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メリルリンチ7-9月期、5四半期連続の赤字(日本経済新聞)
ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米メリルリンチ(NYSE:MER)が16日発表した7-9月期決算は、5四半期連続の赤字となった。バンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)への身売りを決めた9月時点でいかに業績が悪化していたかを示している。メリルの決算発表は、独立企業としてはこれが最後になるとみられる。
メリルは、保有していたブルームバーグ株の売却で43億ドルの税引き前利益を計上したほか、メリル自身の債務が値洗いの結果縮小し28億ドルの利益が生じた。これらがなければ、同四半期の赤字はさらに膨らんでいたことになる。
ジョン・セイン最高経営責任者(CEO)は、「信用市場での損失が続き、経済環境が悪化していることで、バンカメへの身売りの裏付けが補強されるばかりだった」と語った。メリルの株主はバンカメへの身売りの賛否について11月に投票し、身売りの手続きは年内に完了する見通し。
メリルが過去5四半期で計上した損失は総額238億ドル。7-9月期の赤字は51億5000万ドル(1株当たり5.58ドル)と、前年同期の22億4000万ドル(1株当たり2.82ドル)の2倍を超えた。このためセイン氏は、身売り以外に選択肢がないと認識するに至った。
メリルの預金残高は7-9月期に10%減少し105億ドルとなった。対照的にバンカメは先週、預金残高の大幅な増加を発表している。
メリルの流動性は同四半期に16%減少し、770億ドルとなった。一部の債券が償還期限を迎えたほか、市場が混乱しているため新たな借り入れは事実上不可能だということが分かった。
バンカメへの身売りでメリルは大きな資金源にアクセスできるようになるが、同四半期の業績は、身売り完了後もメリルの多くの部門で苦戦が続きそうなことを浮き彫りにした。
メリルは不良資産の評価損を95億ドル追加計上した。この一部は、政府の管理下に置かれた米連邦抵当金庫(ファニーメイ)(NYSE:FNM)と米連邦住宅金融抵当金庫(フレディマック)(NYSE:FRE)、9月15日に米連邦破産法11条の適用を申請したリーマン・ブラザーズ・ホールディングス(LEHMQ)へのエクスポージャーを反映している。中でもリーマン関連が大きな部分を占めた。セイン氏によると、リーマン関連の資産の処分には誰の予想よりもはるかに多額の費用がかかるという。
メリルは、バランスシートからリスクを取り除くことや、大きな打撃を受けた住宅ローン関連資産の売却では進展があったとした。米国では、信用度が「プライム」と「サブプライム」の中間の「オルトA(オルタナティブA)」の住宅ローン関連のエクスポージャーを98%処分したという。
債務担保証券(CDO)については、予想された通り、7月に額面1ドル当たり22セントで売却したことから、差し引き57億ドルの損失を計上した。
世界の資産運用部門では、顧客の預かり資産が2四半期連続で純流出となり、18%の減益となった。
メリルの従業員数はわずかに増加したものの、2007年末時点に比べると5%少ない。ニューヨーク州労働局の16日の発表によると、ニューヨーク市の証券業界の雇用者数は年初に比べ5%減少している。
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