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実体経済に必要な現物を掴んで離さないテリバティブ取引
http://www.asyura2.com/08/hasan58/msg/1059.html
投稿者 オリハル 日時 2008 年 10 月 19 日 01:39:54: 3eVpHzO3Pti46
 

(回答先: あったか連帯ウェブ(機関投資家が食料・エネルギー高騰に影響) 投稿者 オリハル 日時 2008 年 10 月 19 日 01:28:20)

取引には「現物取引」と「先物取引」がある。

「現物取引」とはお金を払ってその場で現物を入手すること。普通の売買取引。

「先物取引」とは、「****年**月**日」になったら、○○○○を****円で買う(売る)よ、という取引。

需給の調整

先物を買った(売った)人は、必ずその日になったら、その株なりトウモロコシなり原油なりを、「約束した値段で買わ(売ら)なければならない」のである。大勢の様々な立場の人が参加して決定されてくる未来のトウモロコシの金額です。そんなわけで、その期日(未来)におけるトウモロコシの大体の値段が予測できるようになる。逆に、トウモロコシの生産者としては先物市場における(推定された)未来のその期日のトウモロコシの値段が現在よりも高くなっている時は、「ははーん、現在の生産量ではちょっと足りないか」と判断して、増産に取り掛かれる。現在よりも値段が低下している場合は「あれ、ちょっと作り過ぎたかな」ということで減産に入る。

オプション取引

でも、未来の事は確定できないため、「その日に買う約束・権利」を「買う」ことでヘッジ(危険回避)することになる。「権利という商品」を「買う」のである(金融派生商品=デリバティブ)。価格は変動するから、先物取引で損をする場合が出てくる。そのために、「トウモロコシがどんなに上がろうが下がろうが、12月01日になれば、必ず100円で買える権利」=トウモロコシのオプションという権利商品(デリバティブの部分集合)を買っておくのである。現物の値段の1割程度らしいから。安いからね。オプションを買っておけば、値段が120円になっちゃっても、その人は100円で買う事が出来る。逆に下がってしまったらそのオプションを行使しなくてもいいのだから、安い値段で買えばいい。このようにオプションという商品だけでも巨大な市場に膨れ上がっているそうです(指標投機家というのは、この人の日本語造語でしょうね)。

⇒『指標投機家は、先物市場を媒介して11億バレルの石油を備蓄しているが、それは合衆国が戦略的石油備蓄で5年間に備蓄してきた石油の8倍に相当する。』

デリバティブ取引では、現物をわざわざ運んだり備蓄したり等のことをしなくて良いので、実は、差金決済システムによって、「買った現物をその日の内に即、売ると言う約束の中で、その差額だけを受け取る(支払う)」だけで良いのである。しかし、生産者または最終消費者のどちらかは、現物そのものが必要なのであり、現物が例えば原油なら原油が、どこかに備蓄されているのである。その現物備蓄は、何のためにわざわざ「消費もされずに備蓄されるのか」と言えば、その原因として次の言葉は言い当てていない。⇒「最終消費者のニーズが不足しているから」とは言えない。「より高い値段で買ってくれる人(先物トレーダー)の為にただ置かれているだけ」という状況がある。つまり、オプションの期日になってから原油を「買う」人たちがいて、値段が既に決まっているのである。だから、石油という実体が必要な、例えば国などがそれ以上の値段で買わなければ売ってくれなくなる。そうすると、彼らはその値段よりも安い値段(コール・オプションで指定されている値段[期日での])で買い、それをすぐに売る事で利益を得られる。

このような「実体経済を無視した無駄な備蓄」のために、オプション取引(先物取引)をしている人たちの数字だけが増えて行き、実体経済が滞るのである。彼らの「石油等に対する需要」とは“そういう需要”であって、現実無視による実体経済への悪影響に行き着かざるを得ない。

http://www.yamashita-yoshiki.jp/column/column/1214359227.html

『指標投機家の取引戦略は、商品先物市場を経由した現実の買いだめに相当する。機関投資家は、投機的利益を積み上げるという目的のためだけに限られた量の必要不可欠の商品を買い占めているのだ。指標投機家は先物市場に何の利益も与えておらず、社会に対して巨額の費用を押し付けているのだ。』

ちなみに、オプション取引には色々なテクニックがある。

カバード・オプション

このようなオプションという権利だけの取引にも様々な手法がある。ある株を55ドルで買いたいと思っている人は、先ずその株のプット・オプションを売る事で少々の利益を得る。そのプット・オプションを買った人が期日になり、オプション権利を行使した時には自分はその株を約束した55ドルで買わなければならない。今は50ドルに下がっているというのに。しかし、オプションを売った当時、55ドルで元々買うつもりだったし、プット・オプションによる儲けた金額を入れると、実際には50ドルよりも安く買えたという結果になる。といったような話。

他にも色々あるが、このような金銭取引の世界を拡大しすぎているのではないかと思います。ただ、現状として、オプション取引ができるのであるから、オプション取引をすれば、リスクを減らせる可能性がかなり高くなりそうですので、株を所有する人は勉強してリスク・ヘッジをしたほうがいいかもね。

 

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