自己資本比率対策で身動きが取れなくなっている。いくら銀行に資金供給しても、今のままでは市中に行き渡ることはない。

 FRB(米連邦準備制度理事会)は、すでに実質的なCP買い切りを実施しており、その金額は12月上旬で3039億ドル(約28兆円)に達している。言い換えれば、一国の中央銀行が私企業に対して30兆円近い資金を供給してきた計算になる。

 しかし、日銀の反応は鈍い。CP買い切りによって日銀のバランスシートが劣化することを恐れ、ひいては中央銀行としての独立性が失われることを危ぶむ。米国の現状を非常事態ととらえ、あえて中央銀行としての「禁じ手」に踏み出しているベン・バーナンキFRB議長に比べて、白川方明・日銀総裁は保守的に過ぎる。

 CP買い切りに関して言えば、一定の格付け条件さえ付ければ、「相手は絶対につぶれない優良企業」である。日銀のバランスシートが劣化する懸念は限りなく小さいと言っていい。

 後手に回れば、総選挙を意識する政府・自民党が騒ぎ出す。景気対策の一環として、CP買い切りのような非伝統的政策を迫ることにもなろう。そうなれば、独立性に固執する日銀は面子にかけて拒否を貫くしかなく、資金繰り不安はさらに増幅する。

「まだ米国ほど深刻な状況にはない」(11月上旬の白川発言)などと言ってるあいだにも手遅れになる懸念は募る。

(私のコメント)
株式日記では当初から株価対策こそ景気対策であると書いてきました。しかし小泉内閣以降は財政再建を優先して景気対策が打たれなくなってしまった。麻生内閣でようやく財政再建より景気優先が打ち出されましたが、麻生氏が言っていた300万円までの株式配当課税の無税化は実施されていない。10年前の「株式日記」では次のように書いています。


◆株価対策が一番の景気対策 1998年11月11日 株式日記
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu11.htm

今日も東京株式は小動きで始まりましたが、後場よりは銀行株が高くなり、ダウは210円高です。やはり銀行株が中心になって高くならないと、今の相場は始まりません。銀行株が高くなれば株を持ち合っている企業にとってもプラスです。かねがね言っている事なのですが、株さえ高くなれば信用の収縮やらの問題も片付きます。企業のCPも発行しやすくなりますし、高くなった株を売るだけでも資金繰りが楽になります。

株価が景気に一番効果が有るのはアメリカが証明しています。この事を日本の経済評論家はあまり指摘しません。マスコミも株価と景気の関係をあまり指摘しません。むしろ不景気心理をあおり、会社倒産の可能性を書きたて、株式にマイナスの事ばかり書きたてています。これではいつまでたっても株価は復活しないでしょう。


(私のコメント)
現在の日本では株式に投資している人はわずかであり、1500兆円の金融資産は安全な銀行や郵便局の預金に凍りついたままだ。しかし銀行などが大規模な不良債権を抱えて株価も値下がりしては自己資本がいくらあっても足らなくなります。以前は日本でもPKOで株式の買い支えをしていた時がありますが、現在の日本ではPKOは死語になってしまった。

株式買取機構も政府は積極的ではなく、トヨタの株が5%の利回りなのに株はずるずると値下がりしている。機関投資家もアメリカの投資銀行などに資金運用を任せて農林中金などは巨額の損失を出しているようだ。国民は安全な銀行預金をしていても預かった銀行は高い利回りのアメリカのファンドに投資をして、日本の株式運用には直接は投資していないようだ。

現在の株式売買のシェアは6割が外資が占めており、外資はワールドワイドに運用しているから円高で損失の少ない日本株を集中的に売っているようだ。アメリカのヘッジファンドも解約の続出で資金を捻出しなければ成らないからだ。

週刊ダイヤモンドの記事でもあるようにCP市場が機能しなくなって大企業も資金が調達できなくなって銀行への融資依頼が殺到しているようだ。欧米では金融市場が機能しなくなって中央銀行が債券やCPを買って資金供給している状態ですが、日本の銀行も株式の暴落で自己資本が手薄になってきた。

