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余っているのに輸出が規制されるウクライナの小麦・トウモロコシ食糧輸出国が輸出規制をかけるのは政治が不安定な国だからだ
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投稿者 TORA 日時 2008 年 6 月 05 日 13:47:21: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu169.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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余っているのに輸出が規制されるウクライナの小麦・トウモロコシ
食糧輸出国が輸出規制をかけるのは政治が不安定な国だからだ

2008年6月5日 木曜日

小麦が倉庫に入りきらずに簡易倉庫で発芽してしまっているウクライナの小麦
テレビ朝日 報道ステーションより


小麦の高騰はウォール街とウクライナが連携して作り出している。


◆食糧危機:きしむ世界/2 農地がダイヤになる 6月3日 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/world/news/20080603ddm002030045000c.html

約3000平方メートルの立会場に取引人がひしめき合い、「売り」と「買い」の声が飛び交うシカゴ商品取引所(CBOT)の穀物取引フロア。開設以来160年がたった市場で異変が起きている。

 トウモロコシや大豆などの先物取引に、原油、金など、もうけが出ると見込んだ商品に投資する「商品(インデックス)ファンド」の資金が大量に流れ込み、相場を押し上げた。CBOT穀物市場の取引高は7兆円前後だったが、ファンドの運用規模はその3倍。穀物相場を知り尽くす穀物メジャーも、金融のプロに太刀打ちできず、時に大きな損失を被るという。

投機資金は、農地にも向かい始めた。

「兄は5ヘクタールの売却に応じましたが、隣接地に5ヘクタールの農地を持つ弟はまだです」。ルーマニアの首都ブカレストから北東約90キロのココラ村。農地買い上げ会社・グローバルコム社の出張所では、農地買収の打ち合わせが続いていた。「農地は、いずれダイヤモンドに変わる」と話すフランス人のジャン・ウーベル社長(47)は、「もう一押し」と指示した。

 ドナウ川が国土を横切るルーマニアは、欧州連合(EU)で「最も肥沃(ひよく)」な土地だ。農地価格は、1ヘクタール当たり2000〜3000ユーロと西欧の5分の1以下だが、この1年で2倍に。欧州系の農業関連企業だけでなく、中東産油国の王族など転売して利ざやを狙う投機家が農地を購入する。ウーベル社長は「あと5年で、主要な土地は外資が買い占めるだろう」と予測した。

ココラ村の公証役場前で「1ヘクタールの農地売却にサインしてきた」と話すブリーカ・コンスタンチンさん(71)に出会った。3ヘクタールの土地で小麦などを栽培してきたが、最近は燃料高などで経営は苦しく、「穀物価格が上がっているのに農地を手放さなければならない」と、うつむいた。

 ココラ村から南東60キロにあるカララシ県では、1万5000戸の零細農家が共同組織を作り競争力強化を図ったが、それでも苦しい状況には変わりがない。旧国営サイロ会社を買収した米穀物メジャーのカーギル社が独占的に買い上げるため小麦の生産者価格は1キロ当たり0・5レウ(約22円)とカーギル社の販売価格の半値以下にとどまるという。「われわれは収奪されている。穀物高騰の恩恵は、すべて持っていかれている」と、政府系農業コンサルタント機構カララシ支部のチューダー代表(48)は怒る。

穀物価格高騰は、休耕地を復活させる新たなビジネスも生んだ。

 世界有数の穀倉地帯ウクライナ。西部リビウの北20キロにある英国資本「ランドコム」の農場は、黄色い菜種の花が地平線まで広がっていた。最新鋭のトラクターが畑を耕し、肥料を積んだトラックが農道を行き交う。

 リチャード・スピンクス社長(41)は「農地を借り上げ、大規模化している」と話す。これまで6万7000ヘクタールを取得、35万ヘクタールまで拡大を目指す。

 社会主義体制崩壊で、旧ソ連圏の農業の主体は公営農場から零細農家に変わった。だが、資金不足で大型機械を導入できないため生産性が低い。国連食糧農業機関(FAO)によると、ウクライナは年1億トンの小麦生産能力があるが、現状は約3500万トン。潜在性の高さに目をつけた資本が、いま、大量に流れ込んでいる。

