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渡辺 茂樹 (著) ビッグ・クランチ
を紹介させていただく。
密度は高いので、要約を読むより書籍を直接読まれた方がよいとは思うが、あえて示してみる。
[筆者の見解]
・「法」と「法律の区別」
自然法概念と法実証主義の対立について示した後、筆者は自然法概念の優位性を主張する。
・ペーパマネーは「法実証主義」に相当する
・アメリカは、意図的な「計画倒産」をすると予測
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http://www.amazon.co.jp/dp/4831401234/ より
ビッグ・クランチ―大収縮の時代 サブプライム危機はアメリカの自爆テロだ! (ベストセレクト) (単行本)
渡辺 茂樹 (著)
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[4] アメリカの驚くべき策略, 2008/6/1
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サブプライム問題をきっかけにドルの信認が低下しアメリカの一極支配体制に亀裂が入った。著者は言う。アメリカは今、原油(取引はすべてドル建て)の価格を吊り上げてドル需要をつくりだし、かろうじてドルの壊滅的な崩壊をくいとめている。だがこの急激な原油高で早晩、世界の景気は後退し自然と原油価格は下がるだろう。そのときドルを支えきれるかどうか、アメリカに正念場が迫る、と。
著者は恐ろしいことを言う。アメリカはすでに世界経済の将来に向けてあるシナリオを描いている。それはドル暴落・株暴落を放置することで世界を大恐慌に陥れる(まさにビッグ・クランチに突入)ことだ、と。アメリカのエスタブリッシュメントは恐慌こそ最大のチャンスであることをよく知っている。著者が展開する、その後のアメリカの世界戦略は驚くべきことの連続だ。
ニクソン・ショック(1971年)から今回のサブプライム問題まで、アメリカの世界一極支配の構図をわかりやすく説き明かし、これからのシナリオを大胆に読み解く本書は、論理が一貫しているのですごくリアリティがある。ここで描かれる日本は何と悲しい存在であるか。読んで損はない。
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[5] 単なる「恐慌もの」ではない, 2008/6/13
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サブプライム危機に便乗しただけの「恐慌もの」では全くない。アメリカの国際支配の変遷と日本の位置づけを過去・現在・未来にわたって分析・予測した好著。
メイン・テーマである「アメリカ金融冊封(さくほう)体制」の生成・崩壊も圧巻であるが、傍論的に述べられるサブ・テーマも「目からウロコ」の連続。
「日本で官僚支配が消滅しない本当の理由」 「『会社は誰のもの』論のデタラメ」 「投資銀行と商業銀行を一言で見分ける方法」 「ジョン・ロックの思想と敵対的買収」 「冷戦とエネルギー価格」 「原油や金価格上昇の真実」 「グリーンスパンの正体」 等々。
こうした種々のテーマの裏で「金(ゴールド)」と「法」の物語がアンダートーンとしてリフレインされる。
論理も綿密であり、帯にある「日本は中国に売り飛ばされる!」などというトンデモ本のような主張も、納得させられる。
金融を中心とした政治経済書ではあるが、社会思想・法哲学の実践的な解説書としても読めるし、日米比較文化論としても読める。後半は完全犯罪の謎を解いていく推理小説を読んでいるかの如き興奮さえ覚えた。 コメント | ブックマーク | このレビューは参考になりましたか? (報告する)
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[4] 壮大なシナリオ, 2008/6/12
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改めてアメリカという国の恐ろしさと、わが国日本の戦略不在を痛切に感じる本でした。
現在に至るまでの外交戦略分析は秀逸で、新自由主義下にあるわが国の現状を良く理解できます。
「法」と「法律」の違い
「所有」と「占有」の違い
「決済システムの銀行からの分離」
「道州制」と「アジア共同体」の矛盾
アメリカの対外債務帳消しと日本の独立主権など
漠然とした疑問が非常に明確に文言として飲み込める良書だと思います。
ただ、アメリカの今後数十年規模での「死んだフリ」と「単独覇権」確立へのシナリオは、非常に壮大でよくできたSFのような感を抱きました。
長期的展望にたった国家戦略も、国を問わず近視眼的な国民大衆に対してアメリカがどのように急場を凌ぎながらシナリオを完遂していくのか?
非常に難しい問題と思います。
国家戦略は、その性格上から国民一人一人にわかりやすく説明する事が不可能だという前提に立つと、アメリカの政権が国内世論の舵取りをいかに為すのか?
それとも、我々日本人には理解できないが、そんな事は朝飯前で出来てしまうのでしょうか?
恐らく後者なのだろうなあ、と思いながら読みました。 コメント | ブックマーク | このレビューは参考になりましたか? (報告する)