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エコノミストは株価大暴落の原因を景気や業績によって説明しているが、ヘッジファンドの資金量の半減こそ、大暴落の元凶だと思う
http://www.asyura2.com/08/hasan59/msg/725.html
投稿者 TORA 日時 2008 年 11 月 18 日 14:57:37: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu180.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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エコノミストは株価大暴落の原因を景気や業績によって説明して
いるが、ヘッジファンドの資金量の半減こそ、大暴落の元凶だと思う。

2008年11月18日 火曜日

◆大暴落の元凶・ヘッジファンドの研究。 11月17日 山本清治
http://www.kyas.com/club9/QA/qa081117.html

◆1,000兆円の資金が500兆円に半減。

(1)ヘッジファンドのピークの資金量を1,000兆円と推定する見方がある。その1,000兆円が年末には半分の500兆円に激減するという推定する見方がある。ヘッジファンドの資金量は流動的で、正確な統計データは取れないが、日本の株式の時価総額が500兆円から300兆円に激減したのだから、さもありなんと思われる。

(2)ヘッジファンドは金融工学が生み出した金融市場の鬼子であり、怪物である。巨大な資金量と最先端の売買手法によって世界の株式市場を支配してきたが、今や怪物は資産の解体、売却を急ぎ、巨体をのたうたせて苦悶している。

(3)例えば、過去3ヶ月間に同時進行した株式と石油の大暴落は、ヘッジファンドの顧客の機関投資家と、無制限に融資していた投資銀行が一斉に資金を引き揚げた結果として発生した。

(4)エコノミストは株価大暴落の原因を景気や業績によって説明しているが、需給関係を重視する私は、ヘッジファンドの資金量の半減こそ、大暴落の元凶だと思う。

(5)以下にヘッジファンドの近況を探り、大暴落の行方を推定したい。

◆ヘッジファンドはなぜ窮地に追い込まれたか。

(1)ヘッジファンドの最大のスポンサーは投資銀行であった。投資銀行は自らも多くのヘッジファンドを組成し、ノウハウを供与し、投資家から預託された元本の他に2〜5倍の資金を供給していた。

(2)しかし金融不況が深刻化し、投資銀行が組成した金融商品が焦げ付いて流動性を失ったためにリーマン・ブラザーズが倒産した。資金繰りに窮した投資銀行はFRBに支援を求めて商業銀行に変身した。

(3)商業銀行に変身した投資銀行はFRBから直接資金供給を受けて倒産の危機を脱したが、同時にFRBの監督下に置かれて野放図な融資ができなくなった。

(4)そのために傘下のヘッジファンドに自立を強制すると共に、その他のヘッジファンドからも資金を引き揚げた。

(5)ヘッジファンドは一斉に保有資産の売却に走ったから、株式や石油が大暴落し、債券や為替が乱高下したのである。

(6)しかしヘッジファンドの決算は11月と12月に集中しており、解約の受付は45日前までと決まっている。従って年内の玉整理は先週でピークを過ぎたと思われる。需給面から、今週以降は株式相場が反騰に転じる可能性がある。

◆すべての金融商品が大暴落し、乱高下した。

(1)ヘッジファンドはこれまで、元本の数倍に達する資金を運用して投資効率を高めていたが、投資銀行が商業銀行に変身し、最大のスポンサーを失った。

(2)これまでは買い6,売り4の割合で、売り買いを同時に執行し、小さな値サヤを積み上げて大きな成果を実現していたが、資金量が激減すればヘッジ機能も低下する。

(3)これまではヘッジの対象が株式、債券、石油、金、為替等すべての金融商品に及んでいたが、資金量が激減した結果、石油相場が147ドルから55ドルに大暴落し、世界中の株式が大暴落した。

(4)10月の暴落局面で東証出来高は連日30億株に達していたが、現在は20億株割れに縮小した。ヘッジファンドの手仕舞いが急進したからだろう。

(5)かくしてヘッジファンドの資金量は年末までに半減すると推定される。

◆借り株禁止の影響は大きい。

(1)ヘッジファンドは最先端の金融工学を駆使して売りと買いを同時に執行し、現物と先物の時間差を利用し、株式や商品間の値ザヤを確実に稼いだ。

(2)その際、売りは信用取引ではなく現物株を直接借りて売るという手法を開発したから、カラウリの実体が見えない。姿なき巨大な実弾売りを浴びて暴落する銘柄が続出し、ヘッジファンドは売買手法で圧倒的優位に立った。

(3)新興市場でもヘッジファンドは借り株を用いて売り崩したから、突然、根拠不明の暴落が頻発して、新興市場の人気が離散した。

(4)麻生首相は就任早々借り株によるカラウリを禁止した。金融庁は先週、初めて発行株式数の0.25%を超える借り株の明細を開示させた。

(5)借り株によるカラウリの禁止は世界的な趨勢となっている。ヘッジファンドの運用には大きな痛手となるだろう。

(6)ヘッジファンドの創始者であるジョージ・ソロスは先週、米議会の公聴会で証言し、ヘッジファンドの規制に賛成した。

(7)資金量が半減したヘッジファンドは、規制強化を受けてさらに資金を失う可能性がある。

(8)しかし10月以降、大暴落した日本の株式市場で個人投資家が買いの主役に浮上し、毎週3,000億円を買い付けている。次いで日本の公的年金も毎週2,500億円を買い付けており、推定2兆円の買い余力を残している。今後の日本の株式市場の需給関係は必ずしも悲観一色ではない。


