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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu178.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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ついこの間まで、某ワタナベ夫人お気に入りの作戦は、日本円を
借りて豪ドルに突っ込む手口だった。 これで6%儲かるわけね?
2008年10月31日 金曜日
◆東京勢は円高終焉に懐疑的、円高マグマが依然横たわる 10月29日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34596620081029
[東京 29日 ロイター] ドルは、前日海外市場で急激に円安が進んだことを受け、早朝一時1ドル=100円に迫る水準まで急反発した。ただ、東京勢は総じて円高トレンドの終えんには懐疑的な見方が多い。
世界的な金融危機の広がりとリンクする円高が短期的に収束するとはみらておらず、協調利下げや介入で円の独歩高が反転する可能性も低いという。
「金融危機が収束するメドが立たず、世界経済に明るい兆しも見えず、景気指標が一段と悪化する中で、円高が終わったとは到底思えない。現在の円安は、このところ急激に円が買い戻された反動にすぎず、相場の一時的な揺り戻しだろう。円高マグマはまだ確実に横たわっている」と東海東京証券チーフエコノミスト、斎藤満氏は話す。
<円高マグマ>
斎藤氏は、巨大な円高マグマとして、円キャリートレードで世界中に拡散した円売りポジションの存在を指摘する。
「今般の円高は、日本経済の実力を反映しているのではなく、日本が相対的に金融不安の度合いが少ないために安全通貨として円が選択されているためでもない。近年の金融バブル生成とその崩壊がもたらした危機に円が巻き込まれたためだ」と斎藤氏は分析する。
日本の超低金利政策を背景に、円キャリートレードによる円売りポジションが世界的規模で広がり、金融バブル醸成の一翼を担った。しかし、ドルの流動性危機をきっかけに円売りポジションが巻き戻され始めた。その結果として円高が進行した。
足元では、ファンド勢や投資家による円売りポジションの整理(円キャリートレードの解消)で円売りポジションが若干縮小したものの、まだ莫大な規模で世界中に残留すると推測されている。
円キャリートレードは、投資信託や生命保険会社などの機関投資家による円売り/外貨建て資産購入、企業や個人による外貨預金や外為取引、ヘッジファンドなどの短期筋による円売り/外貨買いの投機的ポジションなどにとどまらず、北欧やアジアの近隣諸国の個人や企業による円建てローンの借り入れなど、容易には巻き戻しができないものも含めさまざまな形態をとっている。
円キャリーを通じた円売りポジションの巻き戻しによる急激な円高は、1998年のLTCM危機の際にも見られたが、当時と比較して円キャリーの規模は巨大かつ広範で、数多くの通貨が絡んでいる。
(中略)
与謝野経済財政担当相は28日、日銀が政策金利を0.25%に下げても経済的効果は全くないと認めたうえで、諸外国が金利を下げたときに日本が金利を下げるのは国際協調の証を立てる意味で重要、と語った。
「そもそも何のための金融政策なのか。物価安定という目的を超えて、為替安定や、政策協調の道具として金融政策を使うのは、中央銀行として著しく節度に欠けると言わざるを得ない」(邦銀アナリスト)との批判の声も聞かれる。
「米国の追加的金融緩和については、下げ幅が50ベーシスポイントだとすれば、織り込み済みであって、市場があまり反応しない可能性がある」(佐原氏)との見方もある。
