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サンプロで竹中平蔵に代わってリチャード・クーが出演した。財政出動を非難していた田原総一郎の意見が変わるのは無責任だ。
http://www.asyura2.com/08/hasan59/msg/692.html
投稿者 TORA 日時 2008 年 11 月 16 日 18:02:14: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu180.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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サンプロで竹中平蔵に代わってリチャード・クーが出演した。財政出動
を非難していた田原総一郎の意見がコロコロ変わるのは無責任だ。

2008年11月16日 日曜日

竹中平蔵にテレビから追放されて出られなかったクー氏が再登場


◆G20、財政刺激策でも協調 金融サミット、世界経済下支え 11月13日 日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081113AT2M1300D13112008.html

金融・経済危機への対応策を話し合う14、15日の緊急首脳会合(金融サミット)で、主要国と新興国は協調して財政刺激策に取り組む姿勢を打ち出す。会合に参加する20カ国・地域(G20)のうち日本や中国、欧州各国が公表した経済対策は総額100兆円を超す。危機対応を巡る国際協調は、利下げなどの金融政策に続き、財政政策を通じて世界経済を下支えする新たな段階に入った。

 欧州は金融サミットを前に財政面での協調を加速している。ドイツは総額500億ユーロ(約5兆9000億円)の景気対策をまとめ、法人税の軽減、雇用維持の助成金拡充に取り組む。フランスは研究開発や製造業に今後3年間で合計2000億ユーロ近くを投じる。投資を促すため単年度ベースで約10億ユーロの税制優遇も導入する。

◆「日本経済を襲う2つの波とは何か」(EJ第2439号) 10月28日
http://electronic-journal.seesaa.net/article/108712471.html

今回のテーマは、いわゆるサブプライム問題に端を発する世界的金融危機について、リチャード・クー氏の次の新著をベースにして論ずることが目的ではじめたものです。
―――――――――――――――――――――――――――――
  リチャード・クー著
  『日本経済を襲う二つの波/サブプライム危機とグローバリゼーションの行方』   2008.6.30/徳間書店刊
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 しかし、既に50回を超えており、総まとめを行うところにきています。ところで、リチャード・クー氏の本のタイトルにある「2つの波」とは何でしょうか。

 1つ目の波は、1990年度から2005年ぐらいまでの間に日本を襲った不況の波のことを指しています。いわゆる「失われた10年」とか「失われた15年」といわれる不況期を指しているのです。

 クー氏は、この不況の波を「バランスシート不況」と名づけて不況に対するひとつの新しい解釈――経済学のテキストに載っていない経済分析をしています。

 しかし、2005年くらいから日本の景気は回復し、これから順調に伸びようとしていた矢先に、米国発のサブプライム問題の影響で日本経済も深刻な打撃を受けつつあります。先進国の中では一番影響が少ないといわれている日本の株式が他国よりも大きく下げ、それに加えて円高が進んでいます。

 日本にとって一番大きい問題は、「内需が伸びていない」という点です。設備投資にしても消費水準を見ても内需拡大は一向に進んでいないです。なぜ、内需は拡大しないのでしょうか。クー氏はその理由の1つについて次のように述べています。
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 企業がキャッシュフローの一部を金融資産の積み増しに回し、家計も過去に取り崩した貯蓄を埋めようとして貯金を増やしているからである。しかも政府まで「財政再建」を合言葉にして公共事業の切削に邁進している。政府から家計まで、みんなが内需を減らす方向に動いているのである。

  リチャード・クー著/『日本経済を襲う二つの波/サブプライム危機とグローバリゼーションの行方』/徳間書店刊より
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 日本の貯蓄率は一時大幅に減少しましたが、ここにきて再び上昇しています。健保問題や老後の年金・介護などの社会不安がそうさせる原動力になっていることは確かです。

 こういう状況から日本経済は異常なほど外需依存度が高まっており、サブプライム問題が起きると、外人投資家が現金確保のため、大量の日本株を売却しているので、株価が下落しているのです。それに日本の当局は多少景気が悪化しても「財政政策=悪」という考え方があるので、なかなか景気対策を打とうとしない。そういうところも外人投資家に読まれているのです。

