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http://netallica.yahoo.co.jp/news/45158
銀行よ、いい加減にしろ!――。こうした憤怒の声が中小企業ばかりではなく、上場企業からも上がっている。銀行の「貸し渋り」による「黒字倒産」が急増しているからだ。
●カネ余りの銀行が…
企業倒産が激増し、とくに7月は今年最多。上場企業もバタバタといき、7月末時点で10件と昨年同月の6件を大きく上回った。負債総額も膨らんで、前年同月比3155億円超の6653億円にのぼる。
8月になってもこの勢いは止まらない。12日もコンタクトレンズ製造販売の「ヤマト樹脂光学」が、226億円の負債を抱えて自己破産した。
上場企業幹部の批判をまとめると、「不動産業であるというだけで、融資をしない」「企業の現状をいくら詳細に説明しても全く聞く気がない」「気にしているのは、他の銀行が(ウチに)追加融資するかどうかだけだ」などというものだ。
民間調査大手の東京商工リサーチの調査によれば、7月の主な大型倒産企業の4割以上が「黒字倒産」とみられるという。先のヤマト樹脂光学も黒字倒産だ。
ゼネコン上場企業役員が打ち明ける。
「あるマンション会社が融資を申し込むと、在庫を売ったら貸してやると言われてしぶしぶ叩き売った。すると、銀行はキャッシュができたんだから、借金を返せと迫り、結局、融資をしなかった」
これじゃ、黒字企業が倒産しても不思議ではない。
元銀行マンで作家の江上剛氏が銀行を糾弾する。
「今の貸し渋りは、債務超過に陥っていた10年前と大きく違う。銀行の金庫には貸出先のないカネがジャブジャブしている。単に不良債権をつくりたくないという保身だけで企業に資金を貸さないのです。しかし、銀行が立ち直ったのは、国民の血税である公的資金の注入があったからこそです。個別企業の現状を無視した今のやり方を見ていると、融資すればカゼで済む企業を、あえて不治の病にしているように映る。こんな状況が続けば、必ず“貸し渋り恐慌”がやってくる」
ガンバル企業を応援するのが銀行ではないか。「路チュー不倫」している頭取には、貸し渋りでズタズタにされている企業のことなど頭にないのだろう。
(日刊ゲンダイ2008年8月13日掲載)
2008/8/16 10:00 更新