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8月8日(ブルームバーグ):主要電炉メーカー12社の第1四半期(2008 年4−6月)決算が出そろった。
原料の鉄スクラップ価格は昨年末以来2倍近く高騰し建材需要の低迷も響き、最大手の東京製鉄など7社が5―9割減益となり、2社が赤字転落した。一方、輸出比率が高く価格転嫁が迅速なメーカーは増益を確保しており、業績の明暗が分かれつつあるようだ。
鉄スクラップ平均価格は7月初めまで韓国や台湾向け輸出需要などにより最高値を更新し続け、トン当たり7万円近くまで上昇。これを受けメーカー各社は値上げを続け、代表的な建築資材のH形鋼価格も年初来5割上昇しているが、大型の建設物件などでは数カ月分鋼材価格を長期契約するため、十分に価格転嫁できないメーカーが多い。
東京製鉄は、営業損益が赤字となったが米子会社からの配当と為替差益で黒字を確保した格好。合同製鉄は「建設事業者向け値上げが浸透しなかった」(上地秀典・経理部長)ため赤字転落した。
昨年施行された改正建築基準法の影響などで6月の新設住宅着工戸数は12 カ月連続で前年割れとなり、国内建設需要は低迷が長期化している。「鋼材が上がり過ぎマンション建設計画の中断も相次いでいる」(丸和商事・渡辺淳社長)など、今後の動向が懸念される。
一方、大和工業はタイのグループ会社を子会社化したことで大幅な増益効果があった。黒字転換した中山製鋼所は「鋼材の利益はほぼゼロだったがコークスの外販事業が市況高騰で利益を稼ぎ出した」(松岡雅啓・取締役経理部長)。東京鋼鉄は「長期契約の比率が少なくスクラップ値上げに連動して値上げがしやすかったうえ、韓国や台湾向け鉄鋼半製品(ビレット)の輸出が伸びた」(小口芳一・経理部長)のが奏功した。
電炉メーカーの連結純利益(単位:億円、カッコ内前年同期比%、東京製鉄、
東京鋼鉄は単独ベース)
社名 系列 第1四半期 通期予想 期初通期予想
大和工業 独立 94 (+31) 330(+0.3) 320
東京製鉄 独立 3.3(-94) 125(+23) 140
共英製鋼 住金 6.2(-79) 86(-22) 80
トピー工業 新日鉄 6.7(-50) 66(+3.7) 66
大阪製鉄 新日鉄 11 (-49) 58(-18) 63
合同製鉄 新日鉄 -16 (前年同期+8.8)40(+13) 50
中部鋼鈑 新日鉄 2.2(-74) 30(-14) 37
東京鉄鋼 独立 -10 (前年同期+8.1) 15(-50) 15
朝日工業 独立 0.8(-81) 11(-28) 11
中山製鋼所 新日鉄 9.6(前年同期-1.5) 42(前期-1.8)24
東京鋼鉄 三井物 5.1(+30) 16(+13) 12
豊平製鋼 JFE 0.5(-79) 2.6(-28) 2.6