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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCLC4012.html
IBM、7-9月期の20%増益はサービスの利益率向上が寄与
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米IBM(NYSE:IBM)は16日、7-9月期の正式な決算を発表した。先週8日に発表した暫定決算の詳細を説明し、利益率の高い製品やサービスによる売上高が欧州を中心に伸びたことが20%の増益につながったとした。
暫定決算では、粗利益率が向上し純利益が予想を上回った一方、売上高は5%増にとどまりアナリスト予想を下回ったことを明らかにした。これを受け米株式相場は一時上昇し、IBM株は暫定決算発表後の時間外取引で95.66ドルをつけたものの、その後はほかの銘柄と同様、大幅に下落していた。
16日の決算発表は米株式市場の取引終了後だった。同社株の通常取引終値は、前日比3.23ドル(3.66%)高の91.52ドル。その後の時間外取引では一段高となり、終値比2.45%高の93.76ドルで取引された。
IBMはこの日、同四半期の増益は、売上高の半分以上を占めるサービス事業の利益率が向上したことや、収益性の高いソフトウエアとメインフレーム(大型汎用コンピューター)の大幅な売り上げ増が寄与したと説明した。
マーク・ラフリッジ最高財務責任者(CFO)はアナリスト向け電話説明会で「景気は厳しい状況にあるが、われわれは利益率の向上など、力強い勢いを示した。10-12月期、さらには2009年に向けて、自信を持っている」と語った。
サンフォード・バーンスタインのアナリスト、トニー・サコナギ氏は「IBMの説明は強気で、かなり楽観的だった」と述べ、「IBMによると、ソフトウエア契約予定はこれまでにないほど高水準で、米金融会社からの短期の新規受注は7-9月期に33%増加した」という。
IBMのサミュエル・パルミサーノ最高経営責任者(CEO)は「新興市場を中心に売り上げ増を目指した投資をする一方で、製品とサービスの組み合わせや堅調な財務状態が業績の伸びを支えた。主要市場での生産性を高める戦略も奏功した」と語った。
同社によると、米州での売上高は3%増加し、そのうち1%分は為替差益によるものだった。欧州での売上高は10%増加し、そのうち6%分が、またアジアでの売上高は6%増加し、そのうち5%分が、それぞれ為替差益によるものだった。
IBMは、注意すべき要素を幾つか示した。7-9月期に受注した、将来サービスを提供する契約は、4%減の127億ドルとなった。一方、より早く利益を計上できる短期のサービス契約は、13%増加した。短期サービス契約のほうが大きな割合を占めている。
暫定決算の通り、7-9月期の純利益は28億ドル(前年同期は23億6000万ドル)と20%の増益、1株利益は2.05ドル(同1.68ドル)。
売上高は253億ドル(同241億1000万ドル)と5%の増収。このうち3%分は為替差益によるものだった。
アナリスト予想平均は、1株利益が2.03ドル、売上高が259億ドルだった。
IBMの主要事業のうち、ソフトウエア部門が最も好調で、売上高は12%増加した。サービス部門は8%の増収。ハードウエア部門は、今年の新製品発売でメインフレームの売り上げが好調だったものの、9.5%の減収となった。
通期利益見通しについては、22%増加し1株利益は8.75ドルになるとの、今春時点の予想を据え置いた。
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