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http://netallica.yahoo.co.jp/news/54449
ここまでヒドいとは……。トヨタ自動車が6日発表した中間決算に市場は激しく動揺した。1999年以来、9期ぶりの減収減益。09年3月期連結業績予想は、大幅な下方修正。それも売上高は前期比12.5%減の23兆円(当初予想25兆円)、営業利益は73.6%減の6000億円(同1兆6000億円)、純利益は68.0%減の5500億円(同1兆2500億円)。利益はナント当初予想の3分の1以下にまで縮んでしまったのだ。トヨタですらこの惨状。日本経済のメルトダウンが誰の目にも鮮明になってきた。
「去年の段階で、渡辺捷昭社長が『潮目が変わった』と言っていたが、ここまで落ち込むとは想定外」と、経済ジャーナリスト・小宮和行氏も目をむいていた。
円高、原材料高で始まった“逆風”に、サブプラ危機の本格化による世界的な消費低迷が加わり、暴風雨のようになった市況。トヨタといえども、なす術なしだった。会見で、木下光男副社長は「月を追って週を追って状況の厳しさが増している」と語っていたが、本音だろう。日本経済は、出口の見えないトンネルに迷い込んでしまった。こんな調子では、日本の製造業はどうなるのか。
北米での販売依存率が高い自動車業界は他社も総崩れだ。ホンダ、日産、スズキ、マツダの上位4社も通期予想で減収減益。トヨタは期間従業員を国内でピーク比6000人削減する計画だが、ホンダ以外の3社も派遣社員の削減を決めている。
●電機、自動車、電子部品と総崩れ
自動車と並んで日本経済を引っ張ってきた電機業界も深刻だ。09年3月期連結決算の営業利益予想は、ソニーの前期比58%減を筆頭に、東芝37%減、シャープ29%減、富士通27%減、NEC23%減、三菱電機18%減と下方修正している。
「ソニーショックが市場を揺るがしましたが、東芝もメタメタです。フラッシュメモリーなど半導体の価格暴落で、収益見通しが大きく狂った。株価が3分の1に下がったのも当然です」(経済ジャーナリスト・有森隆氏)
高収益を誇った電子部品大手も業績が急激に悪化している。09年3月期の純利益予想は、TDKが前年比65%減、村田製作所61%減、京セラ48%減だ。
資源高の恩恵を受けた商社も雲行きが怪しくなってきた。三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠、丸紅、双日の大手6社中、三井物産を除く5社が中間決算こそ最高益を更新したものの、下期は減速必至。三菱商事は早々に通期見通しを下方修正している。
深刻なのは、この不況、当分上がり目がないことだ。円高、米国不況に加えて、グローバル化の進行による低価格競争が大手企業の決算を傷めているが、3つとも改善の余地はない。人件費を切り詰め、縮小合戦による生き残りにかけるしかないのである。
ソニー、トヨタショックは、まだ地獄の一丁目だ。
(日刊ゲンダイ2008年11月7日掲載)
2008/11/10 10:00 更新