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金融危機という状況の中で求められる投資マインドとは?(KlugView)
2008/10/24 (金) 19:42
あまり知られていないことのようですが、今から79年前(1929年)の本日(10月24日)、ニューヨーク株式市場では株価が大暴落しました。この日は、後に「暗黒の木曜日」と呼ばれ、いわゆる世界大恐慌の始まりの日とされました。
奇しくも同じ日、日本やアジアの株式市場も、株価が大きく下落しました。日経平均株価は、5年5ヶ月ぶりに8000円の大台を割り込み、終値は2003年4月28日に付けたバブル経済崩壊後の最安値(7603.76円)とほぼ同じ7649.08円(前日比811.90円安)まで下落しています。またアジア株式市場では、韓国総合指数が10.6%安、香港ハンセン指数は8.3%安など、軒並み大きく下落しています。
アジア株の下落をきっかけに、欧州株や米国株先物も値を下げています。日本時間午後6時50分現在、ダウ欧州株株価指数は9.5%安、米S&P500種先物は、値幅制限いっぱいまで下落してしまっています。
世界的な株安は、リスク資産の圧縮を促します。円キャリートレードなどを通じて買われていたドル、ユーロ、英ポンドなどは、株安と動きをあわせるかのように下落しています。一次、ドル円は90円台、ポンド円は139円台と、ともに13年ぶりの水準まで値を下げています。
過去数年、円安が定着していたこともあって、FX(外国為替証拠金取引)をする個人投資家は、大きな痛手を被っているかもしれません。ただ、FX取引は、株と異なり、外貨を買うだけでなく売ることも可能なわけで、円高トレンドがある程度続くと思われるのであれば、素直に円買い・外貨売りの取引をすれば良いことになります。
GCIキャピタルKlugチームは、FXの個人投資家の損益状況を示す「Klug為替指数」を算出しています。総合指数は、最近の円高進展を背景に、統計開始以来の最安値を更新し続けていますが、サブ指数をみると結果が異なっています。高金利通貨ペアで構成される高金利通貨指数は、総合指数と同じように、最安値を更新する動きを続けていますが、じつはドル円指数は、この1ヵ月の間、横ばい圏で推移しているのです。
サブ指数の動きの違いは、ロング比率(円売り・外貨買い取引の比率)の違いにあります。高金利通貨ペアの場合、高いスワップポイントを狙った取引が多いため、円売り・外貨買いの取引(ロング取引)の比率が90%前後と非常に高く、円高の進展が損失の拡大に直結する構造となっています。一方、ドル円の場合、ロング取引の比率は、高金利通貨ほど高くありません。8月上旬には、ロング比率は50%を割り込む水準まで低下し、円高が進むことで、利益を得る取引(ショート比率)が高まっていました。
現在の世界的な金融危機は、1929年の世界大恐慌と匹敵するものとの見方もあります。その真偽を確認することは現時点ではできませんが、世界大恐慌が連想されてしまうくらい、世界の金融システムは危機的な状況にあると言えそうです。経済の根幹を成す金融システムが危機的状況である以上、世界的に国々の信用力が低下するのも自然のことです。
為替取引は、2つの通貨を交換するものであり、特定の原資産を対象に資金を投ずるものではありません。通貨の価値は金利で測定されるものではなく、国全体の信用力で測定されるものであり、その信用力は、原資産のように我々の眼で確認できるものではありません。過去の為替レートを参考にすることは、よいのかもしれませんが、あくまで、そのレートは、過去の各国の信用力を前提としています。これから様々な投資を始めようとされる方は、常識論的な思考で先行きを考えず、新しい局面に合致するよう、慎重に判断されることをお勧めします。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
今から79年前(1929年)の10月24日に何が起きた?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
ニューヨーク株式市場では株価が大暴落した
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/10/24/003839.php