なぜか余っているのに輸出が規制されるウクライナの小麦・トウモロコシ


主な食糧輸出国が輸出規制をかけるのは政治が不安定な国だからだ


(私のコメント)
二日の「株式日記」でも食糧危機問題を書きましたが、ウォール街の連中がアメリカ政府と結託して食糧危機を作り出しているようだ。アメリカやカナダやオーストラリアのような国は輸出規制はかけていませんが、ウクライナやロシアやアルゼンチンなど政治が不安定な国は食糧の値上がりを抑えるために輸出規制をかけることで政権への支持を集めようとしている。

相場で儲ける為には、情報をいち早く得る事が大切ですが、アメリカのウォール街は情報を管理統制して、小金持ちたちを相手に金を巻き上げていく。その小金持ちの代表が日本の投資家達ですが、日本からの金が入るとその相場は終わりだと言う言葉があるくらい日本はカモにされている。

食糧危機にしても日本は食糧自給率が39%であり、食糧輸出国にエンバーゴされると日本人は餓死せざるを得なくなってしまう。現在のように世界の食糧輸出国が一斉に食糧を輸出停止される事が現実に起こっているのだから、日本としては食糧自給率を上げなければならない。しかし日本政府はこのような「食糧安保」には反対の立場だ。

このような食糧問題は農林官僚達の天下り団体がからんでいるから訳の分からないことになっているのであり、日本を食い物にしてぬくぬくとして利権をむさぼっている連中がいるから日本は良くならないのだ。役人達の天下り団体がなぜ良くないかという事を食糧問題を例にあげてみたい。民主党の山田正彦議員が農家への所得保障制度を提言していますが、食糧安保で日本の農家は復活できると思う。


◆雑誌SAPIOで山田正彦、農家への1兆円所得補償政策を語る
http://www.yamabiko2000.com/modules/smartsection/item.php?itemid=118

小麦の増産だけで
自給率は10%アップ
 農業者戸別所得補償とは、簡単にいえば、農家への直接支払いのことだ。
 たとえばコメに次ぐ重要な穀物である小麦は、国内消費はだいたい計627万t。飼料用の約100万tを除けば、食料用は529万t。うち国内生産は、わずか86万tに過ぎない。それを国内消費する食料分まで増産すれば、それだけで食料全体の自給率は10%アップする。

 かつて小麦は400万tの生産高があった。農家が小麦の生産を止めたのは、安い輸入小麦が大量に入ってきただけではない。もう一つ、大きな理由がある。政府=農水省が輸入小麦を推奨≠オ、国産小麦を潰してきたのだ。

 輸入小麦は、食糧管理制度時代からの特別会計予算による輸入管理制度が残っている。これは国際相場で安く輸入した小麦を国内で販売するとき、国産の小麦との価格差を助成するために高く売る制度のこと。その差額は「麦価差益」と呼ばれ、多い年には1000億円を超える。麦価差益は農水省の特別会計として自由に使える金だ。実際、麦に関する団体は「全国米麦改良協会」や「日本パン技術研究所」など13もあり、当然、農水官僚の天下り先となっている。

 国内生産が減って輸入小麦が増えれば麦価差益も増える。そんな仕組みを農水官僚自らが作っているのだ。生産が落ち込むのは当然だろう。
 ならば増産する方法は、この反対をすればいいはずである。

 今の麦価差益は、安い輸入小麦を国内価格に合わせて高く売っている。これを、高い国産小麦に「助成金」を出して、逆に安い輸入小麦の価格に合わせる。小麦の国内生産コストは10アール当たり6万653円。国際市場の価格は1万4170円。その差額4万6483円を国が補助してやるのだ。
 小麦を国内消費量の529万t分まで増産させるには、助成金3036億円が必要となる。3000億円強で自給率は10%アップするのだ。

 400万t以上を増産する耕作地がどこにあるのかという懸念もあろう。
 現在、80万t規模の小麦生産に必要な耕作地は20万ヘクタール。400万tの増産にはあと100万ヘクタールが必要だが、減反分だけで120万ヘクタールはあるので、それだけでも十分であり、さらに昔やっていたように稲作のあと二毛作で小麦を作れば事足りるのだ。

 同様に、日本の食卓に不可欠な味噌、醤油、豆腐の原材料となる食用大豆は、国内消費量の88万tのうち国産はわずかに16万t。大部分を遺伝子組み換えの輸入大豆に頼っている。88万tまで増産するために生産コストと市場価格差が10アール当たり2万7519円。補助金約644億円で自給率は2%アップする。
 食用油の菜種は国内消費量の237万tのほとんどが遺伝子組み換えの輸入品。10アール当たり価格差2万3031円の補助金総額は1081億円で、自給率は5%上昇する。
 従来の自給率を下げないよう稲作を現状維持(900万t)するために、市場価格の差1万6547円を補助するとして2040億円となる。

