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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djCLC9942.html
スイス、銀行の自己資本基準を厳格化
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)自国の金融システムに最も強力な防御を提供することで各国が競っているが、スイスほど、このことが重要な国はない。
スイスの評判は、そのセーフヘイブン(資金の逃避先)としての地位にかかっている。スイスの金融セクターへの依存度は、英国さえも上回る。7-9月期にUBS(NYSE:UBS)のプライベートバンキングの顧客がネットベースで490億スイスフラン(約432億7000万ドル)を引き出したとのニュースは、状況の厳しさを物語っている。
その結果が、国による規制のなかでこれまでで最も厳しい措置だ。支援パッケージの主なターゲットはUBS。スイス政府は、UBSに60億スイスフランの資本注入を行うほか、同行の富裕な顧客を安心させるため、同行から切り離す最大600億ドル相当の不良資産を引き取る。
スイス当局は、銀行の自己資本比率基準を、国際決済銀行(BIS)が定める基本的項目(Tier1)の比率である8%より高める計画。12%まで引き上げる可能性もある。スイスは、新BIS規制(バーゼルII)で適切にカバーされていない可能性のある損失に対するバッファーとして、株主資本比率の最低基準を導入する。
スイスの中央銀行と銀行当局は、レバレッジ比率の基準に関する見通しは示していない。だが、新たな自己資本基準を踏まえると、米銀の株主資本比率である4%前後を下回る可能性は低い。そうなれば、UBSとクレディ・スイス・グループ(NYSE:CS)は、Tier1比率の改善にもかかわらず、バランスシートをさらに圧縮する必要があるだろう。数千億スイスフランの資産処理に相当する可能性もある。UBSのTier1比率は11.5%に改善した。増資で約100億スイスフランを調達したクレディ・スイスも13.7%に改善している。
スイスの2大銀行から間もなく不良資産が一掃されるが、それで平常業務に戻るわけではない。
(10月17日付のHeard On The Streetより)