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「GDPマイナス2.4%の意味するもの(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第108弾です)
今年の4−6月期のGDPが発表となり、実質で前期比マイナス0.6%、年率平均でマイナス2.4%となった。1994年に日本経済はデフレに陥り、それが続いているということは、大不況が続いているということだが、ここにきて、更に景気が悪化し始めたということで、恐ろしいことになってきたと感じている。海外への所得流出は年率換算で28兆円にもなる。これだけ海外へ税金を取られているようなもので、増税と同じ効果を生じるから景気を冷やす。しかも米国経済の減速で、これまでの景気回復の唯一のたよりだった外需も減ってくる。
日本経済にとって現在好材料は何も見あたらない。内閣府は今年度の名目成長率は0.3%だと言っているが、内閣府の経済見通しでは来年度(2009年度)は何と1.7%なのだそうだ。一体何がそんなに景気を押し上げるというのか。相変わらずオオカミ少年を続けていて、このような欺瞞的な発表に国民は文句を言わない。
そんな中、僅かに希望が持てるのが、政府も自民党も公明党も景気対策を検討し始めたことだ。麻生氏は11年度の基礎的財政収支を先送りしてでも景気対策をやれと主張する。私は心からこの動きを歓迎したい。是非、過去の過ちを繰り返さないで頂きたい。過去の11回の景気対策の規模は、しっかりした経済モデルに裏付けられたものではなかった。今度こそ、何兆円の経済対策が名目成長率を何%押し上げるという計算をしっかりやっていただき、0.3%の名目成長率を諸外国並の成長率まで引き上げるにはどれだけの規模の景気対策をどの位の期間続けるべきなのかをしっかり計算して頂きたいものである。日経新聞社の経済モデルNEEDSを使った計算は次のようになる。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2008/08/14/photo.jpg
これで分かるように、日本経済を諸外国のように名目GDPを数%程度に押し上げるには、数兆円ではなく、数十兆円規模の景気対策を何年か続けなければならないことが分かる。そうしないとデフレからの脱却は不可能だ。これだけの規模と聞いただけで政治家は目を回しそうだ。しかし、冷静に計量経済学を駆使しその数字の妥当性を検討すべきである。
この景気対策費を洋上風力発電とか太陽光発電とかに使えば、年間28兆円もの海外への流出している所得を取り返すことができる。医療、福祉、教育等使いたいところは山ほどある。お金を刷って使えばよい。それにより、多くの失業者は救われる。消費も拡大し、物が売れるようになると企業も潤うようになる。だんだん人手不足になってくると、企業は非正規労働者を正規労働者に昇格させて、労働資源を確保する。給料も上げて、より優秀な人材を確保しようとする。それでも足りないときは、新しい機械を入れて効率をアップする。そうしたことにより、日本経済は新たな飛躍が始まり国民の生活は、はっきりと豊かになっていると感じられるようになる。すべては政治家の決断次第だ。
小野盛司氏の日本経済蘇生論シリーズ・インデックス
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/08/post_f0c0.html
」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/08/gdp_205a.html