 ここまでの助成額6800億円で、56%にまで自給率を向上できる。さらにその他の畜産用の飼料作物や魚介類などへの助成2600億円などを合算すると、自給率60%達成のための所要額は1兆円となる。穀物に重点的に助成することになるが、まず国内で穀物を賄えることが「独立国家」としての条件だろう。

所得補償で
自給率を上げたEU

「小麦10粒のうち8粒も税金で賄うつもりか」という意見もあろうが、実はこの生産費と市場価格の差額を国が農家に直接支払う「所得補償」は欧米先進国ならどこでもやっていること。そしてEU諸国が食料自給率を上げた最大の理由なのである。
 EU諸国が「食」のために使う総額は、8兆円(05年)にものぼる。就業人口2%の第一次産業にEU予算の約半分を使っているのだ。

 まず英国では、農地の集約化が進んで1戸当たり平均68ヘクタールを耕作し、農業所得のうち、92%が政府による直接支払いの額。ドイツは36ヘクタールで107%が直接支払い額(農業所得は収量×市場価格−必要経費で算出されるため、収量や市場価格が低下しマイナスになると、直接支払いの割合が100%を超えることになる)、フランスは農業国だが、それでも42ヘクタールで79%はフランス政府からの助成金によって賄われている。EUで生産された農作物を輸出するとき国際価格との差を埋め合わせるために輸出補助金まで出る(5000億円/03年度)。さらにEU域内で値崩れしないよう行政が買い取って価格も維持する。こうしたすべての農業の所得価格関係にEU全体で5兆円ベースの予算を使っているのだ。

 その結果、EU諸国の自給率は確実にアップした。農業国フランスは120%を超えているし、一時46%まで下がっていたイギリスは、現在は70%まで回復している。ドイツも84%と高い水準にある。
 実は、ヨーロッパ諸国が直接支払い(所得補償)を積極的に行うようになったのは、1973年の「大豆パニック」がきっかけだった。
 当事のソ連が食肉増産を図って国際市場で大量の穀物を買い付け、アメリカは自国の穀物が不足するのを恐れて大豆の輸出を70日間にわたって禁止した。その結果、世界の穀物相場は一気に4.5倍まで暴騰、当時のヨーロッパの自給率は低かったこともあり、世界中でパニックが起こったのだ。

 いわばEU諸国は、その教訓を受けて国内農業の再生に取り組むようになったのである。
 日本でも「豆腐」が店頭からなくなり大騒動になった。しかし日本では、この教訓を活かすどころか、65年に73%あった自給率は、坂道を転げ落ちるように下がっていった。

 じつはこのとき、私は故郷の長崎県五島列島で牛や豚の畜産をしていた。急な大豆禁輸で飼料価格はハネ上った。一方、肉牛の値段は半値になった。当たり前だが、商売など成立つはずはない。結局、私は5億円の借金を背負い、畜産を諦めたのが政治の世界に踏み込む契機になった。そんな私だからこそ、食料自給には無関心ではいられないのである。

 その大豆パニックを引き起こしたアメリカは、いわずと知れた世界最大の農産物輸出国である。そのアメリカも当然のごとく農家への直接支払いを導入している。アメリカは日本米の「あきたこまち」などを作っているが、1t当たり240ドルのコストがかかる。国際価格は74ドル/t。競争力がないため米政府は差額分をコメ農家に支払い、国際価格74ドルにして輸出させている。つまりアメリカ産のコメは、アメリカの税金を食べているのと一緒なのである。

 むろんコメだけではない。小麦や大豆など22種類の作物にも国際価格との差額を農家に支払い、その総予算は1兆9940億円(03年度)にのぼる。1戸平均197ヘクタールという大規模集約化の進んだアメリカの農家でさえ、農業所得の28.9%は補助金なのである。

現在の農水予算だけで
1兆円は捻出できる

先進国で農業を維持し、高い自給率を確保するには、これだけの補助金を助成して、やっと可能になる。それが現実なのである。
 事実、所得補償政策は正常な貿易を阻害するとしてWTO(世界貿易機関)も「黄色い政策」と問題視しているが、一方でAMS(国内助成総量)という各国の助成金上限額を設定し、一定水準の助成を認めている。