「欧米で50bpの利下げが見込まれ、日銀が利下げしたとしても、欧米との金利差は残る。中長期的にみて円高要因になりやすい」(外為アナリスト)との指摘もある。
また、「日銀が31日に開く金融政策決定会合で利下げを見送った場合には、市場にとってのネガティブ・サプライズとなり、再び90円を目指す展開となるだろう」とバークレイズ銀行・チーフストラテジストの梅本氏は語る。
また円売り介入については、ドルと円が2強通貨となっている現状から、効力を疑問視する声が多い。
「ハンガリー、フィリピン、韓国、ロシアや新興国は、ドル売り/自国通貨買いを活発化させている。その中で、ドル買い介入を実施すれば、新興国経済を一層窮地に追い込むことになり、ドル買い介入は慎重に実施されなければならない」(証券会社アナリスト)という。
「ユーロ/円での円売り介入ならば、意味があるかもしれないが、ECBがそれを容認するかは疑問」(外為アナリスト)との声も聞かれる。
(ロイター日本語ニュース 森佳子)
◆円キャリー・トレードの巻き戻しにご用心 FT紙 10月30日 今日の覚書
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/29bf2a76aeff4b04e1016a9a82de57db
ブラジルで蝶がパタパタすると、ニュージャージーとかタンブリッジウェルズで、ありとあらゆるあり得ないことが起こっちゃう、ってバタフライ・コンセプトには慣れっこだよね。でもさ、沢山の人が、ワタナベ夫人の気まぐれと、エキゾチックな通貨とか、遥か彼方の市場とか、千差万別の商品の価格水準の繋がりの理解に、ジタバタしてるわけ。要するにね、日本の主婦と中国の茶の値段と、何の関係があるの、ってこと。
ワタナベ夫人ってのは、大雑把に言って、日本の抱える$15兆なんてサイズの貯金プールのことね。世界最深だってだけじゃない。 アメリカの年間経済生産よりも大きいんだから。この巨額の資金ってのが、昔から家計をがっちり握る日本人女性に、ちょっと怪しげな動きをさせられていたわけだ。
実は、ワタナベ夫人ってのは、実に全く大雑把な言い方なんだな、ホント。 実はワタナベ氏かもしれないし、日本の生保会社のポートフォリオ・マネジャーかもしんないし、かとおもえば、円を借りて南ア・ラントとか、アメリカのモーゲージ担保証券とか、お茶の先物とかに投資する、アメリカのヘッジファンド・マネジャー、スミスさんかもしれないんだもの。
まあ、それがどこのどなたさまであれ、ワタナベ夫人ってのは、日本のガチ激安金利(1999年以来0と0.5%の間に引っ付いてんだもん)でありがたく円を借りて、その資金を海外の高利回り資産に投資しちゃう人たちの総称なのね。
で、大事なのは、ワタナベ夫人が、少なくとも一時的に、羽をパタパタすんのを止めちゃった、ってこと。この数日間、国際通貨のビックリ仰天な動きが明らかにしているように、キャリー・トレードが暴力的な勢いで巻き戻している。先週の、ほぼありとあらゆる種類の高リスク資産からの、パニックじみた手仕舞いで、円が爆上げしちゃったんだね。
この2日間は、円がまた利下げすんべ、なんて噂のおかげでちょっと戻ってるけどさ。それでも、水曜日の円は、もう一つの「安全パイ」通貨、ドルに対して97円くらいだったでしょ。この数年間の1ドル110-120円から考えりゃ、あなた、超円高じゃん。
近年、円キャリー・トレードは、低金利流動性ソースってだけじゃなかったのね。 CMCマーケッツのチーフ・カランシー・ストラテジスト、アシュラフ・ライディによれば、最大の流動性ソースだったんだって。彼が取り上げてるデータによれば、日本の家計だけでも、生保だのその他諸々が仲介した貯金をさっぴいて、$5,000億もの海外向投資資金を動かしてたってんだもの。言っとくけど、これ、海外投資向に一体全体幾ら借りたかわかんないほど借りちゃった、しかもめっちゃレバかけてやってた投機家を別にして、だよ。