 さすがに今回は、世界的な金融危機になりつつあり、麻生政権としては選挙対策もあるので、急に景気、景気と言い出してはいますが、財政政策としてはあまりにもへっぴり腰です。クー氏は、日本の内需が伸びないもう1つの理由として「グローバリゼーション」を上げています。
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 なぜ内需が伸びないのか。私は、その背景には「グローバリゼーション」の影響があるのではないかと見ている。そして、日本にとってのグローバリゼーションとは何かと言えば、それは「中国の台頭」に他ならない。中国人はやる気満々で、器用だ
 し、視力もいいし、ハングリー精神も充分に持っている。そのうえ日本人の数分の一の給料で働く準備がある。教育水準も低くない。中国が台頭してきたことで、世界の先進国の合計とほぼ同量の労働力が、一気に世界の労働市場に流れ込んできたのである。

  リチャード・クー著/『日本経済を襲う二つの波/サブプライム危機とグローバリゼーションの行方』/徳間書店刊より
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 これは大変面白い考え方であると思います。グローバリゼーションは、理論的にはすべての先進国が同じ影響を受けることになりますが、実際にはそれにうまく乗れる国と乗れない国が出てきてしまうのです。また、国の中でもこれに乗れる企業とそうでない企業に分かれてしまうのです。

 英語や中国語ができる優秀な人材を多く有している企業は有利であるし、資金も潤沢にあれば資本に対するリターンは大幅に上昇するはずです。つまり、グローバリゼーションは「勝ち組」と「負け組」を必然的に作り出すのです。

 リチャード・クー氏によると、日本は他の欧米先進国に比べるとこのグローバリゼーションのショックは大きいというのです。なぜなら、欧米先進国はかつてこれと同じ体験を今までに日本の進出によって味わっているからです。

 日本は現在、中国やインドに追い上げられています。追う立場から追われる立場への転換です。追い上げられる立場がどんなに大変なものか――日本は経験していないのです。

 1965年頃カメラといえば、ライカ、ツァイス・イコンなどを筆頭とするドイツ勢が世界を席巻していたのです。日本のカメラも注目はされていたのですが、世界から見ればカメラはドイツだったのです。しかし、それからわずか10年の間に日本のカメラが世界を席巻し、1975年にはドイツのカメラは世界市場から姿を消してしまったのです。ツァイスにしろ、レチナにしろ、すべて撤退してしまったのです。そういう急激に変化が中国やインドによって世界、とくに日本に対して起こってくる――これがグローバリゼ―ションであり、日本を襲う2つ目の波ということになるとリチャード・クー氏はいうのです。これが「2つの波」の意味です。   ――[サブプライム不況と日本経済/51]


(私のコメント)
今日のサンデープロジェ口に、久方ぶりにリチャード・クー氏が出ていた。90年代の頃は毎週のように出演していたのですが、小泉・竹中政権になって全くテレビで見かけることは無くなってしまった。サンプロだけではなくてすべてのテレビから追放されたように見かけなくなってしまった。同僚だった植草氏は国策捜査で捕まるし、財政出動派は罪人扱いされるようになってしまった。

しかし財政再建政策で財政が再建されたかというとそうではなく、逆に小泉政権時代にも250兆円も財政赤字が増えてしまった。だから財政緊縮政策は間違っているのだ。もちろんバラマキ型の公共投資は効果が少なく、長期的な視野に立った国家的プロジェクトを立ち上げて推進すべきなのだ。90年代の景気刺激政策は各省庁ごとの予算の割り振りが1%も変更される事はなかった。これでは効果的な対策は出来ない。

バブルの崩壊は、もともと資金需要が減って貸すべきでない人にカネを貸して需要を膨らませる事で起きる事ですが、これが日本でもアメリカでも起きたことなのだ。この為に金を借りた人は返す為に10年20年と時間をかけて返すしかないのですが、その為に消費が減って不況が長引いてしまう。徳政令で借金をチャラにすればいいのでしょうが、金融モラルが崩壊してしまう。

