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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu176.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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新興市場経済の破綻は、投資家を根幹から揺さぶるだろう。
この巨大巻き戻しは、未だ始まったばかりだ。
2008年9月25日 木曜日
◆香港金融管理局、必要あれば東亜銀行に流動性供給へ 9月24日 ロイター
http://money.jp.msn.com/newsarticle.aspx?ac=JAPAN-339126&cc=03&nt=00
[香港 24日 ロイター] 香港金融管理局(HKMA)は24日、東亜銀行<0023.HK>に対し、必要であれば流動性を供給するとし、同行と香港の銀行システムは健全である、と繰り返し述べた。
HKMAのジョセフ・ヤム長官は、東亜銀行の経営の安定性に関するうわさについて言及し「うわさに根拠がないことを確認する」と述べた。
長官は「香港の銀行システムは非常にに健全だ」と付け加えた。
◆海外投資資金は中国から流出へ、元の上昇抑制で−M・カーリー 9月24日 ブルームバーグ
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aWv8vhQDu.lI
9月24日(ブルームバーグ):マーティン・カーリー・インベストメント・マネジメントによれば、外国人投資家は中国からの資金引き揚げを進めている。米国の信用危機で投資資金が枯渇したほか、中国では景気対策として人民元の上昇が抑制されていることが背景にある。
人民元のドルに対する上昇率は6月末以来で0.45%と、このままいけば、四半期ベースではここ2年余りで最小となりそうだ。中国政府は国内の輸出業者が世界的な需要低迷を乗り切る支援策として、元高ペースを抑制している。人民元は2005年7月のドル・ペッグ(連動)制廃止後、これまでに21%上昇し、海外から投機的資金を引き寄せてきた。
上海に拠点を置き、マーティン・カーリーの中国部門の共同会長として30 億ドル相当の資産運用に携わるクリス・ラッフル氏は、「主に金融危機により、外国人投資家は中国から資金を引き揚げている」と指摘。「次の動きは人民元がもはや上昇しないとみられるようになるときだろう」と予想した。
◆ソシエテ・ジェネラルが中国警戒警報発令 9月24日 テレグラフ 今日の覚書
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/16b0a35a87c531805692164b72972e2b
ソシエテ・ジェネラルがクライアントに、極東にエクスポージャーしている銀行株を投げろ指令。
「新興市場経済の破綻は、投資家を根幹から揺さぶるだろう。この巨大巻き戻しは、未だ始まったばかりだ」と同行のグローバル・ストラテジスト、アルバート・エドワーズが言った。
「待ち構えるビッグ・サプライズは、中国で起こるかもしれないことだ。アメリカでの深刻な不況の可能性は、既にレーダー・スクリーンにバッチリ映っているが、僕が考えるように中国経済が縮小すれば、皆仰天するだろうね。投資家は超大打撃を食らうかもよ」と彼。
「先進国での深刻なダウンターンでも、新興市場は回復力があることを証明するだろう、なんて涙が出るような信仰を抱いているんだよね。来年、世界のGDPが一斉に縮小する、って事態も全く可能、というのが僕の見解」。
「新興市場ブームなんて100%、この十年間アメリカが経常赤字を膨らませてくれたお陰じゃん。そこでリバース・ギア入れたらってば、何が飛び出て来るやらじゃじゃじゃじゃん♪ビックリするだろうなあ」。
中国の$1.8兆を筆頭にした莫大な外貨準備高は、辺境市場に流動性の「ロケット燃料」を提供してきた、とエドワーズ氏。
アメリカが財布の紐を締めているので、この好循環は悪循環に変身してしまったのだ。
アジアと南米の国々は自国通貨を支えようと介入中。
おかげで彼らの外貨準備は減りまくりなのだ。
「一年以内にアメリカは月間貿易黒字を出すようになると思うよ。新興市場の流動性収縮は、物凄いことになるだろうね。でもって、この地域に結びつけられちゃってる資産が、次の猛毒産廃になるってわけ。これにはHSBCとか、スタンダード・チャータードとか、バンコ・サンタンデールとか、これまで体力満々とか言ってた銀行が含まれてるからね」。
このような陰鬱な見通しが出されたのは、フィッチが中国の銀行の状態が悪化していると警告する中でのことだった。
同国では、国家が融資残高の増加に被せた蓋を回避しようと、債務が帳簿に載せられていないのである。
このパターンは、信用バブルの絶頂時の西側の銀行による「コンデュイット」利用と、不気味なほど似ているではないか。
フィッチの中国チーム、Charlene ChuとChunling Wenは、銀行が貸付のために「地下市場」を大規模に利用していると伝えた。