国家の銀行救済はモラル・ハザードと、無謀さの悪化と、いずれまた救済しなきゃならなくなる、って危険があるでしょ、ってのと同じようにさ、キャリー・トレードの巻き戻しにも、次の巨大バブルの危険が伴ってるわけですよ。日本では、もう沈思黙考も出来ないようなことを沈思黙考して、中央銀行は円高と株の暴落に対応したくさい…利下げだ。そんな噂だけで、株はミニ反騰するわ、円は値下がりするわって、マジどうよ。
これは日銀にとって、毒だ。 低金利資金が不動産、資本投資、キャリー・トレードでバブルを発生させるんじゃないかと心配して、日銀は低金利を維持しなければならないのを嫌がっていた。そこら中でインフレの危険を目撃してくれたおかげで、外部の専門家は狂喜乱舞だった。ま、もう笑ってるヤツなんてほとんどいないけどね。
日銀は、それみろオレが正しかったじゃん、と思っているかもしれない。 そうだとしても、急激な経済縮小の危険を避けるために利下げすることで、望みと逆のことをしなければならなくなるかもしれない。 そんなリスクが、甦ったデフレの危険によって生まれている…商品価格値下がりのおかげで、10年間居座ったおぞましいデフレが、日本にカムバックするかもしれない、という危険によって。
日本が本当にゼロ金利へ逆戻りしようとしているのなら、この国はまたもや、投資意欲のある全ての皆様方向の、ほぼノー金利資金ソースと化すだろう。 それよりももっともっとヤバイもんがあるよ、とレイディ氏。 なにって、そう、ドル・キャリー・トレードの可能性だ。 FRBは死に物狂いで金利を下げている。 水曜日にもまた0.5%カットした。 アメリカの金利がゼロに近付けば近付くほど、ドルを海外の高金利資産に動かしちゃおう、って意欲がわいてくるでしょ。
こうやってグルグル回ったってさ、根本的な問題の解決にはちっともならないんだけどなあ。つまりさ、アジアには貯金する人間が腐るほどいて、アメリカとヨーロッパには金を使う人間が腐るほどいるってこと。これがどうにかされない限り、世界はこの数年間の騒ぎを、低金利の国と高金利の国の間を資本が行ったり来たりする騒ぎを、繰り返すだけじゃん。
ついこの間まで、某ワタナベ夫人お気に入りの作戦は、日本円を借りて豪ドルに突っ込む手口だった。これで大体6%儲かるわけね。 今週、彼女(と愉快な仲間達)は、アイスランドの金利が18%に引き上げられましたー、っての、見逃さなかったろうなあ。日本との金利の差が17.5%ってことじゃん。 それ以上になるかもしんないじゃん。アイスランド・クローナ、どうよ。
(私のコメント)
先日銀行に行った時に為替の窓口に行列が出来てホールが一杯になり玄関の外にまで行列が出来ていましたが、円が高くなるとドルなどの外貨を買うお客さんが増えるようです。株式なども株が下がった事で新規に株を始めようというお客さんが増えて口座開設でネット証券が忙しいらしい。
これらは現物の外貨買いであり、現物の株買いの動きですが、FXトレードや株式の信用売買の規模はそれよりも遥かに大きい。FXでトレードしている人はレバレッジをかけているから、わずかな動きで証拠金を割ってしまうから強制的に清算されてしまう。株の信用取引でも同じで1000円以上も暴落すれば多くの信用取引は強制的に清算されてしまう。だから値動きは大きくなりやすい。
外貨預金でも株の現物投資でも大きく動いても清算されることはないが、信用取引は儲けも大きいが暴落すると一気に元本を失うばかりでなく、借金が残ってしまう。プロのヘッジファンドは売りと買いを組み合わせたり、先物でヘッジをかけていたりするから上げて儲けて下げて儲けるやり方をしている。そうしなければ大きな資金は運用できない。
しかし素人は片張りの信用売買で揺さぶりに遭うと一気にやられてしまう。だから素人は外貨投資も株式投資も現物で長期にやらないと売買手数料でも足を出してしまう。ネット売買では手数料がただという事もあるが小さな売買に限られる。外貨預金はオーストラリアドルも6%の利ざやが取れるのですが、下げる時は一気に下げるから利ざやの分も吹っ飛んでしまう。
