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http://netallica.yahoo.co.jp/news/56125
麻生首相の「郵政株売却凍結」発言で、日本郵政の完全民営化はどうなるのか分からなくなってきた。だが、日本郵政のドン・西川善文社長のやりたい放題はエスカレートする一方だ。分譲マンション事業に乗り出し、国民の財産である郵政の土地を切り売りし始めている。ちょっと勝手すぎないか。
計画予定地に出かけてみた。東急田園都市線「池尻大橋」駅から徒歩10分ほど。近くには池のある公園や警察庁の寮などがあり、閑静な土地柄だ。郵政の官舎跡地で、事業敷地面積は約2300平方メートル。すでに更地で上物を建てるばかりになっている。
分譲マンション事業を手がける理由を郵政に聞くと、「保有する不動産の有効活用」(経営企画担当)と説明し、民営化計画にも盛り込まれているという。この物件は三井不動産レジデンシャルとの共同事業で、郵政が土地を提供し、三井不が建設する。工事着工・販売開始は09年上半期。事業会社が不動産ビジネスを手がけることは珍しくないが、郵政の場合、問題が多すぎる。
事情に詳しい経済ジャーナリストの小林佳樹氏が問題点を指摘する。
「バブルが崩壊して地価やマンション価格が下がり続けている状況で、不動産事業を始める正当な理由が見つかりません。郵便局や銀行、簡保といった本業と全く無関係であり、郵政にマンション事業のノウハウも無論ない。さらに立地が良くても、高値だった1年前の相場でマンションを売ることができないのは明らかです。昨年民営化したとはいえ、郵政は政府が100%出資する会社であり、事実上の公的機関です。最悪の状況でのマンション事業は、国民の資産を叩き売る行為と言わざるを得ません」
●「サブプライム失敗」の穴埋めなら許せない
郵政は、池尻大橋を皮切りに、南青山、代官山、柿の木坂、恵比寿などのほか、横浜、名古屋、福岡など地方の中核都市でマンション事業を展開する計画といわれているから、全国の一等地が次々と切り売りされることになる。
なぜそんなに財産処分を急ぐのか。西川社長の真意はどこにあるのか。
「サブプライム問題などで今年度の決算がメタメタなのです。10月に予定していた9月中間期決算が11月下旬になってもできないのが何よりの証拠。それに麻生首相が何を言おうが、西川社長の頭は2010年度上場で変わらない。赤字会社での上場は無理ですから、決算を少しでもよくしたいという野心が働いているのです」(郵政関係者)
国民の優良資産を場当たり的に決算対策のために使うとすれば、明らかに責められるべき行為ではないか。
(日刊ゲンダイ2008年11月21日掲載)
2008/11/24 10:30 更新