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来週は米金融不安をにらみながらの展開、株・ドルともに勢い感じられず
8月24日16時4分配信 ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080824-00000204-reu-bus_all
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8月22日、来週は米金融不安をにらみながらの展開が続きそうだ。写真は7日、東京で(2008年 ロイター/Michael Caronna)
[東京 22日 ロイター] 来週は米金融不安をにらみながらの展開が続きそうだ。米政府系住宅金融機関(GSE)への公的資金注入問題の進展具合や市場全体への影響が注目されている。
国内の株式市場は金融不安のほかに景気・企業業績の先行き懸念が根強く二番底を探る動きが見込まれている。為替市場でもドル買いトレンドの失速を予想する声も出ている。
<マクロ関係>
●25日に白川総裁が大阪で講演、28日には須田委員が金沢出張
白川総裁は先週19日の記者会見での経済認識を踏襲する見通し。景気回復時期が後ずれするものの、底割れは回避できそうだとし、金融政策は当面景気下振れと物価の上振れ両方に注意しながらの現状維持が続ける方針を示すものとみられる。須田委員は政策委員の中では相対的にタカ派的とみられるが、景気停滞への懸念と物価上昇への警戒感のウエートの置き方が注目される。
●政府・与党が総合経済対策を決定、財源に関心集まる
政府・与党は8月末までに総合経済対策を決定する。景気後退局面入りの指摘がある一方、原油・食料品などの価格が上昇する中で、中小・零細企業の資金繰り対策や高速道路料金の引き下げ、農林水産業対策などが盛り込まれる見込みだが、与党が主張する定額減税や証券優遇税制の拡充などの扱いは依然として不透明。対策に伴い9月中旬に召集される臨時国会に補正予算案が提出されると見られ、赤字国債増発の有無など財源に関心が集まる。
<マーケット関係>
●株式は弱含み、二番底探る展開だが政策次第では反発も
東京株式市場は、弱含みの展開が予想される。金融不安や景気・企業業績の先行き懸念が根強く、市場は旧盆休み明け後も買い手不在の状況が続いている。日経平均は商いの薄い中、二番底を探る展開となりそうだ。ただ、株価は日米ともにテクニカル的な売られ過ぎの水準にあり、米空売り規制の適用銘柄拡大や国内の証券優遇税制など政策が具体化すれば、反発のきっかけになる可能性もある。
●ドル買いトレンド失速か、米金融セクター不安と商品相場の反発で
外為市場は、米政府系住宅金融機関(GSE)の財務不安や商品相場の下げ一服を受けた米株価、金利動向に神経質に反応しながら、ドルの上値が重い展開が予想される。既に1400ポイントの下方修正を終えたユーロの足取りは依然弱く、欧州金融機関のドル資金調達需要もユーロの足かせになりそうだ。クロス円は当面の下値固めには時間を要しそうで、円を積極的に買う材料も見当たらない。
●長期金利は1.4%台の見通し、入札ラッシュで需給緩和も
円債市場は、長期金利の代表的な指標となる10年最長期国債利回りが1.4%台で推移する見通し。景気後退入りや米金融不安に加え、月末のインデックス需要など国債利回りの下押し要因が重なる。ただ、利付国債の入札ラッシュで一時的に需給が崩れることも予想され、節目の1.4%割れはひとまず回避する公算が大きい。
最終更新:8月24日16時4分