日本のAMS枠は実は約3兆9000億円も認められているのだ。
しかし日本ではこれまで、直接支払いは中山間地域に限られ、03年度でわずか545.8億円。農業所得における比率はたった1.5%に過ぎなかった。
ここで忘れてほしくないのが、補助金による所得補償をしてこなかった従来の農業政策こそが「世界の非常識」ということだ。それでも日本の農家が辛うじて存続し、先祖からの農地を守ってきたのは兼業による「農外所得」があったからだろう。しかし、農業の担い手は高齢となり、跡継ぎは減り、すでに限界にきている。

今、大胆な対策を打たなければ、日本の農業は死滅する。だからこそ日本の農業にも欧米諸国なみに「所得補償制度」を導入すべきだと、我々は主張しているのだ。
1兆円のバラ撒き予算≠ナ日本の農業を再生する。
4年前、当時のNC(次の内閣)農水大臣だった筒井信隆衆院議員とともに、この法案を提案した際、党内にも多くの批判があった。

まずは1兆円の財源問題をどうするか? 今でも農水省はコメ転作奨励事業に3500億円の巨費を投入している。これを転用すれば残りは6500億円。現在、農業予算は3兆円のうち、45%は道路や橋、港湾などの公共事業費に使っている。国と地方自治体を合わせた公共事業の工事額は2兆6000億円。無駄な工事をやめれば、すぐに賄うことができるのだ。

次にどこまで農家を補償対象にするのか。民主党では助成対象を小規模でも農業に従事する170万戸まで広げている。兼業農家も含めたことでマスコミからも「バラ撒きだ」「選挙対策だ」と強い批判を受けたが、現状、農業従事者は加速度的に高齢化が進んでいる。所得補償したところで、肝心の農業をする人がいなければ絵にかいた餅である。間口は広くとって、意欲のある農家を育てなければならない。

またJAについては、民主党は自民党のように特別な優遇策は考えていない。農作物の流通も各事業体の自由競争に任せ活性化するのが望ましいからだ。同じく株式会社の農業進出も「農地転売」に一定の歯止めはかけるにしても、参入はおおいに結構だと考えている。

確かに課題は少なくない。しかし自民党が提案している「担い手経営安定新法」は、所得補償の総額1400億円程度で、いったい、どれだけの農業従事者が自立し、自給率がアップするというのか。

結局、政府与党と農水官僚は、相も変わらず、日本の工業製品をアメリカに買ってもらうために、アメリカの農作物を日本が買わせて頂くというスタイルから抜け出せないのだろう。次々と農作物を自由化し、日本の農業が崩壊しようとも構わないという態度である。下手に自給率を上げてアメリカを怒らせるのが怖いのかもしれない。
いま、私たちの食卓には安い外国産の農作物が溢れている。

しかし、それらの農作物にWTOで認められている内外生産費の格差を直接支払いすれば、農家は外国産と同じ値段で出荷できる。そうなれば、誰もが国産品を買うはずだ。農家も農業で生計がたてられることになり、若い人も農業に参入することができる。消費者だって国産の安全な美味しい農作物を、輸入価格とそう変わらない値段で毎日食べることができるようになる。
たとえWTO、EPA、ETAで農作物を完全自由化しても所得補償をする限り、国内農業は成立する。

私は、所得補償制度を「1兆円のバラ撒き」でなく、欧米先進国なみに日本の農業を再生するための「種蒔き」と信じているのである。
(談)

(私のコメント)
このように、日本が独自の農業政策をしようとしても、国内には利権団体が沢山あり、アメリカからは農産物を買えと圧力がかかってくる。ウォ−ル街は自分達の利益の為なら貧しい国が困っても平気な連中であり、ロシアやウクライナと結託して食糧危機を作り出している。石油の暴騰でも同じ事であり、高い石油や農産物を買わせられる日本はウォ−ル街のカモに過ぎない。

毎日新聞の記事によればウクライナは一億トンの小麦の生産能力があるにもかかわらず投資が十分でない為に3500万トンの生産しかない。食糧安保でアメリカが穀物を輸出してくれなくなったら代わりを見つけなければなりませんが、ウクライナに投資をして農業を近代化すれば7500万トンの小麦が増産できる。何でもアメリカに頼りきる政治をしているから日本の政治家は頭がボケて後期高齢者医療制度のようなとんでもない法律を作ったりするのだ。


 

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