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言われているほど魅力的ではないかもしれないFX産業(KlugView)
2008/08/12 (火) 16:41
8月9日付の時事通信社(時事ドットコム)は、詐欺行為の1つとして、FX口座の無断開設の事例を紹介しています。FX口座の無断開設とは、その名の通り、個人情報を使い本人に無断で外国為替証拠金取引(FX)の口座を開設し、FX会社から金銭を騙し取る行為です。
報道によると、口座を無断で開設する犯罪集団は、投資に興味を持つ人に対し架空のアンケートを実施。アンケート回答者に2000円程度の謝礼を支払った上で、住所氏名や免許証のコピーを送付させ、FX口座を開設します。
アンケートによって得た情報からFX口座を開設するだけなら、犯罪集団は、何も利益を得ることができません。しかし犯罪集団は、FX会社と広告掲載契約を結んでおり、口座開設の成功報酬として、1口座開設につき8千円から1万円をFX会社から受け取ります。また、FX会社によっては、口座開設者に払戻金(いわゆるキャッシュバック)を実施しているところもあり、これも犯罪集団は搾取しているようです。こうした手口により、犯罪集団は1件あたり1万円以上もの金銭を詐欺的に受け取っています。
金融庁のWEBサイトなどで確認する限り、FX取引サービスを提供する企業は、日本全国で120以上も存在します。これだけ数多くの企業が市場に参入していることもあり、FX市場は拡大しているものの、FX会社間での顧客の獲得競争は激しくなっています。
顧客獲得手段としてFX会社が多用する手法の1つとして「アフィリエイト」と呼ばれるものがあります。これは、個人が運営するブログにFX会社の広告を掲載し、この広告を通じて口座開設がなされた場合、FX会社は広告を掲載したブログを運営する個人(もしくは法人)に謝礼を支払うものです。成果保証型広告の1種といえます。FX口座無断開設の犯罪集団は、この仕組みを悪用してFX会社から金銭を騙し取ったといえます。
矢野経済研究所の調査では、FX会社で開設された口座数が、2008年3月時点で前年比92%増の123万口座に達したとされています。この調査を素直に受け取れば、FX市場は数少ない成長産業で、企業にとって魅力的なもの、といえなくもありません。しかし、FX口座の無断開設のような事例を考えると、FX市場の実態は、調査で得られた数値よりも小さい可能性もあります。また、顧客獲得競争が激しい中、詐欺的に金銭を取られるFX会社が存在することも考えると、一般に言われているほどFX市場は企業にとって魅力的なものではない可能性も考えられます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
矢野経済研究所の調査によると
2008年3月時点でのFX口座数はどれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
123万口座(前年比92%)
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/08/12/003431.php