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マドンナのツアー計画狂わせた豪ドル下落-オーストラリア公演中止に
12月12日(ブルームバーグ):5カ月間で豪ドルが米ドルに対し31%下落し、公演の契約額がオーストラリアのプロモーターの手の届かない額に膨らんだ結果、マドンナはシドニーとメルボルンでのコンサートを見送ることになった。
事情に詳しい関係者は、プロモーターと結んだ契約額が為替変動により、豪ドル換算で大幅に膨らみ、マドンナとの交渉が打ち切られることになったと説明した。このほか、プロモーターのポール・デインティ氏によれば、交渉中だった歌手ニール・ダイヤモンドの公演も豪ドル安の影響で中止に追い込まれたという。
来年、グラミー賞歌手ピンクのオーストラリア公演を計画していたマイケル・コッペル氏は「チケットがどれだけ売れようと採算が取れない取引を抱えているプロモーターがたくさんいる」と語った。
世界的なリセッション(景気後退)に伴い、オーストラリアの原材料や食料品輸出による利益は減少し、投資家の同国からの資産引き揚げを促した。こうした情勢を背景に、同国経済は17年にわたる好景気の後、停滞する可能性がある。
世界的に消費者はコンサートなどの遊興費を削っており、こうした傾向がマドンナの主なプロモーターで世界最大のコンサート企画会社、米ライブ・ネーションや、世界最大のチケットブローカー、米チケットマスター・エンタテインメントなどの売り上げを圧迫している。
ブルームバーグ・ニュースの11日の取材に対し、マドンナの広報を手掛ける英MBCはオーストラリア公演に関するコメントを控えた。
コンサート人口の伸び鈍化
ライブ・パフォーマンス・オーストラリアによれば、同国のコンサート業界の2007年の売上高は6.1%増の12億豪ドル(約700億円)と、06年の39%増から伸びが鈍化した。景気下降に伴い、今後コンサート人口は減り、売上高も縮小する公算が大きいという。
豪ドルは1豪ドル=0.6708米ドルと、7月16日に付けた0.9849米ドルから下落している。
シドニーに拠点を置くチャグ・エンタテインメントの創立者、マイケル・チャグ氏は、豪ドルの下落により、5000人の観客を集める中規模コンサートの平均費用が約10万豪ドル膨らむ可能性があると予想する。なかには、1豪ドル= 0.9米ドルの時点で世界ツアーを契約し、最大700万豪ドルの損失を被ったプロモーターもいたという。
チャグ氏は、豪ドルが平均で0.6米ドル未満だった02年と03年に、それぞれレッド・ホット・チリ・ペッパーズとカルロス・サンタナを招き、100万豪ドル余りの損失を被ったが、来年はコールドプレイをオーストラリアに呼びたいと話す。
デインティ氏によれば、国際的なアーティストへの支払いは90%余りが米ドル建てで、「米ドルは世界ツアーの基軸通貨のようだ」と語った。
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 城塚 愛也 Aiya Shirotsuka ashirotsuka@bloomberg.net Editor:Akiko Kobari 記事に関する記者への問い合わせ先: Candice Zachariahs in Sydney at czachariahs2@bloomberg.net
更新日時 : 2008/12/12 15:02 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=aOEZk8hHXUyU&refer=commentary