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ツカサネット新聞より引用
リーマン・ブラザース破綻に始まった一連の金融不安。ついに日経平均は1万円割れ、1ドル100円割れ、とその不安が日本全国を駆け巡っている。マスコミ報道では連日のように世界恐慌の再来だと喧伝し、国民の不安を煽り立てている。
しかし、本当に世界恐慌などというのはやってくるのであろうか?
世界恐慌は80年も前の話である。帝国主義が残り植民地があったような時代と今の時代とを比べるのはあまりにも短絡的な議論だ。
ところで、今の円高は実は対USドルに限ったものではない。対ユーロはもちろんのこと、対豪ドル、ごく数日前まで高かった香港ドルに対しても円高なのだ。ここに挙げなかった通貨に対しても、ほとんどの組み合わせで円高なのだ。いわば、円は今世界中で最も買われている「強い通貨」と呼んでも過言ではない。
ご存知の通り、円は政策金利(公定歩合)が0%台という「ゼロ金利」と言われて久しいい。そのため、高金利の外貨を買う外貨投資が日本でブームになったこともある。先進国の中で、いや世界中を見渡しても、こんな低金利の通貨はなかなかない。
では、なぜその低金利の通貨を皆が買うのか。金利を損してまでなぜ円を買う必要があるのか。むしろ、買われた円はどこへ向かうのか。
昨今の原油高の原因と言われる、原油先物市場のように、単にマネーゲームとして円にマネーが向かっているのかもしれない。しかし、円は日本の通貨である。石油よりもはるかに柔軟に使うことができるものだ。
もし今、円を大量に買い入れているのが外国資本ならば、03年〜04年ごろの外資による日本株の買い漁りが起こるだろう。しかし、その当時のプレイヤーはアメリカが中心だったが、今回はアメリカ発の金融不安。アメリカにはプレイヤーがいるとは考えにくい。たとえば、原油高騰が一段落したオイルマネーが、次なる狙いを日本市場に定めた、とも予想できる。
しかし、もし円を大量に買い入れているのが国内資本ならばどうだろうか。事実、野村證券はリーマン・ブラザーズの買収を発表しているし、三菱東京UFJはモルガン・スタンレー証券を合併するのではと言われている。今強い円をもって、日本企業が外国に対して影響力を行使できるのであれば、日本経済は再び日の目を見ることができる。
本当に重要なのは、この混乱の向こう側で何が起ころうとしているか、である。もしかしたら、その何かはもう始まっているのかもしれない。