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上海総合株価指数
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080816-00000112-jij-spo
【上海16日時事】北京五輪のお祭りムードに水を差すように中国の株式市場が急落している。「五輪後」に景気の減速が強まるとの懸念が広がっているためだ。中国政府は五輪直前、マクロ経済政策を「成長維持」方向に微調整したが、「インフレ抑制」も両にらみしたままで、市場は懐疑的に受け止めている。
上海株式市場では、全体の値動きを反映する上海総合株価指数が五輪の開幕した8日から1週間で1割以上下落。15日は6営業日ぶりに反発したものの、昨年10月に記録した最高値6092から6割も下落した2400台に低迷したままだ。
上海の証券関係者は最近の株安の要因として、国有株の大量放出への懸念、米ドル高に伴う「熱銭(ホットマネー)」の流出などを挙げるが、最も大きいのは、企業業績の先行き懸念だ。米国経済の減速と元相場・原材料価格の急上昇により、けん引役の輸出企業が大きなダメージを受けているほか、不動産市況の冷え込みも全国に広がりつつある。
中国政府は、8月から繊維製品輸出に関する事実上の減税に踏み切ったほか、商業銀行の貸出限度枠を拡大し、資金繰りに苦しむ企業へのてこ入れを図った。人民元相場も7月16日を境に元安方向に誘導している。しかし、7月の卸売物価上昇率が10%の高水準を記録するなど、インフレへの警戒を緩められる状況にもない。
みずほ総合研究所の鈴木貴元・上席主任研究員(上海駐在)は「今困っている輸出企業や東部地域を助けることは、構造改革が先送りになるリスクがある」とする一方、「原油価格の安定を条件に、(共産党中央委員会総会が開催される)10月には全面的に成長重視に政策を転換する可能性がある」と、中国の経済政策が転換期を迎えているとの見方を示す。