◆世界恐慌時代を生き抜くベンチャースピリット 11月17日 佐々木俊尚
http://japan.cnet.com/blog/sasaki/2008/11/17/entry_27017999/?ref=rss

◆高級賃貸がいっせい解約されている

都心には家賃が月額70〜100万円の超高級賃貸マンションがたくさん存在している。金融資産が数十億円以上もある人であればこうした家賃を支払うのは何の苦労もないだろうが、そうした人の多く――特に結婚して子供のいる場合には、世田谷区や目黒区の住宅街に一戸建てを購入し、教育環境を整える方向へと進む場合が多い。
 だから高級賃貸に住んでいるのは、子供のいない新興企業ファウンダーか、そうでなければ外資系金融企業の社員だ。投資銀行を中心とする外資系金融企業の多くは都心の超高級賃貸マンションを数十室まるごと借り受け、社宅として使っていることが多い。私は以前、月刊文藝春秋で『平成ニューリッチの金銭道』という長い記事を書いたことがあり、この取材ではそうした話をあれこれと機器歩いた。

 ところが金融危機でその状況は一変している。高級賃貸を多く取り扱っている不動産業界の知人に聞いたところ、いまや外資系金融企業はそうした高級賃貸を一斉に解約し始めているという。だから誰でも名前を知っているような高層マンションの高級賃貸がどんどんがら空きになってきているのだ。

 そうしたマンションに住んでいた外資系金融の社員たちはどうしているのか。これまでは30歳代でも年収が数千万ももらっていて、我が世の春を謳歌していた。住まいはもちろん会社の借り上げの超高級賃貸。おまけに年に一度の長期休暇は、飛行機代とホテル代が会社持ちで海外に遊びに行けた。もちろんフライトはビジネスクラス、そして滞在先はアマンのような5つ星リゾートホテルである。

◆バブル期には気づかなかった幻想

 私が以前会った外資系投資銀行の社員は、こんなことを話していたことがある。2006年ごろの話だ。「いま別の投資銀行への転職の話を進めているんだけど、まだ条件の折り合いがついてないんだよね。こっちはバカンスの飛行機をファーストクラスにしてくれって言ってるんだけど、先方はビジネスで我慢してくれって」

 「ふざけるな」と思わないでもなかったが、しかし当時はアメリカを中心とした金融王国がこれからも永遠と続くように思われ、この帝国の時代には金融を握る彼のような人物が世界を支配していくのだろうかと考えたりした。いま思えばそれは単なる幻想でしかなかったのだが、しかし1980年代の日本のバブル期のさなかにはその行く末を予測できた人がほとんどいなかったのと同じように、しばらく前までは誰もアメリカ金融王国の終焉をまじめに考えていなかった。

 さて、その王国崩壊によって投資銀行というビジネスそのものが消滅しつつあって、外資系金融に勤めていた人たちの多くは、転職先がそもそも存在しないという愕然とする状況に直面している。もちろん年収を1000万円以下にまで落とせば転職先はあるだろうが、しかしこれまで3000〜4000万円の年収を取っていたような人たちが、そうした年収には気持ちはなかなかついていけないだろう。贅沢な生活のレベルを落とせなかった小室哲哉氏のように、自分の生活をランクダウンさせるのは、富裕層であればあるほど困難だ。

◆マンションを借りられなくなった外資系金融マンたち

 住まいも同様だ。会社の借り上げマンションが解約され、レイオフされてしまって、いきなり住まいがなくなるという事態になって、彼らはあわてて引っ越しの準備を始めている。とはいえ、いきなり狭い部屋には引っ越せない。100平方メートルの部屋に鎮座していた高級家具だってたくさんある。とはいえ今までのように家賃に70万も80万もかけられないので、家賃30万円前後のマンションを探して、彼らは街の不動産屋を探し回っている。家賃30万円というと、港区あたりでは1LDK。100平方メートルクラスを借りようと思うと、文京区や新宿区の端の方にまで後退しなければならない。

 しかし不動産業界の知人はこう話した。「いくら今まで豪華な生活をしていたといっても、しょせんは無職なんですよね。無職だと家賃30万円のマンションは絶対に借りられない。無職でも入居できるのは、せいぜい10万円以下のマンションまでです。それで僕らとしては『お父さん名義で借りてはいかがですか』と勧めたりするんだけど、父親が年収500万円ぐらいだったりすると、やっぱり家賃15万円ぐらいまでしか借りられない」

 そうして元外資系金融マンたちは、住まいもなくなって途方に暮れているのだという。(後略)