銀行は大企業に対しては債権放棄などで数千億もの債権放棄をしたのに、中小企業や個人に対しては強引な貸しはがしをした。小泉内閣になって自己責任や市場原理主義でダメな企業は潰す政策が行なわれた。これでは企業活動はますます萎縮して企業防衛に走ってしまう。企業は借金を返すだけではなくキャッシュフローの積み増しをしてしまう。

日本全体が借金の返済と貯蓄に走っていったら日本経済全体が縮んでしまう。そうなると国が借金して大きな事業を始めなければならない。しかし公共工事というと橋や道路や箱物ばかり作っていたのでは経済効果が上がらなくなってくる。せっかく作った橋や道路が使われないのでは経済効果が上がらない。むしろ作った高速道路は無料で使えるようにしないと効果が無い。

新自由主義経済によれば規制を撤廃すれば新規事業が起きて景気は回復するということですが、大企業は規制の撤廃で業績を上げましたが、従業員は規制の撤廃で正社員が減らされて非正規雇用が多くなって収入が減って消費も減ってしまった。日本はアメリカの経済政策の真似をして格差社会を作ってしまった。

アメリカは金融資本主義で、世界から金を集めて世界に投資をしてきた。規制の撤廃で投資銀行も次々と金融商品をこしらえて世界に売ってきた。同じ金融立国のイギリスでは5人に1人が金融業者であり、イギリスは製造業を切り捨ててしまった。当然日本も金融立国を目指せという学者も多くなりましたが、金融は所詮ゼロサム社会でありいつかは大きく躓いてしまう運命をもっている。

アイスランドも金融立国を目指しましたが、GNPの5倍もの金を高利で集めて運用していましたが、国家ごと破綻してしまった。金融業は確かに上手く行っている時はいいが、一旦躓くととり返しが付かない。アメリカの金融業も国家から公的資金を注入されて何とか持たせていますが、これでは国家財政が持たない。

ルチャード・クー氏は不況の波とグローバル化の波の二つの波を指摘していますが、日本はこの二つの波を乗り切れるだろうか? アメリカはグローバル化で製造業から金融業へのシフトを行ないましたが、GEは金融業に転換してDMは倒産の危機に瀕している。GMが倒産するという事はアメリカが倒産すると言ってもいいくらいの出来事なのですが、それくらいアメリカの製造業は空洞化している。

日本も中国などの新興国の追い上げを受けて製造業は空洞化していくのだろうか? しかしアメリカやイギリスやアイスランドの例を見ても金融立国には問題が多そうだ。金融業は製造業に付随した産業であり、金融資産がGDPの何倍も増えたところでどこかで矛盾が露呈して破綻してしまう。

アメリカはドルが基軸通貨であり、ドルは印刷すればいくらでも増やす事ができる。そしてドルや米国債を買う国があれば成り立つ。そしてドルや米国債を盛んに買っているのが日本と中国であり、アメリカは日本と中国から借金をしながら生活しているのだ。しかしそれは金融立国の神話が通用している間だけだ。日本はいつまでアメリカの神話を信用し続けるのだろうか?

そしてアメリカの神話を日本に広める役目をしたのが小泉・竹中内閣であり、日本のマスコミだ。小泉内閣はアメリカ型の新自由主義経済を目指してきた。日本にも村上ファンドのようなファンドが出来ましたが、このような犯罪すれすれのような事をしないとファンド運用は成り立たないのだろう。そうなればサブプライムローンのような詐欺的商品が出来ても国はチェックが出来ない。

製造業なら欠陥商品を作ればすぐに分かるが、金融業者がねずみ講みたいな商品で金を稼いでもばれるのは時間がかかる。CDOやCDSは外部の人間が見ても商品内容はまるで分からないようにできている。それを格付け会社がAAAの最高ランクをつけて販売していたのだからまさに詐欺なのだ。

日本でも食品などで産地偽装などが流行っていますが直ぐにばれて取り締る事ができるが、金融商品では今回のようなクラッシュが起きないとばれにくい。不動産の証券化も上手く行っていればばれないが、それは100年に一度起きるような出来事だ。だからアメリカやイギリスのようなペテン師国家に騙される様な事があってはならない。
 

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