「殆ど隠蔽されているリスクは益々膨れ上がっているが、伝統的な金融監督の仕組に外れる、この手の融資および/または制度は、このようなリスクに銀行をさらしている。融資の一部を帳簿から外すことで、中国の銀行はそれを超過しながらも、国が定めた融資割当を守ることが出来る」。
この仕組の下、融資は資産商品へとまとめられ、利回り改善を目指す投資家に売却される。
フィッチはあからさまに指摘しないようにしているが、それでも、アメリカのサブプライム危機とは瓜二つである。
更に、中国の銀行は二組のクライアントの間で板挟み状態になって、ポートフォリオ上の貸付金額を保つ「エントラステッド・ローン」を発行しているが、その総額は1.5兆元($2,200億)に達している。
経済に急ブレーキがかかり不動産市場が凍り付く中、このような簿外債務なしでも、中国の銀行はクランチ目前だ。
シンセンの住宅価格など、既に30%も値下がりした。
「中国の銀行システムなんて、銀行の貸付能力にもっと負担をかけずに、これ以上大量の現金引出には対応不可、なポイントに接近中ですから」とのことだ。
モルガン・スタンレーは今月、中国の住宅市場は「メルトダウン」行きだ、と伝えていた。
データはバラバラだし信頼性なんて滅多にないしという状態だが、それでも北京オリンピック、上海、その他東部の都市の住宅売上が夏の間、劇的に減ってしまった、と言うのはハッキリしている。
(私のコメント)
アメリカの金融パニックの発生で、世界的なマネーの逆流が始まっている。すでに株式市場などでは新興国の株式は数ヶ月前から暴落しているのですが、欧米の各紙も新興国からの投資の引き揚げを報じている。アメリカは世界から投資資金を集めて投資採算のいい新興国に投資して来ましたが、アメリカ自身が相次ぐ金融機関の破綻で信用不安が生じて投資資金の調達が出来なくなってきている。
むしろ手っ取り早く換金できる株から売られて、売れるものは全部売っている状態だ。不動産も売りに出しているのだろうが買う人がいない。企業進出も新興国の景気が悪くなれば止まって撤退する企業が多くなっているようだ。新興国だから景気の後退はあっても直ぐに回復するという見方もありますが、アメリカの巨大市場が海外から物を買わなくなれば新興国はどこに輸出するのだろうか?
香港では取り付け騒ぎが起き始めましたが、新興国も外貨が貯まる一方だったのに、最近ではマネー流出が止まらずにアジアでは自国通貨の買い支えが始まっている。アメリカへのドルの逆流が始まってドル不足となり、世界の中央銀行のドルの資金供給が大規模に行なわれている。昨日も日本では300億ドルの資金供給が行なわれた。
中国は一番ドル外貨を貯めこんでいるのですが、ドルの流出が続くと元高は起きにくくなっている。元高を見込んで入ってきた投資資金もこれでは逃げていくだろう。今やアメリカはマネーのブラックホールになってドルがどんどんアメリカに逆流して、新興国は貧血を起こし始めたのだ。
景気の良かった新興国の政府系投資ファンドも最近は動きが止まり、海外にまでは手が出せなくなってきているようだ。豊富だった外貨の流出が止まらないからだ。アメリカの投資銀行への出資や買収も日本の金融機関が出す事になりましたが、今では世界への資金供給を日本が一手に行なっている。
韓国経済の9月危機も先日書きましたが、韓国も外貨の流出が止まらずウォン安が続いている。韓国政府のドル売りウォン買い介入はいつまで続けられるのだろうか? 株式も売られて空売り禁止令も出されるほどだ。これらの動きの源はアメリカの投資ファンドにあるのですが、足元に火がついて投資資金の回収になりふり構わぬ状況だ。
◆韓国株:外国人持ち株比率30%割れ、01年以来最低に 9月25日 朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/article/20080925000006
韓国の有価証券市場(メーンボードに相当)で時価総額に占める外国人持ち株比率が2001年以降で最低を記録した。
23日現在で同市場全体の時価総額は753兆6842億ウォン(約69兆4200億円)で、このうち外国人が保有する株式の時価総額は全体の29.77%に当たる224兆3447億ウォン(約20兆7000億円)だった。
外国人持ち株比率は2004年4月26日の44.12%をピークに減少に転じ、昨年末には32.29%に落ち込んだ。最近は世界的金融危機の余波で外国人投資家が流動性確保を目的として韓国株を処分したため、同比率がさらに落ち込んだ。年初来の有価証券市場における外国人の売り越し額は28兆2363億ウォン(約2兆6000億円)に達した。
しかし、外国人持ち株比率の低下が昨年末に比べ2.62ポイントにとどまったのは、外国人が相対的に株価が下落しなかった大型株を大量保有しており、空売り戦略を用いたためとみられる。
(私のコメント)
韓国がこのような状況なのだから中国をはじめアジアの新興国バブル崩壊は大きな経済問題となるだろう。アメリカの金融危機も始まったばかりだし、ヨーロッパにも飛び火してUBSなどが心配だ。昨日はシティの事を書きましたが、投資銀行のヤマは越えても、欧米の大手銀行の破綻危機はまだこれからだ。
世界的な住宅バブル崩壊は去年から始まりましたが、さらに新興国バブル崩壊が始まろうとしている。日本の銀行も新興国には大きく貸し込んでいるから巻き込まれるだろう。欧米の銀行は一足早く撤退を始めましたが、日本の銀行が貸しはがしを始めれば1997年のアジア金融危機の再来だ。