私も金利の高い豪州債券に投資したことがありますが、オーストラリアは人口2000万足らずの小さな国であり経済小国だ。地下資源は豊富なのですがそれ以外は農業ぐらいしか産業が無い。だから慢性的な資本不足で金利が高い。だから資源ブームの時は金が集まるが不景気になるとオーストラリアドルは売られてしまう。
新興国も景気が良ければ金が集まり投資ブームが起きますが、景気が落ち込むと資本は出て行ってしまう。日米欧の余剰投機資金は世界を回ってバブルを作り、破綻が起きると一斉に資金を引き上げてしまう。1997年のアジア金融危機もそれで起きたし、今回の世界的金融危機も構造は同じだ。
日本の超低金利によって円キャリートレードで世界に投資されてきましたが、FXでレバレッジをかけて投資してきた人は一気にやられてしまった。FT紙が言うワタナベ夫人もFX投機をやる人の総称ですが、プロでも為替投機は難しいから家庭の主婦ができる事ではない。私もオーストラリアの高金利につられて買って大きく損をした。
だから私は株や外債投資から不動産投資に切り替えた。しかし不動産投資もバブルの崩壊でえらい目に遭いましたが、結局は貯金をコツコツと貯めていれば一番被害は少なかったのではないかと思う。一戸建ての住宅にしても貯まった貯金で買えるほど安い物件も出回っている。
日本はバブルの崩壊で株や不動産や様々な投資をしていた人は酷い目に遭って、欧米の金融革命に乗り遅れてしまった。しかし欧米の金融革命はかつての日本のバブルと同じでありレバレッジをかけていた投資に過ぎなかったようだ。欧州の銀行も30倍のレバレッジで投資をしていたから一気にやられてしまった。アイスランドの金融立国も破綻した。
今回の世界金融恐慌はまだ始まったばかりであり、これからが本番だろう。実物経済と金融経済の差が大きくなりすぎてバブルが破裂して清算されて回復するには数十年の期間がかかるだろう。日本のバブル崩壊も最初はすぐに回復して不良債権もすぐに解消できると見ていましたが15年もかかった。
欧米のバブル崩壊も1929年の大恐慌以上の年数が回復するのにかかるだろう。政府が公的資金で素早く銀行救済を行いましたが、銀行が公的資金を返済し終わるまでには10年以上もかかる。まだまだ欧米は今回の金融恐慌の被害が実物経済に及んできていないからまだまだ楽観的だ。
今回の金融恐慌で特徴的なのは国家の破綻が起きていることであり、新興国の破綻はこれから続出してくる事だ。特に東ヨーロッパが酷いらしい。だからユーロの下落も激しいのでしょうが、ロシアも石油の暴落で長期化すれば再び90年代の悲惨な経済に戻るかもしれない。東欧やロシアが破綻すると多額の投資をしていたドイツも危ない。
これらの事実が表面化してくれば、円キャリートレードの逆流がますます激しくなる事もあるだろう。大前研一氏などは東欧投資を呼びかけていたから、日本の投資マネーもかなり行っているはずだ。東欧も新興国と同じく資本も技術も外資頼みでありヨーロッパとは名ばかりの国だ。世界に通用するような技術を持っているのはあくまでも日米欧に限られている。
さらに日本は中国に多額の投資をしていますが、中国もバブルの崩壊が本格化する。経済成長著しい国だからこそ成長がストップした場合の反動が大きく、東欧以上のブラックホールになりかねない。中国株や中国の不動産投資をした人もかなりいることだろう。人民元の切り上げも見込み薄であり、そうなると外資も一斉に中国から逃げ出す。
アメリカはFF金利を下げて1%になりましたが、FT紙はドルキャリートレードを予想している。超低金利のドルが世界に出て行くということですが、その前に私は低金利のドルの暴落が起きて米国債も暴落して金利が逆に急上昇する事を予想しています。米国債を買う人が国内にも国外にもいないからだ。結局ワタナベ夫人の外貨投資は失敗して、低金利の円預金が一番安全だったという事になるだろう。