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高金利狙いの外貨買いの動きを強める日本の個人投資家(KlugView)
2008/08/05 (火) 19:50
日本の個人投資家の間で、高金利を狙った外貨買いの動きが強まっています。投資信託協会の調べによると、誰でも購入できる公募投信に占める外貨建て資産の比率は、6月末時点で46.3%と、過去最高となっています。6月の投信全体の純資産残高は、1年前に比べ10.8%減っていますが、外貨建て資産だけでみると2.6%の減少に留まっています。
外貨建て投信の中でも人気があるのは外国債券(外債)で運用するタイプです。日本経済新聞の記事によると、1−6月を通して資金流入が続いたのは、主に外債で運用する投信だけだったようです。外債の多くは、日本の債券に比べ利回りが高いことから、個人投資家の多くは、高い利回り(高金利)を狙って外債投資(外貨買い)を拡大させていると考えられます。
為替市場でも、個人投資家による高金利を狙った外貨買いの動きが強まっています。外国為替証拠金取引の取引所「くりっく365」の公表データを見ると、高金利通貨で知られるニュージーランドドル(NZドル)が急落した7月24日以降、ニュージーランド円を買う取引が急増しています。8月1日、NZドル/円の買い残(買いポジション)は21.5億NZドルと、2005年の取引開始以来、過去最高を記録しています。おそらく、NZドル/円が急落したことで、個人投資家の多くが、NZドル/円の押し目買いを強めたと結果と思われます。
ただ、個人投資家の考えとは逆に、為替ディーラーといったプロの市場関係者の多くは、NZドル/円の先行きを懸念しています。ニュージーランドでは景気減速感が強まっており、次回(9月11日)の理事会でも追加利下げが実施されるとの思惑は強まっています。仮に利下げが実施された場合、7月24日と同様にNZドル/円が再び大きく低下する可能性があるため、現時点でNZドル/円を買うのはリスクが高いと考える市場関係者が増えています。
NZドル/円については、市場関係者の見方にやや分があるように思えますが、それでも個人投資家が、高金利を狙った外貨買いの動きを止めることは当面ないように思えます。日本景気が後退入りしたのであれば、当面、日本の低成長と低金利政策は続くと考えられ、日本の個人投資家が投資機会を求めて高金利狙いの外貨買いを進めるのは自然のことともいえるからです。言い換えれば、個人投資家による日本株買いの動きが強まることもなく、個人投資家による日本株市場の盛り上がりも期待できないといえそうです。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
6月の投信全体の純資産残高は、1年前に比べ何%減った?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
10.8%の減少
(外貨建て資産だけでみると2.6%の減少)
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/08/05/003389.php