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ビジネス拡大に寄与するか注目される東京工業品取引所の株式会社化(KlugView)
2008/07/18 (金) 19:35
原油などの商品を取引する東京工業品取引所(東工取)は、これまで「年内」としていた株式会社化に関するスケジュールや株式会社後の取締役人事案を公表しました。東工取の発表によると、株式会社化する日を12月1日とし、初代社長に南学政明・理事長が、社外取締役として福井俊彦・前日本銀行総裁が就任する予定です。
東工取が株式会社化する目的の1つとして、株式上場による資金調達が指摘されています。東工取は、次期売買システムの構築費として約31億円、5年間の運用費用として約56億円を投ずる予定です。東工取の出資総額は約7.4億円に過ぎませんので、株式上場で資金を調達を目指すのは自然のことといえます。
東工取が動きを活発化させている背景に取引高の減少があります。東工取の年間出来高をみると、ピーク時(2003年)に8725万枚あった出来高が、2007年には4707万枚と、ピーク時から46%も減少しています。取引所の収入は、基本的には出来高に応じて増減しますので、出来高が減少傾向であることは、東工取のビジネスが縮小傾向にあることを意味します。おそらく東工取は、大規模なシステム投資を実施することで今後も生き残りを図ろうとしているのでしょう。
ただ、東工取が株式上場で資金調達し、次期売買システムを構築できたとしても、それによって取引高が拡大するとは限りません。個人投資家を中心とする顧客の注文を取り次ぐ商品取引会社の数が減少を続けているほか、国内の機関投資家が流動性が高い海外市場での取引を拡大させるなど、国内の商品先物取引は縮小傾向のままだからです。
東工取自身が理解していることでしょうが、東工取にとって株式会社化や福井氏を社外取締役に迎えることは、東工取のビジネスを拡大させるための手段でしかありません。東工取が、株式会社化し、どのようにビジネスを拡大させるかを楽しみに見守りたいと思います。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
東京工業品取引所(東工取)は、いつ株式会社になる?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
今年の12月1日
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