日本の政治はもっぱら官僚たちが仕切っており、経済対策も政治家は官僚に任せっぱなしだ。政治家は選挙が仕事であり政治は官僚の仕事となってしまっている。経済対策といっても財務官僚は財政再建しか頭に無いし、通産省は解体されて景気対策を行なう官庁がなくなってしまったから日本の景気は低迷しているのだ。

日本国会議員はイラクが何処にあるのかも知らないし、ロシアの大統領の名前も知らないほどの痴呆議員だらけだ。テレビに出ていてしゃべっている事でも官僚から説明された事をそのまましゃべっているだけで誰も耳を傾けて聞く人はいない。だから声ばかりが大きくなってバカばかり増える事になる。

それを選んでいるのは国民ではないかという批判もあるが、選挙では候補者の政策を聞くことも見ることもほとんど無く、インターネットが選挙に使えないのはパソコンも触れないほどのバカが国会議員にいるためだ。だから不公平だという事で、ネットが選挙に使えないという理由からも分かるだろう。立会演説会も禁止されましたが演説も出来ないような候補者に配慮したのだろう。これではより良い候補者を選びようが無い。

閣議では法案の内容が知らなくても流れ作業のように署名がなされて法案が成立して行く。これでは政治主導の政策が行なわれるわけも無く官僚主導の政治か行なわれて、役所は景気に左右されないから景気に無関心な官僚が多い。そして税収は税率を高めれば増えると思い込んでいる官僚が多い。これでは景気が良くなるわけは無い。

官僚は株式投資が制約されているから株式に関心のある官僚はいない。株式投資は実際にやって見ないと理論どうりには行かない事が分からない。だから株価が高い事がなぜ景気に良いことなのかが分からないのだろう。しかし株価が高くなれば銀行の自己資本が増えて融資余力が大きくなり市場に資金が供給される事になる。ところが日銀官僚は銀行に資金供給すれば融資が増えると思い込んでいる。

景気がここまで冷え込んできたら政府日銀が直接市場介入して、株でもCPでも買って直接介入しないと景気の梃入れにはならない。政治家は無能だし官僚は市場経済が分からない。アメリカのポールソン財務長官のように民間の会社のCEOを財務大臣にして景気対策をしないと良くはならないだろう。麻生総理は財閥の社長だったから分かっているのだろうが、なかなか政治の主導権が取れなくて立ち往生している。

しかし株式市場ではこのような時こそプロ中のプロの相場師が出てきて仕手株相場が始まりそうだ。日本の相場師はアメリカのヘッジファンドに売り潰されてしまいましたが、ヘッジファンドが壊滅状態の時こそ日本の相場師が復活する時であり、日本の株式相場師の夜明けは近い。


◆仕手株が復活した日。 12月15日 山本清治
http://www.kyas.com/club9/QA/qa081215.html

(5)ヘッジファンドはヘッジ(空売り)のための株式を日証金に頼らない。信託銀行や生保から直接現物株を借りる。実弾を用いて割高な仕手株を売り崩すから、姿無き空売りを浴びて取り組みが悪化し、崩壊し、仕手筋は息の根を止められたのである。

(6)しかし今夏の株価大暴落を受けて世界中でヘッジファンド規制論が高まった。米国政府はヘッジファンドに無制限に資金を提供していた投資銀行の融資を禁止した。多くのヘッジファンドが倒産し、リーマンブラザーズが連鎖倒産した。ゴールドマンサックス等の投資銀行は普通銀行に転換してようやく生き延びた。日本では麻生首相が就任直後に真っ先に借り株を禁止したから、ヘッジファンドは最大のノウハウであるヘッジ売りが不可能となった。

(5)仕手相場は現在のように強弱感が鋭く対立する局面で発生しやすい。現に、日本の株式市場にはいま史上空前の空売りが積み上がっており、全上場株ベースでもカイ10に対してウリは7に達している。

(6)個別銘柄では株不足が続出し、日経新聞は日々の逆日歩を掲載する紙面がなくなったから日経ネットを見てほしいと読者に断っている。

(7)かくしてダイワボウに続く仕手株が続出する背景は十二分に成熟した。現在は、仕手相場は局地戦に過ぎないが、続出すれば「不景気の株高」を支援する。

 

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