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国土交通省近畿地方整備局や大阪府が計画しているダム事業への支出をめぐり、橋下徹・大阪府知事が13日、同整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」の前委員長の今本博健・京大名誉教授(河川工学)ら2人を招いて勉強会を開いた。今本氏らはダム以外の堤防強化などの治水策を優先すべきだなどと指摘。橋下知事は熱心に質問し、予定の時間を超えたという。
出席したのは、今本氏と流域委元委員の荻野芳彦・府立大名誉教授。今本氏は「限られた財政で府民の生命と財産を守るには、避難体制の確立と脆弱(ぜいじゃく)な堤防の補強を最優先すべきだ。歴史に逆行してダムを造るのは最悪の選択」と説明。橋下知事は「ダムを造らない場合の具体策を示してほしい」と話し、「引き続きレクチャーして下さい」と求めたという。
大阪府は安威川ダム(茨木市)、槙尾川ダム(和泉市)を計画中だが、4月公表の財政再建案では両ダムとも今年度の本体着工が見送られた。事業費は安威川1370億円、槙尾川128億円。同整備局が淀川水系で計画している4ダムの地元自治体としての府の負担金は総額で400億円を超える見通し。