(私のコメント)
株式の出来高が30億株から20億株に激減しているようですが、外資系が売買の6割以上を占めていたのだから、外資の売買が半減した事で10億株も減ってしまったのだろう。アメリカのヘッジファンドは解約の続出で資金量が半減してしまった。10月11月は解約売りによるもので、竹中平蔵氏や木村剛氏は構造改革が足りないからといっていましたが、全くの嘘であり、ヘッジファンドの解約売りだったのだ。

11月中で一段落するのでしょうが、アメリカのヘッジファンドの解約売りがこれからもだらだらと続くだろう。ヘッジファンドに資金を供給していたのはゴールドマンやモルガンなどの投資銀行ですが、投資銀行自身の破綻によってアメリカのヘッジファンドの資金源が断たれてしまった。

投資銀行自身は商業銀行に転換する事でFRBからの資金が得られるようになりましたが、FRBの規制を受けるようになって、今までのような営業は不可能になった。90年代からの投資銀行やヘッジファンドはまさに無敵であり、日本の証券会社は株が売り崩された事で山一や三洋証券は倒産してしまった。

これで日本の証券会社は銀行系を含めて営業力を落として、日本の投資家の多くが資金運用を外資に委託するようになった。個人はネット証券などに切り替えたから、国内の株式売買のシェアは外資系証券会社が6割以上を占めるようになった。

外資系ファンドは先物と現物との売り買いの両建てでヘッジをかけながら投資するからヘッジファンドというのですが、株が上がっても下がっても利益が上がる投資法であり、90年代は先物を売って売り崩して現物を買ってきた。最後は銀行株などを無制限空売りでメガバンクを破綻寸前にまで追い込んだ。

ようやくアメリカでもヨーロッパでも空売りが規制されましたが、証券会社はジェイコム株事件で分かったように発行株式以上の空売りも出来る。山本清治氏のブログにも書かれているようにヘッジファンドの借株による売り浴びせはPKOによる買い支えを撃破していった。

日本の証券ディーラーは所詮サラリーマンであるのに対して、ヘッジファンドのトレーダーはプロ中のプロであり、勝負にならない。日本の株式投資信託は元本割れ続出なのにヘッジファンドは年に20%30%の高利回りのファンドが続出した。まさに佐々木俊尚氏が言うようにヘッジファンドのマネージャーが世界を支配しているように思えた。その秘密はどこにあったのだろうか?

アメリカは製造業を棄てて金融立国を国の産業政策とした。まさにゴールドマンやモルガン・スタンレーは国策会社であり、ルービン財務長官やポールソン財務長官のように投資銀行のCEOが政権の中枢でアメリカ経済を動かしてきた。日本で野村證券の社長が財務大臣になるようなことは考えられない。

アメリカの経済戦略や政治戦略が投資銀行を通じて動かされるわけですが、90年代からゴールドマンサックスなどは中国への投資を戦略として立ててきた。まさに日本の株式を売って中国の株や不動産を買い捲ってきた。クリントンの外交政策も中国が中心であり日本は円高で79円まで吊り上げられて輸出産業は中国進出を強いられるようになった。

つまり日本から資金をゼロ金利で供給させてアメリカの投資銀行に流れて、投資銀行は中国などのBRICsの新興国に投資して投資利益を上げてきた。日本のような金持ちでお人好しは格好のカモであり、アメリカから言われるままにドルを買い米国債を買い続けている。その資金が投資銀行に回るわけだ。

ヘッジファンドの投資対象は株から債券から石油や不動産や為替に至るまでワールドワイドの投資であり、1997年のアジア金融危機もソロスなどのヘッジファンドが仕掛けてタイやインドネシアや韓国などが破綻した。そしてハゲタカのように死に体の企業を買いあさっていった。まさにアメリカ金融帝国主義があからさまになった時だ。

その当時のアメリカはITブームでもあり、ITによる企業運営は恒久的な繁栄をもたらすような幻想を世界に振りまいた。しかしエンロンやワールドコムやLTCMの破綻は今日のアメリカの金融破たんの前触れでもあったのですが、グリーンスパンFRB議長は住宅投資ブームでITバブルや911テロの危機を切り抜けようとした。

この頃が投資銀行の絶頂期であり、投資銀行の社員やファンドのマネージャーに億万長者が続出した。その光景は日本のバブル期そのものであり、彼らは都心の超高級マンションに住んで飛行機はファーストクラスで移動した。しかしアメリカもバブルの崩壊は例外なくやって来た。

無敵を誇ったヘッジファンドも、90年代の日本の証券会社のような破綻が相次ぐのだろう。しかし株や不動産の下落もまだ30%程度であり、日本みたいに五分の一になってしまったわけではない。それでも金融恐慌が起きてしまったのはCDSのような金融商品の規模が大きい事と、レバレッジを効かせた投資がわずかな値下がりで壊滅的な打撃をもたらした。

アメリカの企業も個人も過剰な債務を負ってこれから返し続けなければならない。政府も公的資金で金融機関を救っていますが、国家自身が破綻の危機に直面する事になるだろう。アイスランドは破綻してハンガリーやウクライナも危ない。フランスのサルコジ大統領は「ドルはもはや基軸通貨ではない」と発言しましたが、そうなればアメリカも破綻する。


 

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