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(回答先: 米、追加金融対策77兆円 FRB、住宅ローンや証券化商品買い入れ 【日本経済新聞】 投稿者 愚民党 日時 2008 年 11 月 26 日 20:20:41)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003017&sid=amA3UqqhM4Aw&refer=jp_japan
FRBの8000億ドルの追加流動性、預金になって戻ってくるだけ?
11月26日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)は25日、新たに8000億ドル(約76兆円)規模の金融危機対策を発表した。消費者向けの与信拡大を促すことが新対策の狙いだが、消費者が負債をさらに増やすことを望んでいるかどうかには疑問がある。
家計と金融機関がともに、不動産価格と株価の大幅下落による資産目減りと景気の悪化という逆風に直面しているなかで、この対策にはあまり効果がないのではないかとエコノミストらはみる。金融機関はこの対策によって供給された追加の 流動性を、FRBに預金してしまうかもしれない。
MKMパートナーズのチーフエコノミスト、マイケル・ダーダ氏は、「銀行は貸し倒れのリスクがあるときに融資はしないものだ」と話す。
米金融当局は新対策のうち2000億ドルで学資ローンや自動車ローン、クレジットカード・ローン、中小企業向け商工ローンなどを拡大させたい考えだ。FRBは米財務省の支援も得て、消費者向けローン債権の新たな買い手になろうとしている。銀行の簿外部門など、これらの債権の今までの買い手は破たんや解散に追い込まれ姿を消した。
米当局の対策については一般の米国民よりもウォール街重視との批判がある。オバマ次期大統領と議会民主党も住宅危機への対応を求めた。このような背景の下、FRBは25日、ファニーメイ(米連邦宅抵当金庫)など政府支援機関(GSE)発行(または保証)の住宅ローン担保証券(MBS)を5000億ドル購入する計画も発表した。ファニーメイとフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)および連邦住宅貸付銀行(FHLB)の社債1000億ドルも購入する。
この対策は事実上の量的緩和だ。短期金利の調節という通常の金融政策の範疇(はんちゅう)から外れた「非伝統的」手段と言える。短期金利の誘導目標は既に1%に引き下げられている。RDQエコノミクスのチーフエコノミスト、ジョン・ライディング氏は、「低金利とFRBの資産膨張は長期にわたり続くだろう」と予想し、「これは非常に大幅な量的緩和だ」と論じた。
量的緩和で金利は低下
当局の対策発表を受けて住宅ローン金利とファニーメイ、フレディマックの社債とMBSのスプレッド(米国債との利回り格差)は急低下。固定金利型30 年物住宅ローン金利は25日、朝方の6.38%から約5.5%まで低下した(バンクレート社のデータ)。
問題は、金利低下が与信拡大と景気回復につながるかどうかだ。流動性拡大の措置によってFRBの資産規模はこれまでに1兆3000億ドル膨らんだが、金融機関はこの流動性の大半を預金としてFRBに戻してしまった。準備預金の法定準備高を超えた部分(余剰準備)は11月19日時点で6040億ドルに達していた。調査会社グラハム・フィッシャーのマネジングディレクター、ジョッシュ・ロスナー氏は、「問題の根は証券化市場が機能していないことだ」とし、「銀行は資本不足という問題を抱えている」指摘した。
当局者は25日、対策は量的緩和だとの概念を否定したものの、金融システムへの一段の資金注入であることは認めた。主要中央銀行で量的緩和の政策を試したのは日本銀行のみ。日銀は2001年から06年にかけ量的緩和を続けた。日銀の白川方明現総裁は今年5月、量的緩和は金融市場の安定化には非常に効果的だったが、銀行が貸し渋り、企業の借り入れ意欲も低いなかでの景気停滞解消への効果は限られたと語っていた。