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オバマ政権とドルの落日
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投稿者 Ddog 日時 2008 年 11 月 27 日 02:45:25: ZR5JcjFY1l.PQ
 


オバマ政権とドルの落日

24日に発表されたオバマ次期米政権の経済チームは、経済危機解決に対し、民主党人脈で組める最強チームを組んだようにも見える。次期財務長官はガイトナー・ニューヨーク連銀総裁(47)、国家経済会議(NEC)委員長はサマーズ元財務長官(53)らだ。だが彼らは現シティの経営執行委員会会長のルービン元財務長官の子飼い人脈である。

そして同じく24日にはシティグループの救済策を打ち出した。シティのバランスシート上の不良資産にかかわる数千億ドルになるとみられる損失の一部を米政府が肩代わりするとともに、追加の資本注入をするというもの、イメージ的には非常に納得が出来ないタイミングでの発表とともに、疑問が残る救済内容だ。

オバマ氏が「チェンジ」を標榜しながらも、90年代、今日の米国の衰退の遠因であるITバブルを引き起こした、クリントン政権人脈である点に、いやな予感がするのは私だけだろうか? オバマに淡い期待を託した米国民の落胆と悲嘆の声を聞くような気がしてならない。オバマは確かに私が当初抱いた軽薄な小泉元総理のようなポピュリストではなさそうだが、単に反ブッシュ票で勝利したに過ぎないのではないだろうか? 個人的には、オバマが素晴らしい経済チームを率いても、米国は「チェンジ」できるとは思ってはいない。

米国の家計は今、可処分所得を3割も上回る借金を負っている。これを返済し、身の丈に合った生活に戻る一方で、金融機関はじめ企業は過剰債務を圧縮、家計も企業も健全化
へ「チェンジ」することは容易ではない。

家計の緊縮財政は、消費を押し下げ、米国の購買力(輸入)を急減させる。財政政策においても、ボルカー元FRB議長の意見では、歳出削減の緊縮財政・緊縮政策を断行するのではないかと推測するエコノミストがいる。

もし米国が、財政・金融の超緊縮策をとった場合、外需依存の経済構造の国、中国・韓国、日本は影響を被る可能性が高い。米国は、なりふり構わず、緊縮財政政策をとるだろう。それしかドル基軸を死守する道はないからだ。

11月14日〜15日のG20は、予想通り、金融危機に対して何一つ対処機能できる会合ではなかった。当初米ドル基軸通貨体制に代わる新経済体制の構築する歴史的会合になる幻想を抱いた人間も少なからず存在した。

サルコジ仏大統領のように「米ドルはもはや唯一基軸ではない」という米国の超大国の時代に幕を引き、米国の覇権時代は終末を迎えた回基軸通貨は多極化時代へとなると考えるのは自然であろうが、終わってみれば、新ブレトンウッズ体制の確立ではなく、米ブッシュ政権がIMF体制強化で上手く丸め込んでしまった。

IMFには新興国が対外支払いに行き詰まってしまうことがないように資金援助を行う機能がある。IMFの出資金を活用して、米国中心で支援国経済を立て直せば、ドルの利用がさらに進み、ひいては米国に資金還流することも期待できる。G20で救済したのは、新興国ではなく、ドル基軸通貨体制であった。

米中央情報局(ClA)などで組織する国家情報会議(NlC)は11月20日、2025年の世界情勢の展望報告書を発表した。

それによると、米国については「圧倒的優位が弱まる」とし、超大国ではなくなることを自ら認めた。また中国が世界第二の経済大国に成長するなど「富は西洋から東洋に移り、多極化した世界になる」と分析した。「変ぼうした世界」と題した報告書は2025年までに世界は新興国の台頭と経済のグローバル化により、「第二次世界大戦後に生まれた国際体制が、ほぼ跡形もなくなる」と予見している。通貨ドルに関しては「ドルの国際的役割は衰え、複数の基軸通貨が並立するなかでの筆頭格となる可能性が高いだろう」と指摘している。

ローマ帝国も歴史の波から消え去ったことを考えると、やはり永遠の帝国は存在しないということである。グローバル化した世界経済は20世紀に形成された既存の世界経済を壊し、すでに新しい世界経済政策の構築はスタートしているといえる。いつまでも恐慌という負の遺産に脅えていると、新しい世界の経済の流れにとり残されてしまうのではないか。

ドルは、基軸通貨として使われ続けた。それは、基軸通貨とは「世界中の多くの人が基軸通貨として使うから、世界中の多くの人が基軸通貨として使う」という「白己循環論法」によって支えられているという事実を明らかにした。基軸通貨となった通貨は、この自己循環論法によって、その通貨の発行国の経済力とは独立に、流通し続けていくということなのだ。

米国は国内経済が苦しくなると、輸出振興や資本取り入れのためにドルの価値を下げることで凌いできた。世界での米国経済の地盤はさらに低下していったが、ドルの基軸通貨としての地位は揺るがなかった。

一国の通貨にすぎないドルが同時に基軸通貨であるという体制には、矛盾がある。英国のブラウン首相は、世界中央銀行的なものを作る提案をした。理想は、グローバルな中央銀行ができることだが、それはまだ理想にすぎない。

今回の金融危機がドルの基軸通貨体制退位になるとは時期尚早であるが、ドルの基軸通貨体制に代わる新たな体制の萌芽が生まれた可能性は否定できない。

基軸通貨とは、本質的に1つでしかありえない。今回のG20を機に、世界中央銀行設立への動きが始まったかもしれない。だが、新興国も含む20カ国の利害関係を調整するだけでも大変であり、また米国が基軸通貨国を降りる意思を持っていないことから、何らかの含意ができても妥協的なものになるだけだろう。

今回の金融危機を教訓として、これからいくつかの金融規制改革が行われていくだろう。その結果、グローバルな金融市場は、大きく規模を縮小しながらも多少の安定性をしばらく見せるかもしれない。

今回の金融危機をきっかけとして、アラブや中国の政府系ファンド、さらには日本などの銀行も加わったが、米国の金融機関に米国以外の資本が大量に入りこんでいるはずだ。つまり、基軸通貨としてのドルのシニョレッジがかなり国際化されているはずである。

今回の米国金融危機で米国金融機関の所有権が大きく国際化されたということは、国際金融体制の大変化への萌芽であるかもしれない。

ニューヨーク市場のWTl原油が1バレル50ドルを割り込み、3年6ヵ月ぶりの安値をつけた。原油は上がる気配はない。このところ外国為替市場では米欧のデフレ懸念に関心が集まっており、インフレ懸念を唱えた国々からもその懸念は皆無となってしまった。デフレヘの政策対応で各国が金融緩和や財政出動を拡大するという景気刺激策を強めれば、金利が低下しドルやユーロの下落圧カが高まることになる。

もし、デフレに陥り低成長が続けば、運用成績が振るわない国内の機関投資家などが海外資産を圧縮する動きを強め、円高が長期化することも考えられる。

そうした兆候を示す米国の経済指標が発表された。それは11月19日に発表されたl0月の米消費者物価指数(CP1)であ乱価格変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.1%低下し、26年ぶりのマイナスとなった。この数値をみると、米国に長期的なデフレ(日本の失われたl0年と同じような)が忍び寄っている兆候と受け取れる内容である。

PS とはいえ、日本株の打診買いを始めました、焦る事はありません、指値で悠然と底値を買い下がっていけばいいのです。当面の目標は節分から4月頃までに仕込めればいいと思っています。今回は、多少無理して資金を捻出して仕込もうと思っています。銘柄は内緒です。

【Ddogのプログレッシブな日々】
http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/20380009.html  

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