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資本注入までの時間稼ぎにも思える世界各国の協調利下げ(KlugView)
2008/10/09 (木) 14:54
米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など米欧6中銀は、10月8日、協調して緊急利下げに踏み切ると発表し、政策金利を0.5%引き下げました。また、中国、アラブ首長国連邦、香港、クェートの4カ国・地域も、6中銀の協調利下げに前後して利下げを発表し、10カ国・地域による世界同時利下げが実施されることになりました。
米欧6中銀と日本銀行は、協調利下げの発表と同時に「金融危機の高まりで経済成長に対する下方リスクが高まっており、グローバルな金融環境をある程度緩和することが正当化される」とした共同声明を発表しています。短期金融市場では、米欧金融機関が資金繰りに苦しんでいる状況が続いており、世界的に利下げをすることで、米欧金融機関の資金繰りを少しでもサポートすることを意図したと思われます。
10カ国・地域による協調利下げの翌日、今度は、韓国、香港、台湾が、利下げを発表しました。香港は、前日に利下げをしたばかりですが、香港の通貨である香港ドルが、米ドルと連動しているため、米国の緊急利下げに対応するために、再度利下げをすることになりました。
世界的に同時利下げが実施されたものの、市場関係者の間では、効果がさほど高くない、即効性に欠けるといった声も出ているようです。ただ、各国・地域が同時に利下げをしたので、各国の金利差が大きく変動せず、為替市場に与える影響も最小限ですんだという点で、今回の協調利下げは、それなりに評価されても良い気がします。
ただ、協調利下げによって世界的な金融不安が払拭されたわけではありません。利下げは、金融機関の借入コストを低下させるという点で効果はあるものの、金融機関の資本不足を埋め合わせる効果はありません。資本不足を解消すべく、各国当局が金融機関に資本注入をする必要は依然としてあるのでしょう。実際、英国はバークレイズやHSBCなど大手銀行に総額500億ポンド(約9兆円)の資本注入を含む金融安定化策を公表しています。市場関係者の多くは、同じような対応を米国やユーロ圏諸国に求めていると思われます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
10月8日に世界各国で協調利下げ。
利下げをした国・地域の数はどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
10カ国・地域
(米国、ユーロ圏、英国、カナダ、スウェーデン、
スイス、中国、アラブ首長国連邦、香港、クウェート)
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/10/09/003759.php