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インフレ抑制が無難な気がする中国の経済政策(KlugView)
2008/07/24 (木) 16:28
中国の4−6月期の実質GDPは前年同期比10.1%増と、1−3月期の10.6%増から減速しました。固定資本形成(投資)や個人投資といった国内需要は堅調でしたが、輸出の伸び鈍化がGDPの伸びを抑えています。
中国の実質GDP成長率は、昨年まで5年連続で2ケタ成長を達成しています。しかし、4−6月期の実質GDPの伸びが「ほぼ」10%になったことで、今年の中国の経済成長は2ケタを維持できず、このまま成長率の鈍化が続くとの見方が強まっているようです。
ただ、中国経済の将来性が高いとはいえ、中国経済に何年も2ケタ成長が続くことを期待するのは、やや酷な気がします。中国の人口や面積、経済水準などを考えれば、中国の潜在成長率は、8〜10%程度と考えるのが妥当と思われ、たとえ減速したとしても、足元で実質GDPが10%程度の伸びを続けていることは、それなりに評価されて良い気がします。
現在の中国経済には、インフレの進展と輸出の鈍化という2つの大きな問題が横たわっています。しかし中国政府関係者などからは、6月の消費者物価指数(CPI)の上昇率が4カ月連続で低下したことを根拠にインフレ懸念は後退したとの声が出ており、GDP成長率を押し下げた輸出の振興策を求める声もあるようです。
あくまで個人的な意見ですが、CPIの上昇率が低下したとはいえ、中国経済のインフレ圧力が大きく低下したわけではなく、経済成長率が鈍化したとはいえ、潜在成長率程度の伸びは確保していることを考えると、中国政府がインフレ抑制策をすぐさま放棄するのは、得策ではない気がします。
中国政府が、インフレ抑制策を中心とする経済政策を続けるか、輸出振興など経済成長率を重視する内容に経済政策を変更するのかは定かではありません。我々がすべきことは、中国の経済政策が、今後、インフレ重視を続けるのか成長率重視に切り替わるのかを確認することと、政策の違いによって中国経済の先行きに違いが出ることを明確に意識することなのでしょう。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
中国の4−6月期の実質GDPの伸び(前年同期比)は
どれくらい?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
前年同期比10.1%増
(1−3月期は10.6%増)
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/07/24/003322.php