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【10月業績】、本当に一人勝ちとなったウォルマートが2.4%増
ウォルマートが発表した10月の既存店売上高は、市場予想1.6%増を上回る前年比2.4%増となった。国内のスーパーセンターやディスカウントストア部門の既存店は2.2%の増加、サムズクラブは3.6%増となった。米国ウォルマートのCEOカストロ・ライト氏は「既存店客数は前年から増加し、季節商品も売り上げ増に貢献した。低価格戦略、特に必需品の値下げが売上を押し上げている」と述べた。
また、これまで既存店では前年を上回っていたコストコが1%減となり、予想の3.6%増から下回る結果となった。ターゲットも予想2.8%減を下回る4.8%減だった。
金融恐慌の影響で富裕層が消費を引き締めていることが、デパートメントストアの既存店に表れている。JCペニーが13%減、コールズも9%減だった。既存店売上高の発表を復活させたメーシーズは6.3%減だった。高級デパートは二桁減で記録的に昨年を下回っている。ノードストロームは15.7%減、サックスも16.6%減となり、ニーマンマーカスにいたっては26.8%の減少となった。
アパレル専門店も苦しい状態が続いている。ギャップはオールドネイビーの20%減が足を引っ張り予想(11.1%減)を下回る16%減、リミテッド・ブランドも9%減と予想の7.2%減を下回った。ティーン向けブランドも絶不調だ。アメリカン・イーグル・アウトフィッターズが8%減の予想だったが、結果は12%減と二桁の減少。アバクロは14.4%減の予想を大幅に下回る20%減となった。
〈主な小売チェーン〉
10月既存店売上高前年同月比
ウォルマート: 2.2%増(DSとスーパーセンターのみ)
サムズ・クラブ: 3.6%増
ターゲット: 4.8%減
コストコ・ホールセール: 1.0%減
ウォルグリーン: 2.0%増
ライトエイド: 2.9%増
TJX: 6.0%減
リミテッド: 9.0%減
ギャップ: 16.0%減
コールズ: 9.0%減
チコスFAS: 13.5%減
アバクロンビー&フィッチ: 12.0%減
アメリカンイーグル・アウトフィッターズ: 20.0%減
JCペニー: 13.0%減
ノードストラム: 15.7%減
ニーマン・マーカス: 26.8%減
サックスフィフス・アヴェニュー: 16.6%減
金融恐慌で高級デパートが二桁減を記録した10月
⇒10月のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均の下げ幅は、1,500ドル以上と史上最大を記録し、時価総額にすると約2.5兆ドル(約245兆円)が吹き飛んだ計算だということです。資産を多くを株で運用している人はデパート、特に高級デパートに買物なんて行く気にはなれません。で、彼らが行ってたことは、ダウの急落を報道する経済ニュースをじぃーっと見入っていたことです。
⇒アメリカには常時、画面の下に最新株価を伝える「ティッカー」を表示し、ビジネスニュース(株式・金融商品の情報)を中心に放送しているケーブルチャンネルCNBCがあります。金融不況によるNY株式の暴落により、CNBCの視聴率は記録的だったそうです。で、この経済ニュース番組で映る悲痛な解説者の後に挟むコマーシャル枠を一番に買っていた企業は分かりますか?
⇒その企業とは、抜け目ないウォルマートなんです。CNBCのコマーシャル枠を相当購入していたようです。株価の暴落を映していた後に「ウォルマートで買物をすると、1世帯あたり年間700ドルも節約できますよ」を見れば、将来に不安を覚える視聴者は無意識にスイッチが入り、ゾンビのようにウォルマートに行くようになります(笑)。CNBCの視聴者の平均所得は10万ドル(1,000万円)で、ウォルマートはコマーシャルを購入することはまれなんです。金融不況の機会に乗じたメディア戦略が10月の既存店の結果となったともいえます。
⇒これまで持ちこたえていたコストコも前年を割り、10月はとうとうウォルマートが一人勝ちとなりました。ウォルマートはすでに玩具の値引きを行っていますが、今年も昨年と同様にブラックフライデーまで毎週、目玉品を発表するようです。8日の朝8時から始まるインストアスペシャル(トップ画像)では、サンヨー製46インチ液晶HDTVが798ドル、コンパックノートパソコン(15.4型、2GB、160GB)が298ドル、プレイステーション3(HDD 80GB)と100ドルのギフトカードをつけて399ドルです。
ウォルマートは11月も一人勝ちのようです。