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(回答先: ロイター通信・・・ サウジアラビアの大型石油タンカー「シリウス・スター」ソマリア北部のエイル港付近に停泊 【日経ネット】 投稿者 hou 日時 2008 年 11 月 18 日 22:56:06)
http://www.tkfd.or.jp/blog/sasaki/2007/01/post_3.html
No.487 ソマリア戦闘の理由
アフリカ大陸の北東端に位置するソマリアで、いま激しい戦闘がエチオピア、ソマリアのイスラム派、アメリカの三つ巴で行われている。
アメリカはいつものように、ソマリアがアルカーイダの支配下になり、そこがアルカーイダの拠点になることを阻止するための戦闘だとし、エチオピア政府は穏健派ソマリア政府を支援するものだとし、イスラム派はイスラム権利をということになるのだが、実際はどうなのであろうか。
ソマリアをめぐる各種の事情があり、それぞれの主張は大筋では間違いではあるまい。しかし、本当の理由はソマリアが紅海の出口に位置していることと、石油資源があることに起因しているのではないかと思われる。
イラン・イラク戦争時、アラビア半島を横断するパイプ・ラインが敷設され、イラクやクウエイトの石油が紅海側から積み出し可能になっていた。もし、アメリカがイランに対し軍事攻撃に出た場合、ペルシャ湾の出口であるホルムズ海峡は、危険にさらされることになろう。
その場合、紅海の出口に当たるバーブ・ル・マンデブ海峡は石油の輸送を中心とし、地中海側とインド洋側を結ぶ接点として、非常に重要になろう。したがって、このバーブ・ル・マンデブ海峡の安全を確保することが、大きな意味を持ってこよう。
ソマリアの政権がイスラム急進派によって牛耳られるようなことになれば、アメリカと西側先進諸国に加え、世界中の国々が非常に危険な状態に陥るということだ。ソマリアはこの意味で、まさに戦略的重要拠点だということだ。
加えて、ソマリアには石油資源がある。この権益を誰が支配するかということも、現在起こっているソマリア紛争の底辺にあるのであろう。イラクでのアメリカの圧倒的な軍事力による破壊は、アラブの多くの若者を激高させることとなっているが、サダム処刑でその怒りはピークに達しているといえよう。
そうした中で、もしソマリアでの戦闘が長期化していき、ソマリアのイスラム急進派やアルカーイダが呼びかければ、多くの義勇兵がソマリアに集まってくる可能性がある。
そのことは、不満を抱く若者を抱えるアラブ諸国政府が、自国内のガス抜きの上でも好都合なことであろう。つまり、ソマリアの紛争には親米派のアラブ諸国も、義勇兵の送り出しを黙認する危険性があるということだ。
アラブ諸国のガス抜きが、ガスの大爆発をこの地域で生む可能性も、同時にあることを忘れるべきではあるまい。
投稿者: 日時: 2007年01月10日 16:42 | パーマリンク