★阿修羅♪ > 国家破産57 > 316.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
自然のことに思える中国株の下落継続(KlugView)
2008/06/30 (月) 22:26
6月30日、中国株の代表的な指数といわれる上海総合指数(終値)は、3取引日連続で下落し、2736.103と年初来安値を更新しました。また、この結果、6月の下落率は20.3%となり、単月での下落率では、1994年7月の28.8%以来の大きさとなります。
中国株の下落が続く理由として指摘されているのが、中国政府・当局の利上げ姿勢の強さです。たとえば6月30日の場合、中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁が、利上げの可能性について「どんな可能性も否定しない」とコメントしたことから、中国工商銀行など銀行株が大きく下落しました。
中国株投資をする方々からすると、中国政府・当局が利上げ姿勢を恨めしく思われるかもしれません。しかし、消費者物価指数の伸びが依然として7%を超える状況である以上、中国政府・当局がインフレ抑制に力を入れ、その手段として利上げを続けるのは、ある程度自然のことと思われます。
中国政府・当局による利上げが1年以上も続いていることから、利上げの効果でインフレも落ち着き、そろそろ利上げも終了するのでは?と期待する声もあるようです。しかし、利上げの効果でインフレが落ち着くとしても、それは食料品や衣服といった国産品についてであり、諸外国から輸入するもの、たとえば原油の価格が落ち着くとは限りません。むしろ原油価格は、1バレル140ドルを超えるなど、最高値を更新し続けており、今後も中国に輸入される原油価格は上昇を続けると考えたほうが自然に思えます。
中国が原油価格を含めインフレを全般的に抑えるには、人民元レートの低め誘導を止め、人民元レートの上昇によって輸入価格の低下を促すことが不可欠に思えます。ただ、中国政府・当局が現在の為替政策を放棄し、人民元レートの上昇を容認することは考えにくい以上、輸入物価の上昇に歯止めがかかることは期待できません。
こうした点を踏まえると、中国のインフレは当面続き、インフレ抑制を目的とした利上げも、やはり当面続くと考えるのが自然といえます。この考え方が事実になるのであれば、中国株が今後も下げ基調を続けることも、やはり自然のこととなりそうです。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
上海総合指数の6月の下落率は何%だった?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
20.3%
(1994年7月の28.8%以来の大きさ)
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/06/30/003168.php